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九 望遠の楯
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お湯が沸いた。カップラーメンにお湯を注ぎ、蓋の上に割り箸を乗せる。まず真奈さんと梓の分を持っていくことにした。
台所から部屋に戻ると、二人はやや落ち着いたように見えた。真奈さんも梓も目の血管が目立たなくなり、頬や鼻の色も元に戻っていた。
「はい、真奈さん。塩味なんだけど、いいかな?」
「……うん」
真奈さんは目の前に置かれたカップラーメンの方に顔を向けてはいるが、視線は定まっていない。
「梓は醤油にしたんだけど……大丈夫?」
「……大丈夫、ありがとう」
梓は両手でカップラーメンを受け取り、ローテーブルに置いた。二人が何事もなくカップラーメンを受け取ってくれたことに安堵する――自分のカップラーメンを台所から取ってくるのを忘れかけるほどに。
(――危ないところだった。また忘れる前に取ってこよう)
台所に行き、自分のカップラーメンを片手で持つ。深呼吸を一つしてから、真奈さん達が待つ部屋へと戻る。
カップラーメンをローテーブルに置き、座る。携帯で時間を確認すると、そろそろ食べてもよさそうだった。
台所から部屋に戻ると、二人はやや落ち着いたように見えた。真奈さんも梓も目の血管が目立たなくなり、頬や鼻の色も元に戻っていた。
「はい、真奈さん。塩味なんだけど、いいかな?」
「……うん」
真奈さんは目の前に置かれたカップラーメンの方に顔を向けてはいるが、視線は定まっていない。
「梓は醤油にしたんだけど……大丈夫?」
「……大丈夫、ありがとう」
梓は両手でカップラーメンを受け取り、ローテーブルに置いた。二人が何事もなくカップラーメンを受け取ってくれたことに安堵する――自分のカップラーメンを台所から取ってくるのを忘れかけるほどに。
(――危ないところだった。また忘れる前に取ってこよう)
台所に行き、自分のカップラーメンを片手で持つ。深呼吸を一つしてから、真奈さん達が待つ部屋へと戻る。
カップラーメンをローテーブルに置き、座る。携帯で時間を確認すると、そろそろ食べてもよさそうだった。
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