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第一章 

1-160 四人と一緒に素材探しと食料調達へ 5

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 この四人は現在の皇妃様が私利私欲のために...上皇妃様相手に勝手に反発して対抗意識を燃やして育てられた哀れな存在だった様だ。

「以前より父上は私達四人の教育についてよく母上と揉めていらっしゃいました。」

「その度に母上や乳母から私達がしっかりしないから母上が怒られるんだと...。このままではお前たちまで父上に嫌われるのだと言われてきました。」

「だから...もっと、もっと、毅然とした態度を取らないとって...。」

「王族らしくしなくっちゃって...。」

「何より...側でずっと見てきた我々より、あなた達の方が兄上と仲良く...。」

「実の兄弟の様に接しているのに腹が立ちました...。」

「父上とも...凄く仲が良さそうでしたし...。」

「あんな表情...我々に向けてくれたことなんてなかった...。」

どうやら彼らも彼なりに頑張ってきたけど上手くいかない上に、ぱっとでの私達ドラゴン兄弟に自分達の場所をとられたという錯覚をおこしてしまったのだろう。

それなら今までのこの四人の私達に対する態度に納得がいくのだった。

「あなた達の家にお世話になる時父上より、この機会がお前達に与えられた最後の機会だ。これを逃すと私でもお前達を助けてやる事は不可能だ。
ここで、自分達のこれまでの行いを見直し、どうあるべきかをしっかり学びなさいと言われました。」

「最初は正直父上が何を言っているのかわかりませんでした。
しかし、あなた達の家で生活させて頂き今までの自分達の愚かさに気付かされました。」

「自分達が過ごしてきた日常は当たり前じゃなかったんです。」

「おかしい...異常な事だったんです...。」

そう言うと三人は顔をしっかりと上げてラース兄さんを見つめて頭を下げたんだそうだ。

「「「「本当に今まですみませんでした。」」」」

それは彼らの本心での初めての謝罪だったのだ。

ラース兄さん達は唖然とした表情を浮かべたが、すぐに真顔になり四人に声をかけた。

"それは私にかける言葉ではないでよ。弟のローダンや妹のスノー。兄のブールムやフレアに言ってください。
でも、あなた達の気持ちはしっかり受け取りました。"

ラース兄さんがそう言うと四人はその場にいたローダンやフレアにも心のこもった謝罪を行ったのだった。

「私達はもう暫くここでお世話になります。今戻っても情けないままなので。」

「もう少し、自分達に自信をつけたいんです。」

「「自分をかえたいんです。」」

四人の言葉にラース兄さんは穏やかに返事を返した。

"それに関して決めるのは私達ではないんです。両親達に言ってください。
あと、兄さん達が帰ってきたらちゃんと自分達の口で謝罪して下さいね。"

ラース兄さんの言葉に四人は頷いた。

"では、私達は今私達がしないといけない事をこなしましょう。"

そう言って食材調達へと改めて向かったのだった。

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