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嬲る兄弟
しおりを挟む「ジュディのなかドロドロで気持ちがいいね」
腰を振り立てながら、とろけるような声でアベルが囁く。
腰を動かされるたびに、肉襞がぎゅぎゅとしぼりあげる。その度に力むような声をアベルがこぼす。
「あ……あぁ、ほんと、やばい。俺の溶けちゃいそう。どうしよっか、ずっと抜けなかったら。ずっとこうして腰へこへこして交わっとく?」
アベルは冗談混じりの口調でジュディの肌に口付けしながら言う。
「あはは、きゅって締まった……! 俺の言葉に興奮したの?」
「ジュディは虐められるのが好きなんですか? 俺ももっといじめればよかったかな?」
首を左右に何度も振る。こんなことすぐにやめて欲しかった。
突かれるたびに変容していく。認めたくない淫乱な体になっていく。
現に、ジュディの体は少しずつ、痛みよりも快楽の方が勝りつつあった。
「ジュディ、咥えるのは好きでしたか? 嫌い? なら、させるのは気が咎めるな……。そうだ、俺のこと、好きって言ってくれたら、キスだけにします」
唇に指を置いて、カインが微笑む。
「言って? 好きって」
「す……好き……」
「もっと」
強請るように甘い声で囁かれ、背筋が震えた。
「好き……好き、すき、すき……」
「誰のことがですか?」
「カインが、すき」
にこっと笑ったカインの唇が近付いてくる。唇に湿った温もりが押し付けられると、えにも言われぬ快楽が胸にわき起こる。
「俺だけが好き? ほら、お利口な口で言って。俺だけが好きだって」
「カインって鬼畜の癖に欲しがりじゃない? ジュディは俺のことだけが好きなんだもんねー」
「ん……ひっ……ひぃ……」
突き上げるアベルは嫉妬を隠さず執拗に責め立てた。
ねっとりとした生温い舌で肌のいたるところを舐めながら膣の奥へ奥へとその鈍重な肉棒が入ろうとするたび、腹部が痺れるように痛む。骨盤の形が変わってしまうのではないかと戦々恐々するほどに、アベルは容赦がなかった。
「アベル、大きい……だ、だめ、もう、やだぁ……」
「んー、俺の大き過ぎて気持ちいいんだねえ。ジュディもっと言って? アベルの気持ちいい大きくて大好きって」
「酷いことするアベルは嫌いって言ってあげたほうがいいですよ。ほら、嫌いって言って?」
「うわぁ、カインのそういうところほんと嫌い。ジュディを洗脳しようとしてる?」
「はは、ジュディのことを脅してセックスしてるんだから、俺たちは同罪でしょうに」
喘ぎ声を上げることしかジュディには出来なかった。
――頭がおかしくなる。
正気ではいられない。好きという言葉もどんどんとあやふやになっていく。強烈な快楽がほしくて、痛く酷くしないでほしくて、媚びるように呟いていた。
太く強引に押し入ってくる剛直に犯された秘所はじくじくと膿み、かき回してほしくてたまらない。弄られて尖った乳首は興奮したきりおさまることなく立ち上がったままだ。
体も頭も同じぐらい変だった。ジュディと切り離された別人が、ジュディの体を使って喘ぎ、悶えている。
もうやめてとジュディの中身は言っているのに、表層に出て二人を相手しているジュディは、もっとと快感を欲しがっていた。
「やだなあ、脅してなんかないよ。これはお仕置きだもん」
「そうだった。その設定をすっかり忘れていました」
「カインはうっかりだなー。ジュディ、キスしよ、キス。俺とジュディが繋がった記念!」
唇を押し付けられる。
湿った唇から蛇のように舌を出し、アベルは咥内を犯してきた。下は剛鉄のような固さが熟しきったジュディの膣肉を苛め抜く。太く膨らんだ幹と笠を張った亀頭が、乱暴にジュディの体を掻き回し、弄び、もだえ狂わせようといいところばかりを重点的に突いた。
「ふっ……ふふ、あー、もう中に出しちゃいそう。出していい? ジュディのことちゃんとイかせるから」
アベルはジュディの意見を聞くことなく、膝の裏を押し上げ、膝を肩につくほど体を曲がらせると、上からずんずんと突いてきた。
「んー! ひぃはあ、ひぃぃ、あ、あぁぁぁ!」
喘ぎというよりはもう悲鳴に近い声を上げる。
目の裏が白黒と点滅し、すぐに大きな快感へと変わった。
大きく腰を痙攣させ、ジュディは果てた。
じゅぼじゅぼと露骨な音を響かせ、ジュディの蜜はたらたらと蜜壷から離れ、腹と滴り落ちる。決壊し、蜜で溢れたそこはぎゅうぎゅうとアベルを締め付ける。
わけもわからないまま、ジュディはカインに縋った。
「カイン…カインっ……こ、こわい、こわいの」
伸ばした手を絡ませて、カインは満たされたように美しく笑った。ここで行われる淫らな行為がなければ見惚れるほど艶美だ。
「大丈夫ですよ、ジュディ。俺だけ見てればアベルのことは気にならなくなります。そうだ、キスしましょう? 舌も粘膜も歯列をなぞって気持ちよくしてあげます」
カインはいうや否や、本当に口の中のあらゆる部分を舌で舐めて回った。歯の裏も、口の粘膜も、舌も、どろどろになるまでかきまわされ、嬲られた。もう十分だと言いたいほど執拗に口を吸われた。
「か、い……う、うんん……あ、ぁあああ!」
止まらない突き上げと口を塞ぐ唇。息も絶え絶えになりながら、喘ぎ声をあげる。
「ジュディ、気持ちいいですね」
こくこくと頷く。もう深く考えることは出来なかった。
体の奥をアベルのもので突かれながら、カインの唇と舌に息継ぎも出ないほど責められる。
――もう、駄目。
「俺も気持ちがいいよ、ジュディ。もう、出そうだ」
アベルはジュディの臀部に手を回し、腰ごと振りたくりのぼりつめようとした。体が大きく揺さぶられ、カインの腰を掴む。反り立った大きくなったカインの肉棒が見え、ジュディは俯いた。さっき出したばかりなのに、先走りを出してテカテカとぬかるんでいた。
「俺の子供を孕んで。何度だって、出すから。ね? いいよね? んっ……はっ、ははっ、ジュディ締めすぎ。俺の子供そんなに産みたいの?」
「アベル、やだっ、だめっ……!」
「だめ、カインのも奥でもらったでしょ。俺だけ仲間はずれは嫌だよ」
拗ねる物言いとは裏腹に、決して逃がさないと言わんばかりにぐちゅぐちゅの淫部を犯す速度はひときは激しくなっていく。
律動のたびに痙攣し、擦れる悩乱する。
「もう出す。ほら、俺の子供産んで」
逃げようともがく腰を押さえつけ、猛々しくいきりたった怒張を弾けさせた。
びゅくびゅくと熱い飛沫が内部でしぶいている。内側の奥に当たる感覚さえ、快楽に変わり、腰が溶けそうになる。
体からは力が抜けぐにゃぐにゃになった。
アベルはジュディを引き寄せると肌に口付けた。
カインも同じように、ジュディの額にかかった髪を払って唇をくっつけた。
「ジュディ、もう一度したい」
じゃくりじゅくりと中に入ったままの肉棒を回して熱っぽい声で乞われた。
カインの方も俺もしたいと頬擦りしてくる。
甘ったるい臭いのなかに、生々しい精液と愛液の臭いが混ざった。
アベルの先端を包み込むようにうずうずと肉と肉が蠕動する。
何もかもおかしくなってしまった。
生温い倦怠感を吹き飛ばすような快感が襲う。
二人は捕食するようにジュディの体に触れて、悶えさせた。
ジュディは夜中じゅう、二人に貪られ続けた。
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