→本当にあったかもしれない不思議な話

神隠し

私はゆきちゃんの幼なじみで、彼女が神隠しに遭った日も一緒に学校に行きました。
ゆきちゃんはいつも明るくて優しい子で、みんなに好かれていました。でも、その日はなんだか様子が違っていました。授業中もぼんやりしていて、話しかけても反応が鈍かったんです。放課後、私たちはいつものように一緒に帰ろうとしましたが、ゆきちゃんは「約束があるから」と言って、急いで家に向かいました。
私は不思議に思いましたが、ゆきちゃんが何か用事があるのだと思って、そのまま別れました。
それがゆきちゃんを見た最後になりました。

その日の夕方、ゆきちゃんの姉から電話がかかってきて、ゆきちゃんが行方不明になったと聞きました。
私は驚いて、すぐにゆきちゃんの家に行きました。警察も来ていて、ゆきちゃんの部屋を捜索していました。ゆきちゃんの姉は泣きながら、ゆきちゃんがどこにもいなくて、ココアが残されていたことを話しました。
ゆきちゃんの父親は夜勤明けで寝ていたそうで、ゆきちゃんが出かけたことには気づかなかったと言いました。ゆきちゃんの母親は仕事で遅くなっていたそうです。

私はゆきちゃんがどこに行ったのか、誰と約束していたのか、何か手がかりはないかと考えました。
ゆきちゃんの部屋には、いつも着ていたピンクのジャンパーが置いてありました。ゆきちゃんはそのジャンパーが大好きで、毎日着ていました。でも、その日は着ていませんでした。ゆきちゃんは何を着て出かけたのでしょうか。
私はゆきちゃんの机の上にあったノートを見ました。そこには、ゆきちゃんの字で「今日は森に行く」と書いてありました。ゆきちゃんの家の近くには、深い森がありました。私たちは子供のころ、よくその森で遊んでいました。でも、その森には不思議な噂がありました。森の奥には、神様が住んでいるとか、妖怪が出るとか、人をさらうとか・・・。
私はゆきちゃんが森に行ったのではないかと思いました。でも、なぜゆきちゃんは森に行ったのでしょうか。ゆきちゃんは誰かに呼ばれたのでしょうか。それとも、何かを見つけに行ったのでしょうか。

私は警察にゆきちゃんのノートを見せました。警察はゆきちゃんが森に行った可能性を調べることにしました。私も一緒に森に行きました。
森は暗くて、静かでした。木々の間から、風が吹いてきました。私はゆきちゃんの名前を呼びましたが、返事はありませんでした。私はゆきちゃんがどこにいるのか、無事なのか、心配でした。
私はゆきちゃんを探し続けましたが、見つかりませんでした。森の中には、ゆきちゃんの足跡もありませんでした。ゆきちゃんは本当に森に来たのでしょうか。それとも、別の場所に行ったのでしょうか。わからなくなりました。

ゆきちゃんはその後も見つかりませんでした。
警察は色々な手段を使って捜索しましたが、ゆきちゃんの行方は分かりませんでした。
ゆきちゃんの家族は悲しみに暮れました。私もゆきちゃんがいなくなって、寂しくて仕方ありませんでした。ゆきちゃんはどこにいるのでしょうか。ゆきちゃんはいつか戻ってくるのでしょうか。私はゆきちゃんに会いたくて、夢にまで見ました。

私は今でも、ゆきちゃんが神隠しに遭ったと思っています。ゆきちゃんは森の神様に気に入られて、連れ去られたのだと思っています。

でも、私はいつか、ゆきちゃんに会えると信じています。