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第三章

3-2 二人で膨大な依頼をこなしていきます②

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 朝日が登る前に私とフレアは家を出た。
あの山のような依頼を少しでも早くこなすために目的地へと向かった。

今回先にこなす依頼は、薬の素材になる薬草五十種類をそれぞれ三十株ずつ採取とそれと組み合わせて使う素材をそれぞれ指定の数だけ採取してくるものだ。

家の近くの森で採れる物が多数あったので、馴染みの森から行くことにした。

なぜ朝日が登る前にでかって多分疑問に思う人がいるかもしれない。
それにはちゃんと訳がある。

朝日がさすと地面に潜ってしまう野草が依頼の品の中に入っていたからだ。

その野草は月明かりで成長する野草で朝日が最も苦手。
そなため朝日が登る頃になると地面の中に潜ってしまうのだ。

なぜそんな事をするのかは知らない。
私も草には詳しくないし、興味もないからね。

だから朝日が登る前に探し出して採取しないといけない。
しかも生えているところが葉の大きな植物の根元にしか生息しないので探すのが面倒なのだ。

「大丈夫か?スノー。」

フレアはまだ半分寝ている私を気遣い声をかけてくる。
それに対して私は軽く手をあげて答える。

『大丈夫よ。とりあえず例の植物が生えているところはどこだったか覚えている?』

私がそう言うとフレアは私の前を行き先導してくれた。

私は本当に植物に対して興味がないのでどこに何が生えていたかまでは記憶してない。
しかしフレアは違った。

興味ある事ない事関係なく一度見た物や通った場所は記憶してあるのだ。

だから遠出おするときにはフレアが必要不可欠。

フレアは迷う事なく目的の植物が生えている場所まで歩いて行く。

迷う事なく進んでくれお陰で朝日が登る前に目的の場所に辿り着き依頼の品を採取することができた。

『とりあえず、これは完了ね。あとは...』

「チェコタ草とパム草だな。この森でとれそうなのは。」

『そうなんだ?!じゃーとりにいきますか!』

「ああ。って!スノーそっちじゃない!こっちだ!」

私はどうやらそれらが生えている場所ではない所へと向かっていたようでフレアに呼ばれてしまった。

とりあえず昼までにはこの森で採れるものは全てとったので軽くご飯を食べてから採れたものだけ先にギルドに納品しに行くことにした。

ご飯を食べながら次の段取りをフレアと話をする。

「次は...そうだな、隣町のこの森に行くか?」

『いいよ。そこではどれだけ採れそう?』

「行ってみないことには分からないが...上手く生えていたら五種類はどうにかなるか?」

『そうなんだ。じゃーそこにいこうか!ついでに魔物討伐のもしておく?』

「ああ。確かあったなぁーそんな依頼。」

『多すぎて困るわ...。』

今更言っても仕方がない愚痴を言いながらご飯を食べ終えると出していた地図をしまいギルドへと向かう。

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