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第四章

4-136 ギルマスを連れて森のダンジョンの再調査

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 森の入り口に入ると...ダンジョンに入ったなぁーって感覚に襲われた。
パッと見は本当に普通の森なのだが...森の外で待機していたロコリス達が言うに、入り口付近の空間が歪んで見えるらしい。

そして...なんとも言えない禍々しいオーラを感じて踏み入るのに躊躇してしまうと言うのだ。

「ですから我々のような普通の人馬本能で入ったら死ぬ!と感じるものがありますから絶対に足を踏み入れる事はないですね。」

そう言い切られたのだ。

だからだろう...調査員達が私達が側にいない限りあの森に近寄ろうとしないのは...。

それを知ることができたので私達は安心して森の調査に挑めると言う物だ。

実は自分達がいない間に調査員達がこの森に入らなかいか心配だったのだが、誰も入る気がしないとの事で安心できた。

一応念のために森に行く前に全員には森はただの森でないこと、魔物がいてダンジョン化している事を伝えているので心置きなく再調査に挑める。

そんな事を考えながら森に入ったのだが...森の入り口付近は以前と同じことが分かった。

森に入ると鞄からキュリッチを取り出すと...フワモコの姿から見慣れたキュリッチの姿へと変わった。

それを間近でみてギルマスは固まる。

「まじかぁ...。」

ボソッと呟くギルマスにキュリッチは軽く睨みつけていじける。

その姿がとても微笑ましくて思わず私は笑ってしまった。

『主人!酷いです!私、こんなおじさんに触られたくないです!』

必死に訴えるキュリッチに私は笑いを必死に堪えながら謝る。

私とキュリッチが戯れてると冷静にラース兄さんが声をかけてきた。

『キュリッチ。どうですか?ここは前と同じですか?それとも...。』

ラース兄さんが全て言い終える前にキュリッチが意図を察して答える。

『うーん、一部は以前と同じだね。中腹からが少し変化したみたいだね。でも、この程度なら君達なら大丈夫でしょう。
 変わったのは...環境と魔物の種類と数だけだね。あとは...変わらないかなぁ??うーん...なんだろう?何かが邪魔してるのかなぁ??森の奥までがハッキリ見えないなぁー...。』

その言葉を聞いて私達は改めて警戒を強める。

『とりあえず、手前は以前と同じで間違いない感じ?』

再度確認のために私が声をかけるとキュリッチは頷き

『うん。手前と中腹前半部分?って言うのかなぁ?そこら辺は前と地形も環境も魔物の種類も一緒だね。
 私自身もこのダンジョンと全て繋がってるわけじゃないからいまいち分からないだよねぇー。主人と契約したからって言うのもあるのかもしれないけど、感知する範囲内ではそんな感じだね。』

キュリッチのその言葉を聞いてラース兄さんは鞄から取り出したこの森の地図を広げ

『なら、地図はある程度使えるってことですね。新しくなった所はまた書き足すか、別の紙にでも書くしかなさそうですね。』

呟きながらため息を吐くとブルーム兄さんとローダンが嬉しそうな顔をする。

どうやらふたりの変なスイッチに火がついたのだろう。

とりあえずギルマスは初めてのダンジョン探索になるので、以前通りの部分のところはギルマスのペースに合わせて進むことにした。



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