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二百四十八話 お題:悪筆 縛り:不調法、名付け親、神懸かり、傲慢、放熱器
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男友達から聞いた話である。
「俺、半年前に息子が生まれたんだけどさ。俺がグレてた頃すげぇ世話になった先生に名付け親になってもらうことにしたんだよ」
その先生は書道の師範の資格を持っており、考えた名前をわざわざ半紙に書いて彼のところまで持ってきてくれたという。
「ちょっと古臭いけどしっかりしたいい名前だったんだよ。それで俺の実家に息子連れていった時に両親に先生からもらった半紙を見せたんだけど」
彼の父親は先生が考えてくれた名前を気に入ってくれたが、彼の母親が激昂してしまった。
「元々俺の母親、親じゃなかったら即縁切るような傲慢なババアなんだけどさ。自分達に相談もなしに赤の他人に名付け親を任せるなんて不調法にも程があるとか、こんな変な名前周りの子達に馬鹿にされるに決まってるとか言い出して、挙句先生がわざわざ書いてくれた字を下手糞でみっともない字だって馬鹿にしやがってさ。こいつこの場で殴り殺してやろうかと思って立ち上がったら」
彼の奥さんの腕の中で眠っていた息子がカッと目を見開き、
「私はこの名前を気に入っている。にもかかわらずそれを馬鹿にするのか、この虫けらが」
と言った。直後、彼の母親は意識を失い、病院に搬送されたがそのまま帰らぬ人となった。
「まぁ正直死んでくれてありがたかったんだけどな。俺が殺したら刑務所行かなきゃならないし。それより心配なのは息子だよ。神懸かりって言うのかなぁ、明らかに何かが取り憑いてたんだよなぁ」
私が、ところで本題はなんだ、と彼に聞くと、彼はおぉ、悪い悪いと言って自作パソコンのCPUの放熱器はどれを買ったらいいかについて尋ねてきた。
「俺、半年前に息子が生まれたんだけどさ。俺がグレてた頃すげぇ世話になった先生に名付け親になってもらうことにしたんだよ」
その先生は書道の師範の資格を持っており、考えた名前をわざわざ半紙に書いて彼のところまで持ってきてくれたという。
「ちょっと古臭いけどしっかりしたいい名前だったんだよ。それで俺の実家に息子連れていった時に両親に先生からもらった半紙を見せたんだけど」
彼の父親は先生が考えてくれた名前を気に入ってくれたが、彼の母親が激昂してしまった。
「元々俺の母親、親じゃなかったら即縁切るような傲慢なババアなんだけどさ。自分達に相談もなしに赤の他人に名付け親を任せるなんて不調法にも程があるとか、こんな変な名前周りの子達に馬鹿にされるに決まってるとか言い出して、挙句先生がわざわざ書いてくれた字を下手糞でみっともない字だって馬鹿にしやがってさ。こいつこの場で殴り殺してやろうかと思って立ち上がったら」
彼の奥さんの腕の中で眠っていた息子がカッと目を見開き、
「私はこの名前を気に入っている。にもかかわらずそれを馬鹿にするのか、この虫けらが」
と言った。直後、彼の母親は意識を失い、病院に搬送されたがそのまま帰らぬ人となった。
「まぁ正直死んでくれてありがたかったんだけどな。俺が殺したら刑務所行かなきゃならないし。それより心配なのは息子だよ。神懸かりって言うのかなぁ、明らかに何かが取り憑いてたんだよなぁ」
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