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目が覚めたら…
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目が覚めたら、いつもの天井が見えました。この一月余り滞在している離宮の、私の部屋の天井です。さすが王宮の離宮なだけあって、とても豪華なのに上品です。
「ルネ様!目が覚めましたか?」
ぼんやりと天井を見上げていた私ですが、どうにも頭が動き始めてくれません。ぼ~っとしていたら何かの気配を感じて、その直後にレリアの声が聞こえました。ああ…と思った私でしたが…そう言えば部屋の中は明るいし、日が高くなっている様な気がします。という事は…
「ええっ?寝過した?」
「ルネ様?」
そう思った私は慌てて起き上がりましたが…その直後にくらりと世界が揺れて、そのまま突っ伏してしまいました。
「ルネ様、急に起き上がってはいけませんよ。危ないですから」
「レリア…」
淡々とそう告げたレリアですが、直ぐに私の背に手を添えて支えてくれました。言葉と態度が違うのは、これまでの私たちの関係性の名残でしょうか。本当は優しいレリアですが、ずっとそれを表に出せませんでしたからね。
「あ、ありがとう、レリア」
私を支えてくれたレリアが、じっと私の顔を見ました。どうかしたでしょうか…
「どうかした、レリア?」
「え、い、いえ…」
「そう?でもごめんなさい、私寝過しちゃったみたいで…」
「そんな事、気になさらずに。もう三日も眠っていたのですから、急に起きたら危ないですよ」
「は?」
今、レリアは何と言ったでしょうか?三日も眠って…?どうしてそんな事に…そう思った私でしたが、一気に目覚める前の記憶が流れ込んできました。
「み、三日って…」
「ええ、三日間、一度もお目覚めになりませんでしたから…心配しましたわ」
「そんなに…そ、それよりもセレン様は?!あの異形は…!」
「ああ、ルネ。目が覚めた?」
「ひゃぁ!」
私がレリアに詰め寄っているその時に、当のご本人の声がして、私は飛び上がりそうになりました。し、心臓に悪いです。いえ、ご無事なのがわかったのはよかったのですが…声の方に視線を向けると、そこにはいつもの笑みを浮かべたセレン様がいました。
「セ、セレン…様…」
「ああ、心配したよ、三日も目が覚めなかったから」
「あ…ご、ご心配をおかけしました…」
「いや、詫びる必要はないよ。そうなったのは私のせいでもあるからね。体調はどう?」
「体調…?」
そう言われてみて、私は改めて自分の身体を見下ろしましたが…腕の傷は綺麗になくなっていますし、どこも痛くありません。それに…魔力も問題ない、ようです。指の先まで温かいので、聖力が十分に行き渡っているのでしょう。
「問題ない、です。何だか…身体の隅々まで聖力が行き渡っている感じ、です」
そうです。こんなに身体の隅々まで温かく血が通っているような感じは…凄く久しぶり…いえ、初めてかもしれません。
「そうか。魔力が十分に満ちたせいだろうね。気分が悪いとか、頭痛とかは?」
「…特にないです」
「そう、ならよかった」
そう言ってセレン様はようやくいつもの笑みを浮かべられましたが…どうやらご心配をおかけしていたようで申し訳ないです。それよりも、私は…
「それよりも、あ、あの…す、すみませんでした!」
勝手にセレン様の口に…それを思い出した私はベッドの上ですが思いっきり頭を下げて謝りました。いくら緊急時で治療とは言え、許可もなくそう言う事をするのは…よくないですよね。陛下達のいる前であんな事をしたら、誤解されてしまってセレン様も迷惑でしょう。
「ルネが謝る事は何もないよ。むしろ助けてくれてありがとう。あのままだったら…私は死んでいただろうからね」
「そんな…」
「本当だよ。あれほどコントロール出来なかったのは始めてだったから。それくらいマズい状況だったんだ」
「そう…ですか…」
何よりも気を悪くされていない事にほっとしました。緊急時だったとはいえ、無断でした事には変わりありませんから。
「それでセレン様。お身体の調子は?」
「ん?ああ、大丈夫だよ」
いつも通り、平常運転の笑みを浮かべたセレン様でしたが…いつもと変わりのなさ過ぎる態度に、私は逆に夢を見ているのかと思うほどです。あんなにも苦しそうで、意識がない状態でしたのに…あの時と今の落差が激し過ぎます。
セレン様が言うには、セレン様はこちらの世界に来てからずっと、簡単で魔力消費の少ない術しか使っていなかったそうです。この世界はセレン様の世界よりも魔術の利きがよく、下手に術を使うと想定以上の効果が出そうだったため、普段やっていた魔力放出も控えていたのだとか。でもそのために身体に魔力が溜まり過ぎてしまったそうです。
陛下が召喚の儀をするつもりだと知った後は、私の聖力切れ対策もあって私に魔力を分けていましたが、それも始めたばかりで量も少なく、これから徐々に増やそうとしたところで召喚の儀が行われてしまいました。更にあの異形相手に大きな魔術を立て続けに使ったのと、相手の魔術と干渉し合ったせいで暴走が始まってしまったそうです。
「ルネが魔力を受け止めてくれなかったら、この辺りはがれきの山で何も残っていなかっただろうね」
「そんなに、ですか…」
「ああ、こっちは魔術が過剰に反応するみたいでね。あちらとは勝手が違うから参ったよ」
どうやら私が前回以上に聖力を奪われたのも、セレン様の魔力が含まれていたせいで、一層強く作用したのだろう、との事でした。これはセレン様が言うには魔術理論の話になり、セレン様も推測だそうです。それと、私が聖力切れを起こしかけても死ななかったのは、魔力を分けて貰っていたからで、もし魔力を貰っていなかったら私達二人は死んでいただろうとの事でした。そしてその時には、魔力暴走で王宮に居た者も巻き込まれていただろうとの事でしたが…
「ルネのお陰でみんなが助かったんだよ」
そう言われましたが、それもセレン様がいて下さったからでしょう。でなければ、私達はあの異形の者によって殺されていたでしょうから。
「そ、それで…あの異形の者は…それにあの美人さんは…」
「セレン!ルネは起きた?」
私があの異形がどうなったのかを聞こうとしたその時、そう言って部屋の窓から入ってきたのは…今まさに私が思い出していた、私を助けてくれたあの美人さんでした。隣にはこれまた凄くかっこいい男性が一緒です。あれ?でも窓から入ってきたって…ここ二階、ですよね?ええ?どうやって…
「ルネ様!目が覚めましたか?」
ぼんやりと天井を見上げていた私ですが、どうにも頭が動き始めてくれません。ぼ~っとしていたら何かの気配を感じて、その直後にレリアの声が聞こえました。ああ…と思った私でしたが…そう言えば部屋の中は明るいし、日が高くなっている様な気がします。という事は…
「ええっ?寝過した?」
「ルネ様?」
そう思った私は慌てて起き上がりましたが…その直後にくらりと世界が揺れて、そのまま突っ伏してしまいました。
「ルネ様、急に起き上がってはいけませんよ。危ないですから」
「レリア…」
淡々とそう告げたレリアですが、直ぐに私の背に手を添えて支えてくれました。言葉と態度が違うのは、これまでの私たちの関係性の名残でしょうか。本当は優しいレリアですが、ずっとそれを表に出せませんでしたからね。
「あ、ありがとう、レリア」
私を支えてくれたレリアが、じっと私の顔を見ました。どうかしたでしょうか…
「どうかした、レリア?」
「え、い、いえ…」
「そう?でもごめんなさい、私寝過しちゃったみたいで…」
「そんな事、気になさらずに。もう三日も眠っていたのですから、急に起きたら危ないですよ」
「は?」
今、レリアは何と言ったでしょうか?三日も眠って…?どうしてそんな事に…そう思った私でしたが、一気に目覚める前の記憶が流れ込んできました。
「み、三日って…」
「ええ、三日間、一度もお目覚めになりませんでしたから…心配しましたわ」
「そんなに…そ、それよりもセレン様は?!あの異形は…!」
「ああ、ルネ。目が覚めた?」
「ひゃぁ!」
私がレリアに詰め寄っているその時に、当のご本人の声がして、私は飛び上がりそうになりました。し、心臓に悪いです。いえ、ご無事なのがわかったのはよかったのですが…声の方に視線を向けると、そこにはいつもの笑みを浮かべたセレン様がいました。
「セ、セレン…様…」
「ああ、心配したよ、三日も目が覚めなかったから」
「あ…ご、ご心配をおかけしました…」
「いや、詫びる必要はないよ。そうなったのは私のせいでもあるからね。体調はどう?」
「体調…?」
そう言われてみて、私は改めて自分の身体を見下ろしましたが…腕の傷は綺麗になくなっていますし、どこも痛くありません。それに…魔力も問題ない、ようです。指の先まで温かいので、聖力が十分に行き渡っているのでしょう。
「問題ない、です。何だか…身体の隅々まで聖力が行き渡っている感じ、です」
そうです。こんなに身体の隅々まで温かく血が通っているような感じは…凄く久しぶり…いえ、初めてかもしれません。
「そうか。魔力が十分に満ちたせいだろうね。気分が悪いとか、頭痛とかは?」
「…特にないです」
「そう、ならよかった」
そう言ってセレン様はようやくいつもの笑みを浮かべられましたが…どうやらご心配をおかけしていたようで申し訳ないです。それよりも、私は…
「それよりも、あ、あの…す、すみませんでした!」
勝手にセレン様の口に…それを思い出した私はベッドの上ですが思いっきり頭を下げて謝りました。いくら緊急時で治療とは言え、許可もなくそう言う事をするのは…よくないですよね。陛下達のいる前であんな事をしたら、誤解されてしまってセレン様も迷惑でしょう。
「ルネが謝る事は何もないよ。むしろ助けてくれてありがとう。あのままだったら…私は死んでいただろうからね」
「そんな…」
「本当だよ。あれほどコントロール出来なかったのは始めてだったから。それくらいマズい状況だったんだ」
「そう…ですか…」
何よりも気を悪くされていない事にほっとしました。緊急時だったとはいえ、無断でした事には変わりありませんから。
「それでセレン様。お身体の調子は?」
「ん?ああ、大丈夫だよ」
いつも通り、平常運転の笑みを浮かべたセレン様でしたが…いつもと変わりのなさ過ぎる態度に、私は逆に夢を見ているのかと思うほどです。あんなにも苦しそうで、意識がない状態でしたのに…あの時と今の落差が激し過ぎます。
セレン様が言うには、セレン様はこちらの世界に来てからずっと、簡単で魔力消費の少ない術しか使っていなかったそうです。この世界はセレン様の世界よりも魔術の利きがよく、下手に術を使うと想定以上の効果が出そうだったため、普段やっていた魔力放出も控えていたのだとか。でもそのために身体に魔力が溜まり過ぎてしまったそうです。
陛下が召喚の儀をするつもりだと知った後は、私の聖力切れ対策もあって私に魔力を分けていましたが、それも始めたばかりで量も少なく、これから徐々に増やそうとしたところで召喚の儀が行われてしまいました。更にあの異形相手に大きな魔術を立て続けに使ったのと、相手の魔術と干渉し合ったせいで暴走が始まってしまったそうです。
「ルネが魔力を受け止めてくれなかったら、この辺りはがれきの山で何も残っていなかっただろうね」
「そんなに、ですか…」
「ああ、こっちは魔術が過剰に反応するみたいでね。あちらとは勝手が違うから参ったよ」
どうやら私が前回以上に聖力を奪われたのも、セレン様の魔力が含まれていたせいで、一層強く作用したのだろう、との事でした。これはセレン様が言うには魔術理論の話になり、セレン様も推測だそうです。それと、私が聖力切れを起こしかけても死ななかったのは、魔力を分けて貰っていたからで、もし魔力を貰っていなかったら私達二人は死んでいただろうとの事でした。そしてその時には、魔力暴走で王宮に居た者も巻き込まれていただろうとの事でしたが…
「ルネのお陰でみんなが助かったんだよ」
そう言われましたが、それもセレン様がいて下さったからでしょう。でなければ、私達はあの異形の者によって殺されていたでしょうから。
「そ、それで…あの異形の者は…それにあの美人さんは…」
「セレン!ルネは起きた?」
私があの異形がどうなったのかを聞こうとしたその時、そう言って部屋の窓から入ってきたのは…今まさに私が思い出していた、私を助けてくれたあの美人さんでした。隣にはこれまた凄くかっこいい男性が一緒です。あれ?でも窓から入ってきたって…ここ二階、ですよね?ええ?どうやって…
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