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第一章 

1-122 それぞれの場所での話し合い

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 私達は冒険者ギルドのギルドマスターとドラゴンの里の長老達に話をして、それぞれから考えさせて欲しい、二日ほど時間をくれと返事を貰ったので待つ事にした。

私達が帰ったあとそれぞれ話を聞いた人達はと言うと...。

まず冒険者ギルドのギルドマスターの方は、大急ぎでこの話を国王に連絡し、この街を収めている領主にも連絡をした。

ギルドマスターから連絡を受けた国王と領主はギルドマスターとドラゴンの里との境にある街・町や村の長達を集めて緊急会議を行った。

そこで私達の提案について話し合ったのだ。

一方、ドラゴンの里でも同じ様な事が行われていた。

ドラゴンの里ではそれぞれのドラゴンの長達と子育て中の親達が呼ばれたのだった。

もちろんそれには私達の両親も呼ばれて、長老から話を聞いて本気で驚いていたのだった。

"本当に私達の子供がそんなことを?!"

両親の反応を見て長老達は私達が今回は自分達で考えて行動した事を悟ってくれたのだった。

"ああ。間違いない。しかし、お前達の子供達には毎度驚かせられる。
我々では思い付かない事を思い付きなんの抵抗もなく実行しようとする。"

"それが若さゆえと言えばそれまでなのだろう。だが、それだけでないのが見てとれるから面白い。良い子育てをしているではないか。"

"ああ。あの頭の柔軟性は素晴らしい。たぶんだが、この件はお前達の娘が考えた事なんだろうな。ドラゴンとして産まれたが人間の世界で育ったからこそ気付けた話しなんだろうな。"

"子供を育ている我々親としては子供達が今後のドラゴンの里を担う存在となる。
子供達が住み良い世界になるなら協力はおしまないと思っている。"

"ワタシとてそれは同じ。いくつになってもここにいる者も含めて大事な子供達だ。
少しでもトラブルを防ぎ良い環境で過ごせるのであれば問題ない。
こんな老ぼれでも協力できる事はするぞ。
しかしだ、全ての人間が我々に好意的とは限らないのはあの子達もお前達も知っているであろう。
そういう事に関して、年の功といってのう年配者であるワシらが知恵を使って対応せねばなぁ~。"

そう長老達は本当に前向きに話を進めてくれていたのだった。

それは人間達も同じだった。

「今回の話は我々にとってデメリットにはならない話だと思う。我々人間では手に入らない資源が手に入りやすくなるのだからな。
無駄に人命を失わなくてするならそれに越した事はない。」

「しかし、あくまでそれは我が国にとってでしょう?他の国からしたら面白くない話。
火種とはなりませんでしょうか?」

「他国には今まで余分にかかっていた手間賃を差し引いて安く売ってやれば納得する話では?」

「しかし!もしその建物を作ったとして誰が維持費や経費をだすのですか?!」

「我々小さな町や村では到底無理ですよ!!潰れてしまう!」

「お前さんらはどうしてそういう考えしかしないんだ??
ドラゴン族から提供されている品で助かってるのはどこの誰だ?国王陛下だけか?
冒険者ギルドだけか??
違うだろうがぁー!!!
この世界に住む全ての人間がなんらかの形で助けられてるのではないのか?
大臣!お前さんもこの前愛娘が難病にかかったから薬が欲しいとギルドに依頼を出したよな?
その薬の素材となるドラゴンの涙がなくて、ドラゴン族に頼んで分けてもらって薬を完成させて貰ったから助かったんじゃないのか?
そこの町長と村長もだ!
魔物よけにと言ってドラゴンの牙が欲しいと言ってもらってたよなぁ??」

ギルドマスターの言葉に皆んな罰が悪そうな顔をして下を向いたのだった。

正論すぎて何も言い返すことができない様だった。
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