168 / 664
第一章
1-160 四人と一緒に素材探しと食料調達へ 5
しおりを挟む
この四人は現在の皇妃様が私利私欲のために...上皇妃様相手に勝手に反発して対抗意識を燃やして育てられた哀れな存在だった様だ。
「以前より父上は私達四人の教育についてよく母上と揉めていらっしゃいました。」
「その度に母上や乳母から私達がしっかりしないから母上が怒られるんだと...。このままではお前たちまで父上に嫌われるのだと言われてきました。」
「だから...もっと、もっと、毅然とした態度を取らないとって...。」
「王族らしくしなくっちゃって...。」
「何より...側でずっと見てきた我々より、あなた達の方が兄上と仲良く...。」
「実の兄弟の様に接しているのに腹が立ちました...。」
「父上とも...凄く仲が良さそうでしたし...。」
「あんな表情...我々に向けてくれたことなんてなかった...。」
どうやら彼らも彼なりに頑張ってきたけど上手くいかない上に、ぱっとでの私達ドラゴン兄弟に自分達の場所をとられたという錯覚をおこしてしまったのだろう。
それなら今までのこの四人の私達に対する態度に納得がいくのだった。
「あなた達の家にお世話になる時父上より、この機会がお前達に与えられた最後の機会だ。これを逃すと私でもお前達を助けてやる事は不可能だ。
ここで、自分達のこれまでの行いを見直し、どうあるべきかをしっかり学びなさいと言われました。」
「最初は正直父上が何を言っているのかわかりませんでした。
しかし、あなた達の家で生活させて頂き今までの自分達の愚かさに気付かされました。」
「自分達が過ごしてきた日常は当たり前じゃなかったんです。」
「おかしい...異常な事だったんです...。」
そう言うと三人は顔をしっかりと上げてラース兄さんを見つめて頭を下げたんだそうだ。
「「「「本当に今まですみませんでした。」」」」
それは彼らの本心での初めての謝罪だったのだ。
ラース兄さん達は唖然とした表情を浮かべたが、すぐに真顔になり四人に声をかけた。
"それは私にかける言葉ではないでよ。弟のローダンや妹のスノー。兄のブールムやフレアに言ってください。
でも、あなた達の気持ちはしっかり受け取りました。"
ラース兄さんがそう言うと四人はその場にいたローダンやフレアにも心のこもった謝罪を行ったのだった。
「私達はもう暫くここでお世話になります。今戻っても情けないままなので。」
「もう少し、自分達に自信をつけたいんです。」
「「自分をかえたいんです。」」
四人の言葉にラース兄さんは穏やかに返事を返した。
"それに関して決めるのは私達ではないんです。両親達に言ってください。
あと、兄さん達が帰ってきたらちゃんと自分達の口で謝罪して下さいね。"
ラース兄さんの言葉に四人は頷いた。
"では、私達は今私達がしないといけない事をこなしましょう。"
そう言って食材調達へと改めて向かったのだった。
「以前より父上は私達四人の教育についてよく母上と揉めていらっしゃいました。」
「その度に母上や乳母から私達がしっかりしないから母上が怒られるんだと...。このままではお前たちまで父上に嫌われるのだと言われてきました。」
「だから...もっと、もっと、毅然とした態度を取らないとって...。」
「王族らしくしなくっちゃって...。」
「何より...側でずっと見てきた我々より、あなた達の方が兄上と仲良く...。」
「実の兄弟の様に接しているのに腹が立ちました...。」
「父上とも...凄く仲が良さそうでしたし...。」
「あんな表情...我々に向けてくれたことなんてなかった...。」
どうやら彼らも彼なりに頑張ってきたけど上手くいかない上に、ぱっとでの私達ドラゴン兄弟に自分達の場所をとられたという錯覚をおこしてしまったのだろう。
それなら今までのこの四人の私達に対する態度に納得がいくのだった。
「あなた達の家にお世話になる時父上より、この機会がお前達に与えられた最後の機会だ。これを逃すと私でもお前達を助けてやる事は不可能だ。
ここで、自分達のこれまでの行いを見直し、どうあるべきかをしっかり学びなさいと言われました。」
「最初は正直父上が何を言っているのかわかりませんでした。
しかし、あなた達の家で生活させて頂き今までの自分達の愚かさに気付かされました。」
「自分達が過ごしてきた日常は当たり前じゃなかったんです。」
「おかしい...異常な事だったんです...。」
そう言うと三人は顔をしっかりと上げてラース兄さんを見つめて頭を下げたんだそうだ。
「「「「本当に今まですみませんでした。」」」」
それは彼らの本心での初めての謝罪だったのだ。
ラース兄さん達は唖然とした表情を浮かべたが、すぐに真顔になり四人に声をかけた。
"それは私にかける言葉ではないでよ。弟のローダンや妹のスノー。兄のブールムやフレアに言ってください。
でも、あなた達の気持ちはしっかり受け取りました。"
ラース兄さんがそう言うと四人はその場にいたローダンやフレアにも心のこもった謝罪を行ったのだった。
「私達はもう暫くここでお世話になります。今戻っても情けないままなので。」
「もう少し、自分達に自信をつけたいんです。」
「「自分をかえたいんです。」」
四人の言葉にラース兄さんは穏やかに返事を返した。
"それに関して決めるのは私達ではないんです。両親達に言ってください。
あと、兄さん達が帰ってきたらちゃんと自分達の口で謝罪して下さいね。"
ラース兄さんの言葉に四人は頷いた。
"では、私達は今私達がしないといけない事をこなしましょう。"
そう言って食材調達へと改めて向かったのだった。
7
お気に入りに追加
577
あなたにおすすめの小説
引きこもり転生エルフ、仕方なく旅に出る
Greis
ファンタジー
旧題:引きこもり転生エルフ、強制的に旅に出される
・2021/10/29 第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞 こちらの賞をアルファポリス様から頂く事が出来ました。
実家暮らし、25歳のぽっちゃり会社員の俺は、日ごろの不摂生がたたり、読書中に死亡。転生先は、剣と魔法の世界の一種族、エルフだ。一分一秒も無駄にできない前世に比べると、だいぶのんびりしている今世の生活の方が、自分に合っていた。次第に、兄や姉、友人などが、見分のために外に出ていくのを見送る俺を、心配しだす両親や師匠たち。そしてついに、(強制的に)旅に出ることになりました。
※のんびり進むので、戦闘に関しては、話数が進んでからになりますので、ご注意ください。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
気がついたら異世界に転生していた。
みみっく
ファンタジー
社畜として会社に愛されこき使われ日々のストレスとムリが原因で深夜の休憩中に死んでしまい。
気がついたら異世界に転生していた。
普通に愛情を受けて育てられ、普通に育ち屋敷を抜け出して子供達が集まる広場へ遊びに行くと自分の異常な身体能力に気が付き始めた・・・
冒険がメインでは無く、冒険とほのぼのとした感じの日常と恋愛を書いていけたらと思って書いています。
戦闘もありますが少しだけです。
異世界は黒猫と共に
小笠原慎二
ファンタジー
我が家のニャイドル黒猫のクロと、異世界に迷い込んだ八重子。
「チート能力もらってないんだけど」と呟く彼女の腕には、その存在が既にチートになっている黒猫のクロが。クロに助けられながらなんとか異世界を生き抜いていく。
ペガサス、グリフォン、妖精が従魔になり、紆余曲折を経て、ドラゴンまでも従魔に。途中で獣人少女奴隷も仲間になったりして、本人はのほほんとしながら異世界生活を満喫する。
自称猫の奴隷作者が贈る、猫ラブ異世界物語。
猫好きは必見、猫はちょっとという人も、読み終わったら猫好きになれる(と思う)お話。
異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?
夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。
気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。
落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。
彼らはこの世界の神。
キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。
ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。
「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
トラック事故で消えた幼なじみが騎士団長になっていた
氷雨そら
恋愛
「伝えたいことがある」
高校卒業を控えたある日、電話でその言葉を残し、幼なじみは消えてしまった。
トラックに轢かれたという目撃証言はあるのに、現場には携帯電話が落ちていただけという謎を残して。
七瀬は、彼氏いない歴29年の看護師。そんな七瀬にも、好きな人が全くいなかったわけではない。それは、幼なじみへのほのかな恋心。
「あんな言葉を残して消えるなんて絶対おかしいよ……」
学業や仕事に打ち込み、11年が過ぎたある日。七瀬は異世界転生し、リリアという少女に生まれ変わる。光魔法を身につけて騎士団に入団したその場で出会ったのは。
消えたはずの幼なじみとやり直す異世界ラブストーリー。
幼馴染はハッピーエンドが好きな方に贈ります♪小説家になろうにも掲載しています。
本編完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる