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王女の暴走
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「ま、待ちなさい!そんな勝手な事が許されると思うのですか!」
「…っ!オレリア、よせ!」
事の重要性を理解したのか、セザール様は大人しくなりましたが、オレリア様は違ったようです。このような場面だというのに、相変わらずの命令口調…空気が読めないと認定して間違いなさそうです。一方のセザール様はさすがにまずいと思われたのか、オレリア様を止めようとしています。これまで散々私達を見下していたセザール様ですからとっても意外な光景ですが…王太子になって少しは聖力や結界の重要性を理解されたのでしょうか。それも今更ではあるのですが…
「お兄様、どうして止めるのです?こんな…勝手な事を許すわけには参りませんわ!」
オレリア様は王女なので傅かれ、皆が自分の意に沿って当然、という感覚が抜けないようです。それは王女としてはある意味正しいのでしょうが…それも時と相手によると思います。
「オレリア、いい加減にしろ。彼はお前が命令出来る相手ではない」
「何を仰っていますの。私はフェローの王女。いくらここがフェローではないとしても、王族の私の言葉は…」
「そこまでだ」
聞きなれた声が、いつも以上に低く会場に響きました。声の方に視線を向けると、ジルベール様がコーベール公爵やマリアンヌ様を引き攣れてこちらに向かっているのがみえました。
「あ、兄上!」
「お、おにい…様…」
お二方は未だ驚きから抜け出せない様でしたが、血の繋がった兄でもあるジルベール様の姿にホッと表情を緩めました。オレリア様は強力な助っ人が来たと思われたのでしょう、期待のこもった眼でジルベール様を見ています。確かにフェローにいた時には、仲のいい兄妹に見えましたから。
「お、お兄様、セレン様の結婚をお認めになったと聞きましたわ。本当ですの?」
えっと…今は結界をすぐに解くという話をしていて、結婚どころではないと思うのですが…オレリア様は国の存続がかかった結界よりも、セレン様の結婚の事が気になるようです。
「ああ、認めたよ。我らに力を貸して下さる恩人の頼みを無下にするほど、狭量ではないつもりだ」
「そ、そんな…セレン様は私の夫にと…!お父様だって…」
「何を言っているんだ?父上がセレン殿に何をしたか知らぬ訳ではあるまい。セレン殿が望まない以上、お前がセレン殿に嫁ぐ事などありえない」
「そ、そんな…!だって…」
何と言いますか…王女の中の王女と称えられたオレリア様でしたが、厚顔無恥という言葉がこんなにもぴったりだとは思いませんでした。美しく目たのは上辺だけで、中身はセザール様と大差なかったのですね。いえ、止めに入ったセザール様の方が何倍もマシに見えます。
それにしても、一度は殺そうとしたセレン様を取り込もうだなんて、陛下は本気でそんな事が出来ると思っていらっしゃるのでしょうか…それって、思いっきり逆効果な気がするのですが…
「これ以上セレン殿に失礼な態度を重ねるな」
「で、でも。お父様の命令があれば!」
「父上がセレン殿に何かを命じる事など不可能だ。その気になればセレン殿は父上に報復する事も出来る。それをしないのは父上のためではない、民のためだ。今結界があるのも彼の温情だという事を忘れるな」
「そ、んな…」
味方だと思っていた実兄からの厳しい言葉に、オレリア様は言葉を詰まらせました。これまで甘やかされ、なんでも叶えられてきたオレリア様にとって、自分の意が通らないなど想像したこともなかったのかもしれません。その陰で、ジルベール様やマリアンヌ様が苦々しい思いをしていたとも知らずに。
「セレン殿、どうか今回は私に免じて許してやってもらえないだろうか」
そういってジルベール様はセレン様の前まで歩みを進めると、皆の前で頭を下げました。
「なっ!あ、兄上…!」
「お兄様?何を…」
ジルベール様の行動に、お二方だけでなく会場の皆様も驚き、目を瞠っています。それもそうでしょう、一国の王に匹敵する立場の大公が、臣下と見られている相手に頭を下げたのです。これは前代未聞と言ってもいいほどの珍事でしょう。もっとも、ジルベール様は普段からセレン様には客人としての礼を尽くしていらっしゃいますし、子爵位も形式上のもので、実際には宰相様達と遜色ない扱いをされています。セレン様が目立つのを好まないため、またこの世界を治めるのはこの世界の者がすべきだとのお考えもあって、ジルベール様からの厚遇を辞退しているのでわかり難いでしょうが。でもこれでセレン様の立ち位置が、他国の皆様にも伝わったのではないでしょうか。
「ジルベール様には世話になっていますからね。頼みとあれば無下には出来ません。今回はジルベール様のために不問といたしましょう。ただし、次はありませんが」
「肝に銘じておくよ。セレン殿とルナ嬢の協力なくして、バズレールの統治は適わないのだからね」
結局、ジルベール様の執り成しで今回は事なきを得たと言いますか、不問になりましたが…困った事にセザール様はともかく、オレリア様はまだ納得がいかない様子でした。散々甘やかされていた上にあのご気性なので、簡単に諦めるとは思いませんでしたが…
「オレリア、今日はもう下がれ」
「な…お兄様、何を…」
「これ以上騒ぎを広げて醜態を晒すか?」
「わ、私は何も…」
「ここはフェローではない。そして今日は他国の王族もいらっしゃるのだぞ」
「あ…」
ここでようやくオレリア様は、自分に向けられる視線の温度に気付いたようです。そう、先ほどからの会話は全て、会場にいる方々の耳目に晒されていました。既婚者に無理やり結婚を迫った姿を見られては、さすがに王女と言えども非難は免れないでしょう。
それに他国にはセレン様の話は広がっています。秘密にすればかえって注目を浴び、また弱みになりかねないからと、セレン様もジルベール様も隠さないことになさったのです。さすがに抹殺されそうになったことは伏せられていますが、フェローとセレン様の間には溝があるらしい事は伝わっています。そしてフェローとジルベール様の間も。
「わ、わたくし…気分が優れないので、失礼致しますわ…」
結局、周りの視線の冷たさに、オレリア様はセザール様に伴われて退出されました。去り際にセザール様は私に視線を向けたので目が合ってしまいましたが…何でしょうか…今更関わりたくないのですが。彼らの姿が消えると、会場内にはホッとした空気が広がったように感じられたのは、私の気のせいでしょうか。
「…っ!オレリア、よせ!」
事の重要性を理解したのか、セザール様は大人しくなりましたが、オレリア様は違ったようです。このような場面だというのに、相変わらずの命令口調…空気が読めないと認定して間違いなさそうです。一方のセザール様はさすがにまずいと思われたのか、オレリア様を止めようとしています。これまで散々私達を見下していたセザール様ですからとっても意外な光景ですが…王太子になって少しは聖力や結界の重要性を理解されたのでしょうか。それも今更ではあるのですが…
「お兄様、どうして止めるのです?こんな…勝手な事を許すわけには参りませんわ!」
オレリア様は王女なので傅かれ、皆が自分の意に沿って当然、という感覚が抜けないようです。それは王女としてはある意味正しいのでしょうが…それも時と相手によると思います。
「オレリア、いい加減にしろ。彼はお前が命令出来る相手ではない」
「何を仰っていますの。私はフェローの王女。いくらここがフェローではないとしても、王族の私の言葉は…」
「そこまでだ」
聞きなれた声が、いつも以上に低く会場に響きました。声の方に視線を向けると、ジルベール様がコーベール公爵やマリアンヌ様を引き攣れてこちらに向かっているのがみえました。
「あ、兄上!」
「お、おにい…様…」
お二方は未だ驚きから抜け出せない様でしたが、血の繋がった兄でもあるジルベール様の姿にホッと表情を緩めました。オレリア様は強力な助っ人が来たと思われたのでしょう、期待のこもった眼でジルベール様を見ています。確かにフェローにいた時には、仲のいい兄妹に見えましたから。
「お、お兄様、セレン様の結婚をお認めになったと聞きましたわ。本当ですの?」
えっと…今は結界をすぐに解くという話をしていて、結婚どころではないと思うのですが…オレリア様は国の存続がかかった結界よりも、セレン様の結婚の事が気になるようです。
「ああ、認めたよ。我らに力を貸して下さる恩人の頼みを無下にするほど、狭量ではないつもりだ」
「そ、そんな…セレン様は私の夫にと…!お父様だって…」
「何を言っているんだ?父上がセレン殿に何をしたか知らぬ訳ではあるまい。セレン殿が望まない以上、お前がセレン殿に嫁ぐ事などありえない」
「そ、そんな…!だって…」
何と言いますか…王女の中の王女と称えられたオレリア様でしたが、厚顔無恥という言葉がこんなにもぴったりだとは思いませんでした。美しく目たのは上辺だけで、中身はセザール様と大差なかったのですね。いえ、止めに入ったセザール様の方が何倍もマシに見えます。
それにしても、一度は殺そうとしたセレン様を取り込もうだなんて、陛下は本気でそんな事が出来ると思っていらっしゃるのでしょうか…それって、思いっきり逆効果な気がするのですが…
「これ以上セレン殿に失礼な態度を重ねるな」
「で、でも。お父様の命令があれば!」
「父上がセレン殿に何かを命じる事など不可能だ。その気になればセレン殿は父上に報復する事も出来る。それをしないのは父上のためではない、民のためだ。今結界があるのも彼の温情だという事を忘れるな」
「そ、んな…」
味方だと思っていた実兄からの厳しい言葉に、オレリア様は言葉を詰まらせました。これまで甘やかされ、なんでも叶えられてきたオレリア様にとって、自分の意が通らないなど想像したこともなかったのかもしれません。その陰で、ジルベール様やマリアンヌ様が苦々しい思いをしていたとも知らずに。
「セレン殿、どうか今回は私に免じて許してやってもらえないだろうか」
そういってジルベール様はセレン様の前まで歩みを進めると、皆の前で頭を下げました。
「なっ!あ、兄上…!」
「お兄様?何を…」
ジルベール様の行動に、お二方だけでなく会場の皆様も驚き、目を瞠っています。それもそうでしょう、一国の王に匹敵する立場の大公が、臣下と見られている相手に頭を下げたのです。これは前代未聞と言ってもいいほどの珍事でしょう。もっとも、ジルベール様は普段からセレン様には客人としての礼を尽くしていらっしゃいますし、子爵位も形式上のもので、実際には宰相様達と遜色ない扱いをされています。セレン様が目立つのを好まないため、またこの世界を治めるのはこの世界の者がすべきだとのお考えもあって、ジルベール様からの厚遇を辞退しているのでわかり難いでしょうが。でもこれでセレン様の立ち位置が、他国の皆様にも伝わったのではないでしょうか。
「ジルベール様には世話になっていますからね。頼みとあれば無下には出来ません。今回はジルベール様のために不問といたしましょう。ただし、次はありませんが」
「肝に銘じておくよ。セレン殿とルナ嬢の協力なくして、バズレールの統治は適わないのだからね」
結局、ジルベール様の執り成しで今回は事なきを得たと言いますか、不問になりましたが…困った事にセザール様はともかく、オレリア様はまだ納得がいかない様子でした。散々甘やかされていた上にあのご気性なので、簡単に諦めるとは思いませんでしたが…
「オレリア、今日はもう下がれ」
「な…お兄様、何を…」
「これ以上騒ぎを広げて醜態を晒すか?」
「わ、私は何も…」
「ここはフェローではない。そして今日は他国の王族もいらっしゃるのだぞ」
「あ…」
ここでようやくオレリア様は、自分に向けられる視線の温度に気付いたようです。そう、先ほどからの会話は全て、会場にいる方々の耳目に晒されていました。既婚者に無理やり結婚を迫った姿を見られては、さすがに王女と言えども非難は免れないでしょう。
それに他国にはセレン様の話は広がっています。秘密にすればかえって注目を浴び、また弱みになりかねないからと、セレン様もジルベール様も隠さないことになさったのです。さすがに抹殺されそうになったことは伏せられていますが、フェローとセレン様の間には溝があるらしい事は伝わっています。そしてフェローとジルベール様の間も。
「わ、わたくし…気分が優れないので、失礼致しますわ…」
結局、周りの視線の冷たさに、オレリア様はセザール様に伴われて退出されました。去り際にセザール様は私に視線を向けたので目が合ってしまいましたが…何でしょうか…今更関わりたくないのですが。彼らの姿が消えると、会場内にはホッとした空気が広がったように感じられたのは、私の気のせいでしょうか。
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