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絡んできた令嬢
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「お時間は取らせませんわ」
「既に時間がありませんの。それともルイーズ様に遅れた理由をお話しても?」
「な!」
どうしてそこで驚くのかがわからない。私の上司はルイーズ様なのだ。遅れればその理由を話すのは当然だろうに。
「おっ、横暴ですわ。ルイーズ様の御名を出すなんて!」
「私はルイーズ様付きの文官です。当然ではありませんか」
横暴というのなら、一方的に絡んできたそちらだろう。
「な! そ、そんなんだからフィルマン様に愛想を尽かされるのよ!」
「左様ですか。お話とはその件で?」
「そ、そうよ!」
「だったらおかしいですわね。私は愛想を尽かされた身。今更話すことなど尚更ないでしょうに」
「そ、それは……あ、あなたが! あなたが付きまとっているからフィルマン様は私との婚約を……!」
(フィルマン様が最近、顔色が悪かったのって……)
なるほど、この令嬢に押されていたからなのかと納得した。フィルマン様、頑固な割に女性相手だと押しに弱いところがあるから。
「私が付きまとう? どこを見てそう仰るのです?」
頭が痛くなってきた。付き纏っているのはむしろフィルマン様の方だと思うのだけど……
「だって! フィルマン様がいるから! だからあなたもルイーズ様の文官になったのでしょう?」
「…………」
ぴっと人差し指を私に向けて、どうだと言わんばかりだけど……ため息しか出なかった。
「……私がルイーズ様付きになったのは二年以上前です」
「え? な、で、でも……」
「ルドン伯爵令息が異動してきたのはつい最近です。あなたの理屈からすると、付き纏っているのはルドン伯爵令息の方になりますわね」
「あ、あなたなんかにフィルマン様が付き纏うはずがないでしょう!」
どういう思考回路なのかわからないけれど、ここにも話が成立しない令嬢がいた。
「ジュベル嬢伯爵令嬢、何をしているんだ?」
「え? あ、フィ、フィルマン様……」
不毛な会話になるかと思っていたけれど、回廊の後ろから現れたのは当事者だった。よかった、これでこの令嬢の相手をしなくて済む。
「ルドン様」
「シャリエ嬢、すまない。ジュベル嬢、ここで一体何をしておられる?」
フィルマン様は私に軽く頭を下げると令嬢に向き合った。途端の令嬢の表情がパッと明るくなったが、フィルマン様の表情は険しいままだった。
「あ、あの、フィルマン様?」
思ったような反応が返ってこなかったせいか、ジュベル嬢の表情が曇っていった。あんな険しい表情を見たことがなかったのだろうか。確かに彼にしては珍しいと思うけれど。
「ここは許可を得た者しか出入りできない場所。あなたはその資格がおありだったか?」
「そ、それは……ち、父が……」
「ジュベル伯爵があなたをここに連れてきたのか?」
「え、ええ。あの、フィルマン様にお会いしたくて……」
どうやら伯爵が無許可で彼女を連れて来たらしい。王族が暮らすこの宮への立ち入りが厳しく制限されていることを知らないのだろうか。一歩間違えば不敬罪で牢行きなのに。
「お帰りなさい」
「え?」
「即刻この場から立ち去りなさい。今私に言えることはそれだけです」
「フィルマン様、どうして!?」
「ここが王族の住まうエリアだからですよ。その意味をわかっていないのですか?」
フィルマン様の声は冷たく、いつもの穏やかさは少しも残っていなかった。でも、ここで甘い顔をすればフィルマン様も同罪だ。その危険性をこの令嬢は理解しているのだろうか。
「ひ、酷いです、フィルマン様!! 私はあなたが心配で……!!」
「……」
「あ、あなたね!? あなたのせいでフィルマン様は……!!」
どうしてそうなるのか理解出来ない。でも、もう時間切れだ。護衛兵が彼女に気付いてしまったから。
「失礼!」
ザン、と騎士たちの靴音が響いた。彼女の後ろには三人の騎士が既に立っていた。こうなってはもう手助けなど出来る筈もない。
「な、何?」
「失礼、ご令嬢。このエリアに立ち入るための許可証をお見せ頂けますか?」
真ん中の騎士が礼儀正しくそう尋ねた。顔がいい近衛騎士に令嬢が一瞬見惚れたけれど、それどころじゃないと理解しているのだろうか……
「え? 許可証?」
「お持ちではない?」
「え? あ、あの……」
にこりと無害そうな笑みを浮かべているけれど、それは表面だけのもの。その正体を知っているだけに薄ら寒く感じる。
「お持ちでないのでしたら、少しお話をお聞かせ願います。どうか我々と共にこちらへ」
「え? あの、でも、父が……」
「ほう、父君とご一緒でしたか? その父君はどちらに?」
「え? あの、職場に……」
「職場?」
「ええ、宰相府に……」
「左様ですか、では宰相府に使いを出しましょうね」
そう言うと騎士が彼女の手をとってどこかへ向かって行ってしまった。見目のいい騎士二人にエスコートされて嬉しそうだけど、不法侵入などの容疑付きだろうに。
「失礼、あの方とお知り合いで?」
残った騎士がこちらに話しかけてきた。
「はい、私と婚約の話が出ている令嬢です」
「なるほど。しかし、そちらのシャリエ嬢に話しかけていたのは?」
やっぱりそこは聞かれるか。近衛騎士なら知らない筈はないだろうに。
「シャリエ嬢とは昔婚約していたのです。私がジュベル伯爵令嬢との婚約に頷かないので、シャリエ嬢のせいだと思い込んだのかと」
「そうですか。シャリエ嬢はいかがですか?」
それを私に聞かれてもと思うけれど、職務上仕方がないのだろう。
「私は初対面ですので何とも。ですが、付きまとうなというようなことは言われましたので、ルドン様の仰る通りかと」
「そうですか、わかりました。またお話を聞かせて頂くかもしれませんが、その時はよろしくお願いします」
「はい」
「わかりました」
騎士はきっと早い段階から見ていたのだろう。特に咎められることなく解放された。多分ジュベル伯爵令嬢の話を聞いた後、確認のために話を聞かれるだろう。
「シャリエ嬢、すまなかった」
「ルドン様のせいではありませんから。お気になさらず」
「だが……」
「彼女の勘違いでしょう。さ、時間がありませんわ。参りましょう」
騎士が去った後でまた謝られてしまったけれど、彼が悪いわけではない。多分あの令嬢の暴走だろう。それに本当に始業時間が迫っているのだ。私はフィルマン様を残して執務室へと向かった。
「既に時間がありませんの。それともルイーズ様に遅れた理由をお話しても?」
「な!」
どうしてそこで驚くのかがわからない。私の上司はルイーズ様なのだ。遅れればその理由を話すのは当然だろうに。
「おっ、横暴ですわ。ルイーズ様の御名を出すなんて!」
「私はルイーズ様付きの文官です。当然ではありませんか」
横暴というのなら、一方的に絡んできたそちらだろう。
「な! そ、そんなんだからフィルマン様に愛想を尽かされるのよ!」
「左様ですか。お話とはその件で?」
「そ、そうよ!」
「だったらおかしいですわね。私は愛想を尽かされた身。今更話すことなど尚更ないでしょうに」
「そ、それは……あ、あなたが! あなたが付きまとっているからフィルマン様は私との婚約を……!」
(フィルマン様が最近、顔色が悪かったのって……)
なるほど、この令嬢に押されていたからなのかと納得した。フィルマン様、頑固な割に女性相手だと押しに弱いところがあるから。
「私が付きまとう? どこを見てそう仰るのです?」
頭が痛くなってきた。付き纏っているのはむしろフィルマン様の方だと思うのだけど……
「だって! フィルマン様がいるから! だからあなたもルイーズ様の文官になったのでしょう?」
「…………」
ぴっと人差し指を私に向けて、どうだと言わんばかりだけど……ため息しか出なかった。
「……私がルイーズ様付きになったのは二年以上前です」
「え? な、で、でも……」
「ルドン伯爵令息が異動してきたのはつい最近です。あなたの理屈からすると、付き纏っているのはルドン伯爵令息の方になりますわね」
「あ、あなたなんかにフィルマン様が付き纏うはずがないでしょう!」
どういう思考回路なのかわからないけれど、ここにも話が成立しない令嬢がいた。
「ジュベル嬢伯爵令嬢、何をしているんだ?」
「え? あ、フィ、フィルマン様……」
不毛な会話になるかと思っていたけれど、回廊の後ろから現れたのは当事者だった。よかった、これでこの令嬢の相手をしなくて済む。
「ルドン様」
「シャリエ嬢、すまない。ジュベル嬢、ここで一体何をしておられる?」
フィルマン様は私に軽く頭を下げると令嬢に向き合った。途端の令嬢の表情がパッと明るくなったが、フィルマン様の表情は険しいままだった。
「あ、あの、フィルマン様?」
思ったような反応が返ってこなかったせいか、ジュベル嬢の表情が曇っていった。あんな険しい表情を見たことがなかったのだろうか。確かに彼にしては珍しいと思うけれど。
「ここは許可を得た者しか出入りできない場所。あなたはその資格がおありだったか?」
「そ、それは……ち、父が……」
「ジュベル伯爵があなたをここに連れてきたのか?」
「え、ええ。あの、フィルマン様にお会いしたくて……」
どうやら伯爵が無許可で彼女を連れて来たらしい。王族が暮らすこの宮への立ち入りが厳しく制限されていることを知らないのだろうか。一歩間違えば不敬罪で牢行きなのに。
「お帰りなさい」
「え?」
「即刻この場から立ち去りなさい。今私に言えることはそれだけです」
「フィルマン様、どうして!?」
「ここが王族の住まうエリアだからですよ。その意味をわかっていないのですか?」
フィルマン様の声は冷たく、いつもの穏やかさは少しも残っていなかった。でも、ここで甘い顔をすればフィルマン様も同罪だ。その危険性をこの令嬢は理解しているのだろうか。
「ひ、酷いです、フィルマン様!! 私はあなたが心配で……!!」
「……」
「あ、あなたね!? あなたのせいでフィルマン様は……!!」
どうしてそうなるのか理解出来ない。でも、もう時間切れだ。護衛兵が彼女に気付いてしまったから。
「失礼!」
ザン、と騎士たちの靴音が響いた。彼女の後ろには三人の騎士が既に立っていた。こうなってはもう手助けなど出来る筈もない。
「な、何?」
「失礼、ご令嬢。このエリアに立ち入るための許可証をお見せ頂けますか?」
真ん中の騎士が礼儀正しくそう尋ねた。顔がいい近衛騎士に令嬢が一瞬見惚れたけれど、それどころじゃないと理解しているのだろうか……
「え? 許可証?」
「お持ちではない?」
「え? あ、あの……」
にこりと無害そうな笑みを浮かべているけれど、それは表面だけのもの。その正体を知っているだけに薄ら寒く感じる。
「お持ちでないのでしたら、少しお話をお聞かせ願います。どうか我々と共にこちらへ」
「え? あの、でも、父が……」
「ほう、父君とご一緒でしたか? その父君はどちらに?」
「え? あの、職場に……」
「職場?」
「ええ、宰相府に……」
「左様ですか、では宰相府に使いを出しましょうね」
そう言うと騎士が彼女の手をとってどこかへ向かって行ってしまった。見目のいい騎士二人にエスコートされて嬉しそうだけど、不法侵入などの容疑付きだろうに。
「失礼、あの方とお知り合いで?」
残った騎士がこちらに話しかけてきた。
「はい、私と婚約の話が出ている令嬢です」
「なるほど。しかし、そちらのシャリエ嬢に話しかけていたのは?」
やっぱりそこは聞かれるか。近衛騎士なら知らない筈はないだろうに。
「シャリエ嬢とは昔婚約していたのです。私がジュベル伯爵令嬢との婚約に頷かないので、シャリエ嬢のせいだと思い込んだのかと」
「そうですか。シャリエ嬢はいかがですか?」
それを私に聞かれてもと思うけれど、職務上仕方がないのだろう。
「私は初対面ですので何とも。ですが、付きまとうなというようなことは言われましたので、ルドン様の仰る通りかと」
「そうですか、わかりました。またお話を聞かせて頂くかもしれませんが、その時はよろしくお願いします」
「はい」
「わかりました」
騎士はきっと早い段階から見ていたのだろう。特に咎められることなく解放された。多分ジュベル伯爵令嬢の話を聞いた後、確認のために話を聞かれるだろう。
「シャリエ嬢、すまなかった」
「ルドン様のせいではありませんから。お気になさらず」
「だが……」
「彼女の勘違いでしょう。さ、時間がありませんわ。参りましょう」
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