異世界親父騒動記

マサカド

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番外編

番外編 親父たちのブラインドサッカー

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「読者の皆様、こんにちわもしくはこんばんわ。司会担当の冒険者パーティードリフターのリーダーをやっております村正です。世間はパラリンピックで盛り上がっていると思います。よって今回の番外編は視覚障害者5人制サッカーをやってみたいと思います。どうぞお楽しみください!」

「村正!」
「どうした?ブドウ」
「視覚障害者5人制サッカーって、なんだ?」
「うむ、視覚障害者5人制サッカーは、視覚に障害を持った選手がプレーできるように考案されたサッカーの事だよ!」
「教授どのは博識でござる!」
「うむ、ルールは1チームはゴールキーパーを含む5人のプレーヤーで構成され、試合時間は前半20分、その後10分間のハーフタイムを挟んで、後半20分の計40分間で行われるんだよ!」
「説明ありがとうな!教授!」
「うむ、ではゴールーキーパー以外はアイマスクを着けることにしよう!」
「わかったでござる!」
「了解であります!」
「ゴールキーパーを頼んだぞ!ブドウ!」
「まかせろ!」
 こうして親父たちはブラインドサッカーを始めるのだが、一つ致命的なミスを犯していた。
 その致命的なミスとは、親父たちは負けず嫌いで勝つ為なら手段を選ばないことだった。
 テニスをすればラケットで殴り合いになり、100m走をすれば、妨害工作を行い、円盤投げをすれば人に当てる、水泳をすれば水上を走るなど、スポーツマンシップのかけらもない行動をとっていた。
 そして、それはブラインドサッカーでも同じだった。
 試合開始とともに影は分身の術を使って、相手陣地も自分陣地も妨害し、教授は音の鳴るボールとは反対方向に進み、ボールが股間に当たった村正はキレて村雨斬りを連発した。
 この状況に軍曹とブドウは野性の勘が働いたのか、素早く非難した。
 この試合のあまりのひどさから、観客からはブーイングが鳴った。
「ブラインドサッカーって、観客は静かにしていなきゃ駄目だったんじゃないのか?」
「うむ、その通りだよ!」
「マナーがなってないでござる!」
「肯定であります!」
 親父たちの主張に対して、試合の状況を見ていたブドウは観客のブーイングに対して(当たり前だ!)と心の中で呟いた。
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