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#11 惚れ薬の効果 (ヒネリあるオチ)
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「ついに惚れ薬が完成した。これを飲ませれば、あの人もワシを好いてくれるぞ」
そう言ってニヤリと笑う博士を、隣家のマコトがこっそり盗み見ていた。
マコトには好きな女の子がいる。彼にとって惚れ薬の存在は救いだった。
「ねぇユキちゃん、最近疲れが取れないって言ってたでしょ? いい薬があるんだ」
「ホント! 私、困ってたんだ。マコト君、ありがとね」
マコトはユキに惚れ薬を渡した。ユキは疑いもせず、ごくごくと飲み干す。ドクンドクン、マコトの心臓は波打っていた。
ユキちゃんが俺に惚れる――思わずマコトは笑みをこぼしていた。
「なんだか頭がぽーっとする」
「薬が効いている証拠だよ」
ユキはマコトを視界に入れた。マコトの感情は最高潮に高ぶった。だが……。
「ありがと。私、行くところあるから。また」
「えっ? どこ行くの?」
ユキの普段と変わらない様子に、マコトは不安を覚え始めた。
「うん……博士のところに」
ユキはぽっと頬を染めた。マコトは絶望し、理解した。博士の言葉の本当の意味を。
そうしてユキはさっそく博士に告白した。
「博士、好き」
「ワ、ワシには心に決めた人が」
惚れ薬――その正体は博士だけを好きになる薬だった。
その様子を見たマコトは恐怖に震えた。ユキと心から相思相愛になるために、彼も直前に薬を飲んでいたのだった……。
そう言ってニヤリと笑う博士を、隣家のマコトがこっそり盗み見ていた。
マコトには好きな女の子がいる。彼にとって惚れ薬の存在は救いだった。
「ねぇユキちゃん、最近疲れが取れないって言ってたでしょ? いい薬があるんだ」
「ホント! 私、困ってたんだ。マコト君、ありがとね」
マコトはユキに惚れ薬を渡した。ユキは疑いもせず、ごくごくと飲み干す。ドクンドクン、マコトの心臓は波打っていた。
ユキちゃんが俺に惚れる――思わずマコトは笑みをこぼしていた。
「なんだか頭がぽーっとする」
「薬が効いている証拠だよ」
ユキはマコトを視界に入れた。マコトの感情は最高潮に高ぶった。だが……。
「ありがと。私、行くところあるから。また」
「えっ? どこ行くの?」
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「うん……博士のところに」
ユキはぽっと頬を染めた。マコトは絶望し、理解した。博士の言葉の本当の意味を。
そうしてユキはさっそく博士に告白した。
「博士、好き」
「ワ、ワシには心に決めた人が」
惚れ薬――その正体は博士だけを好きになる薬だった。
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