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第四章

4-15 困惑する事態に

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 私が攻撃を避けたのにも関わらず暗闇から出てきた人物は驚きもせず平然としていた。
それどころか私がこの場にいる事に対してどことなく怒りを感じている様子。

目の前に現れた自分は最初こそは攻撃を仕掛けてきたのに今は攻撃を仕掛けてくる様子はなくジロジロ私を見つめてくる。

『あんた...何者?なんでここにいるのよ。』

私は警戒しながら質問すると目の前の人物がは私の言葉がいまいち理解できていないのか間抜けにもキョトンとした表情をする。

『ねぇ...あんた...私の...言葉...理解...できる?』

さっきよりゆっくりと話しかけると目の前の人物はギョッとした表情をしだかと思うとゆっくりと首を縦に振り喋り出す。

《アア...イマノ...ハヤサ...ナラリカイ...デキタ》

なんとも言えない空気が私達の間に流れる。
流れるが...どうにかしなくてはいけないので私は気にせずに話しかけることにした。

『じ・ゃ・ー・話・す・け・ど・あ・ん・た・の・な・ま・え・は・何・?・な・ん・で・こ・ん・な・と・こ・ろ・に・い・る・の・?』

しゃーなしでゆっくりと喋ると相手はおおっと驚きながら返事を返してきた。

《ワレニハ...ナマエガ...ナイ。ワレハ...アルジニ...タノマレテ...コノ...イシヲ...マモッテイル》

たった数回しか会話してないがこの目の前の人物からはなんとなく幼さを感じた。
見た目は私達とたいして年頃は変わらなそうに見えるが...なんとなくだけど、生まれて間なしで善悪の区別もつかない幼い子供みたいな印象を受けた。

だから私に攻撃してきたのも親である主人という人物の命令に純粋に従って行動したのだろう。

(これは厄介だわ)

どうしたものかと思っていると

《オマエ...ハ...ソレヲ...ドウ...スル...ノダ?》

目の前の人物は私が結界で包んでいる石を指差しながら質問してきた。

『えっ?これ??持って帰って調べるつもりよ。』

私はその質問に対して思わず普通に返答してしまった。
私の返答に相手は暫くじっーと私を見つめ

《ナラ...ハコブノ...テツ...ダウ。ココ...ニハ...ヒツヨウ...ナモノガ...ナカッタ...カラ...イドウ...スル...ナラ...テツダウ。》

想定外の返答が返ってきて私は本気で驚いたが、相手は本当に私を手伝うつもりで早くしろとせっついてきた。

最初に攻撃を仕掛けてきたのでこのまま乱闘にでもなるものだと想像していたのに...。

かと言ってこのままこの人物が何者でなんの意図があってこの石と関わっているのかはっきりしないので皆がいる場所へ連れて行くのに不安しかなかった。

だからといってここにずっといるわけにもいかないので目の前の人物と協力して地上へ出ることにした。















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