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第一章
入学式
しおりを挟むあれから2ヶ月が経った。
今まで何をやっていたかというと、屋敷にあった書物を読み漁ったり父さんに剣の稽古を付けてもらっていたりした。他にも筋トレもしたし魔法も一応覚えた。正直結構成長したと思う
ちなみに今のステータスがこれだ
----------------------
名前:エルリック・フォン・フェルディナント
種族:人間
レベル:1
HP:50/50
MP:45/45
攻撃:30
魔攻:25
物防:20
魔防:20
敏捷:20
器用:25
スキル:剣術LV6 火属性魔法(中級) HP・MP自動回復(微)
固有スキル:???
加護:メルシフィアの神の加護
称号:転生者
----------------------
剣術がLV6もあるのは加護による補正に加え、父さんの教え方がスパルタだったからだろう。普段は優しいのに急に雰囲気がガラッと変わって怖かった
魔法についても補正があったからなのか、数日の間に魔力を感じることができるようになり、そうするとあとは
魔力を集める→火に変える→打ち出す
これをイメージしながらひたすら練習していると覚えることができた。覚えてからは遠くの的に当てる練習を毎日やっていた
HP・MP自動回復(微)は正直よくわからないけど、ダメージを受けたりMPを消費したからじゃないかと考えている
そして2ヶ月の間に俺は12歳となり、今は入学式の真っ最中だ。
試験は前にも話したと思うけど座学と実技があって、座学では基本的な地理、歴史、薬学、魔物に関する知識が問われたけど、家で本を多く読んでいたのでこの辺は余裕だった。薬学といっても薬草とかそのあたりのことについてだったから、難しくはなかった。
一見これらの知識は冒険者にはいらなそうだなと思ったけど、実はそうじゃないんだ。冒険者は職業柄色んな国に行くわけだから地理は知ってないとダメだし、その国の歴史も知っていた方が問題も少ない。薬草とかは採取依頼では知ってないと難しいし、魔物の事も知らないとどう戦えばいいかも分からずやられてしまうという事らしい。
実技の方は試験官との模擬戦や、20mくらい離れた的に5回魔法を打ってその命中率や威力、打つまでの準備時間などが評価される。
これも冒険者としては実力がなければ、いくら知識を持っていても生きていけないからという理由で設けられているっぽい。
残念ながらというかやっぱりというか、試験官には負けてしまった。それでも剣術スキルのおかげで善戦は出来たと思う。
魔法は火属性 中級魔法のフレイムランスを全部命中させて最後の一発で的が壊れた!
だから手応えは感じていたんだけど、合格したと知った時は本当に嬉しかった。しかも結構上位の方だったし! 短い間しか準備が出来なかったけど、努力が報われた気がした
何故入学式中なのにこんな長々と話をするのかというと、校長によるこの学校への説明って、まんまうちの父さんから聞いたような内容なんだよね...
「君たちの多くは三年後冒険者となり世界中へ羽ばたいて行くことだろう。しかし1人では危険も多く、多くの場合はパーティを組む。この学校にいる間に仲間を見つける事も考えておいてくれ。そしてくれぐれも努力を怠らないようにな。私からの話は以上だ」
「では、新1年生のみなさんは合格発表時に一緒に貼り出されていたクラスごとに教室に移動してください」
どうやら長い話が終わったみたいだ
パーティか~ やっぱりそれも視野に入れておくべきだよね
全てのクラスは入試の成績から偏りが無いように組まれていて、AクラスからGクラスの7クラスがある。1クラス40人なので1学年280人、全校生徒約840人という事になるが、毎年結構な数の生徒が退学になってしまう。人数が少ない方が1人1人を見れるというのと、競争を促す事が狙いだ。
1年の終わり頃に成績が下のものから一定数が削られ、またある一定の水準に達していない場合でも退学の対象となってしまう
ただ、40歳未満であれば基本的に何回でも試験を受けることができるし、退学になったとしても道が閉ざされるわけではない。冒険者学校卒業していなくても15歳になれば登録することは可能だ。
そうこうしている間に俺のクラスで自己紹介の番がやってきた ちなみに俺はBクラスだった
「初めまして、エルリック・フォン・フェルディナントです。気軽にエルって呼んでくれると嬉しいです。あと、剣術が結構得意です。 退学にならないようにみんなで頑張りましょう。これからよろしくお願いします」
結構無難な感じの自己紹介になったけど、まあいっか。
フルネームを言ったところで周りがちょっとざわっとしたけど、それもそうか。
というのも、国策として多くの冒険者予備校が子爵位以上の領地持ち貴族のところに、一部国が費用を負担するという形で作られたのだ。となると当然うちの伯爵領にも出来ているわけで、俺はそこに通う事にしたと言うわけだ。ちょっと忘れてた...家名までは言わない方が良かったかもしれないな
まぁ、言ってしまったものは仕方ないし、家名に泥を塗らないように注意しつつ、ここでの日々を楽しもうと思う
ここで何をするにしてもまずは友達を作らないと。
これからの毎日が楽しみだ
===== ===== =====
話の中でも書いたように、AクラスとGクラスだとAの方が強そう(語彙力)だと感じてしまいますが、実際成績の平均値的なものはほぼ同じで優劣はないです!
レベルはこれから上がっていきます!
ランキングを見てみるとHOT 56位、日間 130位になっててびっくりしました!とても嬉しいです!
これからも伯爵家の三男をよろしくお願いします!
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┏━━━━━━━━━┓
┃書籍1〜3巻発売中 ┃
┗━━━━━━━━━┛
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【2021.09.05】
・本編完結(第一部完)
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