伯爵家の三男は冒険者を目指す！

第一章

新しい仲間

伶奈の事を思い出して胸が痛んだが、みんなに気付かれないようになんとか持ち直す事が出来た。

我に返った2人の反応が面白かったのと、人柄も良さそうだったのでパーティーに誘ったところ、自分たちでいいのかと言いながらも最終的にはokしてくれた。

あのオーク達の素材はみんなで分けようと言ったが、なんの役にも立っていない自分たちが施しを受ける訳にはいかない！とキッパリ断られてしまった

そして町に入ったところで別れ、アルと一緒に冒険者ギルドに向かった

今回はオークを大量に倒したこともあり、1人当たり大銀貨2枚と銀貨3枚、日本円で23万もの稼ぎだった。

正直こんな大金を貰っても困ったが、いつまでも鉄剣を使い続ける訳にもいかないので、貯金することにした。父さんに言ったら買ってくれそうな気もするけど、それはなんか違うしな～

もうちょっとお金が貯まったら武器屋を覗いてみよう。


その日は帰ったあと、朝のことでみんなから心配されてしまった。どうしたのかと聞かれたが、今本当の事を言っても別の意味で心配されかねない。

「心配させてしまい申し訳ありません。ですが今は話したくはありません」

ただ...いつかは家族には全部包み隠さず話したいと思った



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翌日、またあのグレゴリー先生の厳しい指導を受けたが、レベルが上がったからか前回ほどキツさはなかった。

放課後になったのでアル、フランツ、エマと合流し平原まで来た

「じゃあさっそく魔物を狩りながらお互いの実力とか連携を確認していこうか」


「エル様、あっちに11体のゴブリンが纏まっています！」

(このパーティーの初戦としては丁度いいか)

エマは索敵系のスキルを持っているので、魔物を探す手間が省ける。
他にも水・土属性魔法はどちらも中級まで使えるらしい。

あの時は初めての魔物との戦いで、自分たちより大きいオーク達に囲まれた緊張と恐怖でイメージがうまくできず、魔法が発動しなかったらしい。


ゴブリン達を発見した後は軽く打ち合わせをして戦闘を開始した


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「ストーン バレット！」

エマが放った大小様々な先端が尖った石は、容易くゴブリンの体を貫通しダメージを与える。
アルが矢を射り、ゴブリンの頭に深く突き刺さり倒れる。

そして狼狽えたところに俺とフランツが接近して、次々と倒していく。

フランツの槍は正確にゴブリンの頭を捉えていた。

俺もすべて1回の攻撃で終わらせていた。

「お疲れ！楽勝だったね！」

「でもさ、今のフランツの動き見てるとオークなんか余裕で倒せそうだよな」

アルがそんな事を聞く。正直俺もそう思った。

「そうかなー？でもオークってゴブリンほど柔らかくなさそうで、槍が抜けなくなったらどうしよう って考えたら中々動けなくてね...」

そういう事だったのか。確かに抜けなくなりそうな気もするな。

「へぇ～。ところでエル、お前また動き良くなってないか？」

「うーん、そうかなぁ」

「エルさん、アルさん、僕の考えすぎかもしれないんですが最近魔物が多くありませんか？」

...それは俺もなんとなく感じていた。
何か理由があるんだろうか。


父さんにでも言ってみようかな。



その後オークの集団とも戦闘をしたが、エマの魔法もしっかり発動したし、フランツも戦闘に参加してくれた


...途中で "槍が抜けない"って戸惑ってたけど...

まあ魔物との戦いも慣れてきただろうし、順調 順調！