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第一章
1-20 お披露目会にて②
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お父さんの迂闊な対応に、お披露目会の場は、悲鳴似た驚きの声と呟きで溢れかえってしまったのだった。
おかげで、私達家族は注目の的となり、お父さん達は皆んなに質問攻めとなってしまったのだった。
お父さんもお母さんも今や、若返っているのに...。
周りからは、"本当にお前か?""いや息子かなんかだろう?""しかし、ホワイトドラゴンはそう数がいないから..."などと口々に言われていた。
さぁーどうやって乗り切るのかと、見守っていたら、どこからともなく喝が入って来たのだった。
"だまらんかい!!"
その一言で、先ほどまで賑やかだったのが嘘の様に、その場は静まり返ったのだった。
あまりの迫力ある声と地響き。
声がした方を見ると、貫禄あるお爺ちゃんドラゴンが居たのだった。
誰だろう?って思っていたら、お母さんがポツリ。
"長老様"
って呟いたから、あのお爺ちゃんドラゴンが"長老"と呼ばれる存在だと言う事がわかった。
皆んなが静まり返った中、"長老様"がゆっくりとした足取りで、こちらに向かって来た。
私達は、お父さんとお母さんの足元に隠れながらも覗き見していた。
長老様がお父さん達の前まで来ると、じっーとお父さん達を見つめていた。
そして、首を傾げながらもお父さん達に声をかけた。
"お前さんらは...???誰だ?見た事があるが...私が知ってるのは、もう少し年がいってたとおもうがのう?"
その言葉に、お父さんとお母さんは苦笑いしていた。
そして、お父さん達の代わりにお父さんから"兄さん"と呼ばれていたドラゴンが答えたのだった。
"長老様。発言を失礼します。こちらの2人は、どうやら私のおとうと夫婦と名乗るのですが...それにしてもあまりにも...その姿が..アレでして...私共も困っております...。"
と、長老様に対して発言したのだった。
その言葉を聞いて、再度お父さん達を見つめる長老様。
そして、そんな長老様にお母さんが一言。
"長老様。発言失礼します。私達は、偽物ではございません。皆様がご存知の者です。"
と言って、お辞儀をしたのだった。
お母さんの発言と振る舞いを見て、長老様の細めが、カッと見開いた。
"おーーっ。まさしくお前さんだな。その立ち振る舞いと、その姿。ワシの知る限りでは1人しか知らん。
しかし、なんでまたそんなに...わか...美しさがましたんだ?"
長老様が、若返ったんだ?と言うとしたらお母さんが悪魔の笑みを...。
さすがの長老様も怯んで、言い換える始末。
私達は、お父さんとお母さんの足元で、自分達のお母さんは実は1番最強なのでは?と確信を得てしまったのだった。
そんな私達の事はお構いなく、周りからまたも小さな騒めきが...。
長老様が、若返った姿のお父さんとお母さんの存在を認めた事により、目の前の存在が、自分達の知るあのドラゴンだと確定されたからだった。
お母さんは、そんな騒めきが起き始めた中、長老様に含みある返事をしたのだった。
"私達が美しくなったのは、後ほどわかりますわ。長老様。どうぞ、お披露目の儀を開始して頂けると助かりますわ。"
そう言って、微笑むお母さんの迫力に押されて、長老様は"そうか?"と一言いうと、元いた場所に戻って行った。
周りのドラゴンも何かを聞きたそうにしていたが、グッと堪えていた。
長老様が、定位置に戻りお披露目の儀の開幕の言葉を発した。
ようやく、目的のお披露目の儀が行われる事になった。
私達は、お父さん達の足元で身を隠しながら、ワクワクしていた。
すると、お母さんが私の方へ顔を向けて、小声で話しかけて来た。
"スノーちゃん。ママからのお願い聞いてくれる?
今日のお披露目でする、特技披露。
ママやパパにした事を、この会場に居る奴らにもしてあげてくれるかしら。
大丈夫よ。ママ達程、しなくていいから。ほんの少しだけ...ねぇ?"
お母さんの微笑みとその言葉に、私はただひたすら頷くしかなかった。
私が頷くと、お母さんは"良かった♪"と言って、いつもの微笑みに戻ったのだった。
おかげで、私達家族は注目の的となり、お父さん達は皆んなに質問攻めとなってしまったのだった。
お父さんもお母さんも今や、若返っているのに...。
周りからは、"本当にお前か?""いや息子かなんかだろう?""しかし、ホワイトドラゴンはそう数がいないから..."などと口々に言われていた。
さぁーどうやって乗り切るのかと、見守っていたら、どこからともなく喝が入って来たのだった。
"だまらんかい!!"
その一言で、先ほどまで賑やかだったのが嘘の様に、その場は静まり返ったのだった。
あまりの迫力ある声と地響き。
声がした方を見ると、貫禄あるお爺ちゃんドラゴンが居たのだった。
誰だろう?って思っていたら、お母さんがポツリ。
"長老様"
って呟いたから、あのお爺ちゃんドラゴンが"長老"と呼ばれる存在だと言う事がわかった。
皆んなが静まり返った中、"長老様"がゆっくりとした足取りで、こちらに向かって来た。
私達は、お父さんとお母さんの足元に隠れながらも覗き見していた。
長老様がお父さん達の前まで来ると、じっーとお父さん達を見つめていた。
そして、首を傾げながらもお父さん達に声をかけた。
"お前さんらは...???誰だ?見た事があるが...私が知ってるのは、もう少し年がいってたとおもうがのう?"
その言葉に、お父さんとお母さんは苦笑いしていた。
そして、お父さん達の代わりにお父さんから"兄さん"と呼ばれていたドラゴンが答えたのだった。
"長老様。発言を失礼します。こちらの2人は、どうやら私のおとうと夫婦と名乗るのですが...それにしてもあまりにも...その姿が..アレでして...私共も困っております...。"
と、長老様に対して発言したのだった。
その言葉を聞いて、再度お父さん達を見つめる長老様。
そして、そんな長老様にお母さんが一言。
"長老様。発言失礼します。私達は、偽物ではございません。皆様がご存知の者です。"
と言って、お辞儀をしたのだった。
お母さんの発言と振る舞いを見て、長老様の細めが、カッと見開いた。
"おーーっ。まさしくお前さんだな。その立ち振る舞いと、その姿。ワシの知る限りでは1人しか知らん。
しかし、なんでまたそんなに...わか...美しさがましたんだ?"
長老様が、若返ったんだ?と言うとしたらお母さんが悪魔の笑みを...。
さすがの長老様も怯んで、言い換える始末。
私達は、お父さんとお母さんの足元で、自分達のお母さんは実は1番最強なのでは?と確信を得てしまったのだった。
そんな私達の事はお構いなく、周りからまたも小さな騒めきが...。
長老様が、若返った姿のお父さんとお母さんの存在を認めた事により、目の前の存在が、自分達の知るあのドラゴンだと確定されたからだった。
お母さんは、そんな騒めきが起き始めた中、長老様に含みある返事をしたのだった。
"私達が美しくなったのは、後ほどわかりますわ。長老様。どうぞ、お披露目の儀を開始して頂けると助かりますわ。"
そう言って、微笑むお母さんの迫力に押されて、長老様は"そうか?"と一言いうと、元いた場所に戻って行った。
周りのドラゴンも何かを聞きたそうにしていたが、グッと堪えていた。
長老様が、定位置に戻りお披露目の儀の開幕の言葉を発した。
ようやく、目的のお披露目の儀が行われる事になった。
私達は、お父さん達の足元で身を隠しながら、ワクワクしていた。
すると、お母さんが私の方へ顔を向けて、小声で話しかけて来た。
"スノーちゃん。ママからのお願い聞いてくれる?
今日のお披露目でする、特技披露。
ママやパパにした事を、この会場に居る奴らにもしてあげてくれるかしら。
大丈夫よ。ママ達程、しなくていいから。ほんの少しだけ...ねぇ?"
お母さんの微笑みとその言葉に、私はただひたすら頷くしかなかった。
私が頷くと、お母さんは"良かった♪"と言って、いつもの微笑みに戻ったのだった。
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