86 / 278
ヴォルフ様の訪問
しおりを挟む
父の身支度を終えた頃、ヴォルフ様が我が家にいらっしゃった。私はほぼ毎日ゾルガー邸に通っているけれど、ヴォルフ様が我が家に来るのは久しぶりだわ。父は引き籠ったせいで以前にもまして横幅が増え、日に当たらなかったせいか肌も白くなって不健康さに磨きがかかっていた。しかもヴォルフ様の訪問と聞いて顔色を悪くしたものだから一層不健康さが際立ったわ。
「ガウス伯爵、具合が悪かったのか?」
応接室に入ったヴォルフ様の第一声は父の体調を気遣うものだった。これはヴォルフ様の癖のようなもので会った相手の様子を観察して、具合が悪そうに感じると直ぐに労わる言葉をかけるのだとか。
ティオにヴォルフ様はお優しいですねと言ったら、旦那様は人の気持ちがわからないので、顔色が悪かったり表情に陰りを感じたりしたら気遣う言葉をかけるようにしているのだと教えてくれた。相手を気遣うというよりも、具合が悪いと交渉事でいい成果を得られないので、最初に確かめて具合が悪い場合は日を改めるのだと。
ただ、表情も変えずに仰るものだから、言われた相手は自己管理が出来ていないと暗に責められていると感じるらしいわ。その後は指摘されないよう体調に気を付けるようになったのだとか。
「い、いえっ! 大丈夫です!」
父は顔を引きつらせて声まで裏返っていた。そんなに怯えるなんで何か後ろ暗いことがあるのかと疑いたくなるわよ。そう言えばアルビーナ様から我が家のワインについて聞かれたのよね。父に聞いても何も言わないからヴォルフ様にお任せしたけれど、もしかして今日の訪問の目的はそれなのかしら。
ヴォルフ様は二人掛けのソファに座り、その横に私を座らせた。父はそんな私に苦い表情を浮かべたけれど何も言わずに反対側に座った。
「そ、それで侯爵様、本日はどのようなご用件で……」
バナンがお茶を淹れて下がると父がヴォルフ様に声をかけた。バナンの方が落ち着いていてよっぽど当主らしく見えるわ。
太ったせいか以前よりも汗かきになった父はしきりにハンカチで顔を拭いていた。気が小さいにしてももう少ししゃきっとしてほしいわ。姉がフレディ様の婚約者になってから三年以上経っていて、その間付き合いもあったでしょうに。
「ガウス産のワインの件だ。最近流通が極端に減って王宮への納品も滞っている。こちらで調べたところ取り扱う商会が代わっていた。どういうことか説明して貰おうか」
「……は?」
途端に目を丸くして口まで開いたまま固まってしまったわ。商会を代えていたのに気付かなかったの? 事業のことは何も言わないから知らなかったわ。まぁ、それを知っているのはこの屋敷の中でも父とバナンくらいでしょうけど。実務は領地の兄に任せているから兄が何かしたってこと?
「しょ、商会を変更など、私は許した覚えは……!」
「前の商会に確認を取っている。半年前に取引を終えたいと連絡があったと。急すぎて困ると半年かけて少しずつ量を減らしてくれるように頼み合意したが、三月前から殆ど納入されなくなっていると言っている。どういうことだ?」
「……」
父は声も出せないほどに狼狽えていた。バナンに縋るような目を向けたけれどバナンは静かに首を左右に振った。父が知らないなら彼が知るわけないのに。
「伯爵が知らないということは息子の独断か?」
「……お、恐らくは……し、至急、呼び出しを……」
「こっちに来たら直ぐに息子を連れて来るように。このままでは共同事業も考え直さねばならない」
「か、かしこまりました」
声を震わせて振り絞るように父が答えた。兄がこちらに来ると思うと気が重くなったわ。また嫌味を言われるのかしら。だったら近付かないのが一番よね。
「話は変わるが伯爵」
「は、はい?」
「子が出来たというのは本当か?」
「あ”……」
ヴォルフ様の言葉に室内が凍り付いたわ。でもこの話はまだしていなかったわよ。どこで知って……ってご存じでも不思議はないわね。騎士団が見つけたのならヴォルフ様にも報告が行ってもおかしくないわ。我が家にはザーラたちもいるし……
「もし本当に貴殿の子ならイルーゼの弟妹、俺にとっては義弟妹になる。気にかけるのは当然だろう?」
「……」
「もしそうなら早急に保護するように。イルーゼが狙われているならその子も安全とは言い切れない」
「イ、イルーゼ、が……狙われ……?」
「俺の妻にと望む女もその親も多い。現に先日我が家に刺客が入り込んだ。油断しているとこの家にも侵入するぞ」
「ひっ……!!」
喉の奥で悲鳴を上げた父は今にも倒れそうなほどに顔色が悪くなった。小心なのに危機意識が薄いんだから……どうしてこの家にザーラたちゾルガー家の護衛が入っているのか考えなかったのかしら?
「そこで相談だ」
「な、何でございましょう?」
「さすがにこれ以上ガウス家にうちの者を入れるわけにはいかないだろう。そこでイルーゼを我が家で保護したい。馬車での移動中が一番危険だからな。婚姻式まで残り僅かだ。この時期なら夫人教育のため婚家に入ることも少なくない。ちょうどいい頃合いだと思うのだが」
「そ、それは仰る通りに! 何でしたら今日からでも!」
父が即答したわ。これ以上ヴォルフ様の機嫌を損ねたくなかったからだとは思うけれど、今日からって、犬や猫の子じゃないんだから……いえ、父にとっての私の存在ってその程度なのかもしれないけれど……
「さすがに今日一日で準備するのは無理があるだろう。十日後でどうか?」
「お、仰せの通りに! はい!」
ダメだわ、父はすっかり気が動転しているわ。今なら爵位を渡せと言っても頷きそう。大丈夫かしら? ずっと早く家を出たいと思っていたけれどこんな様子じゃ不安になってくるわ。
「浮かない顔だな。如何した?」
「いえ……私がいなくなった後が心配で……」
バナンたちは頑張ってくれているけれど私がいなくなったらどうなるのか。父は自業自得だと思えるけれど、使用人たちが心配だった。ロッテは連れていくけれどデリカやギード、エマを連れて行く予定はないからだ。彼らはここに残ってこの家の様子を知らせて貰うことになっていたから。
「いっそ縁を切った方がこの家にはいいかもしれんな」
「こ、侯爵様っ?!」
「伯爵、我が家との繋がりに胡坐をかき過ぎていないか? 人を頼らねば立てないような家と縁続きになる必要性を俺は感じない。今回の件、自力でどうにか出来ないのなら共同事業は解消する」
「こ、侯爵様っ……!!」
「次に会う時時は事態が収拾に向かっていることを望む」
「……!!」
そう言うとヴォルフ様は席を立った。これで話は終わりだという意味だ。
「イルーゼはどうする? 俺は帰るが一緒に来るか?」
父をどうにかしなきゃと思っていたけれど……これは手を貸すなという意味かしら? 父が聞き入れるかはわからないけれど何か手伝えることがあればと思っていたけれど……
「はい、同乗させて頂きます」
ここは離れた方がいいのでしょうね。確かに父は姉とフレディ様の婚約が決まってからは事業や領地経営に興味を失って兄に任せるようになってしまった。それが今回の事態を引き起こしたとも言える。いくら任せたと言っても父が責任者なのには変わりない。任せきりにせずにちゃんと目を光らせておくべきだったのだから。
「ガウス伯爵、具合が悪かったのか?」
応接室に入ったヴォルフ様の第一声は父の体調を気遣うものだった。これはヴォルフ様の癖のようなもので会った相手の様子を観察して、具合が悪そうに感じると直ぐに労わる言葉をかけるのだとか。
ティオにヴォルフ様はお優しいですねと言ったら、旦那様は人の気持ちがわからないので、顔色が悪かったり表情に陰りを感じたりしたら気遣う言葉をかけるようにしているのだと教えてくれた。相手を気遣うというよりも、具合が悪いと交渉事でいい成果を得られないので、最初に確かめて具合が悪い場合は日を改めるのだと。
ただ、表情も変えずに仰るものだから、言われた相手は自己管理が出来ていないと暗に責められていると感じるらしいわ。その後は指摘されないよう体調に気を付けるようになったのだとか。
「い、いえっ! 大丈夫です!」
父は顔を引きつらせて声まで裏返っていた。そんなに怯えるなんで何か後ろ暗いことがあるのかと疑いたくなるわよ。そう言えばアルビーナ様から我が家のワインについて聞かれたのよね。父に聞いても何も言わないからヴォルフ様にお任せしたけれど、もしかして今日の訪問の目的はそれなのかしら。
ヴォルフ様は二人掛けのソファに座り、その横に私を座らせた。父はそんな私に苦い表情を浮かべたけれど何も言わずに反対側に座った。
「そ、それで侯爵様、本日はどのようなご用件で……」
バナンがお茶を淹れて下がると父がヴォルフ様に声をかけた。バナンの方が落ち着いていてよっぽど当主らしく見えるわ。
太ったせいか以前よりも汗かきになった父はしきりにハンカチで顔を拭いていた。気が小さいにしてももう少ししゃきっとしてほしいわ。姉がフレディ様の婚約者になってから三年以上経っていて、その間付き合いもあったでしょうに。
「ガウス産のワインの件だ。最近流通が極端に減って王宮への納品も滞っている。こちらで調べたところ取り扱う商会が代わっていた。どういうことか説明して貰おうか」
「……は?」
途端に目を丸くして口まで開いたまま固まってしまったわ。商会を代えていたのに気付かなかったの? 事業のことは何も言わないから知らなかったわ。まぁ、それを知っているのはこの屋敷の中でも父とバナンくらいでしょうけど。実務は領地の兄に任せているから兄が何かしたってこと?
「しょ、商会を変更など、私は許した覚えは……!」
「前の商会に確認を取っている。半年前に取引を終えたいと連絡があったと。急すぎて困ると半年かけて少しずつ量を減らしてくれるように頼み合意したが、三月前から殆ど納入されなくなっていると言っている。どういうことだ?」
「……」
父は声も出せないほどに狼狽えていた。バナンに縋るような目を向けたけれどバナンは静かに首を左右に振った。父が知らないなら彼が知るわけないのに。
「伯爵が知らないということは息子の独断か?」
「……お、恐らくは……し、至急、呼び出しを……」
「こっちに来たら直ぐに息子を連れて来るように。このままでは共同事業も考え直さねばならない」
「か、かしこまりました」
声を震わせて振り絞るように父が答えた。兄がこちらに来ると思うと気が重くなったわ。また嫌味を言われるのかしら。だったら近付かないのが一番よね。
「話は変わるが伯爵」
「は、はい?」
「子が出来たというのは本当か?」
「あ”……」
ヴォルフ様の言葉に室内が凍り付いたわ。でもこの話はまだしていなかったわよ。どこで知って……ってご存じでも不思議はないわね。騎士団が見つけたのならヴォルフ様にも報告が行ってもおかしくないわ。我が家にはザーラたちもいるし……
「もし本当に貴殿の子ならイルーゼの弟妹、俺にとっては義弟妹になる。気にかけるのは当然だろう?」
「……」
「もしそうなら早急に保護するように。イルーゼが狙われているならその子も安全とは言い切れない」
「イ、イルーゼ、が……狙われ……?」
「俺の妻にと望む女もその親も多い。現に先日我が家に刺客が入り込んだ。油断しているとこの家にも侵入するぞ」
「ひっ……!!」
喉の奥で悲鳴を上げた父は今にも倒れそうなほどに顔色が悪くなった。小心なのに危機意識が薄いんだから……どうしてこの家にザーラたちゾルガー家の護衛が入っているのか考えなかったのかしら?
「そこで相談だ」
「な、何でございましょう?」
「さすがにこれ以上ガウス家にうちの者を入れるわけにはいかないだろう。そこでイルーゼを我が家で保護したい。馬車での移動中が一番危険だからな。婚姻式まで残り僅かだ。この時期なら夫人教育のため婚家に入ることも少なくない。ちょうどいい頃合いだと思うのだが」
「そ、それは仰る通りに! 何でしたら今日からでも!」
父が即答したわ。これ以上ヴォルフ様の機嫌を損ねたくなかったからだとは思うけれど、今日からって、犬や猫の子じゃないんだから……いえ、父にとっての私の存在ってその程度なのかもしれないけれど……
「さすがに今日一日で準備するのは無理があるだろう。十日後でどうか?」
「お、仰せの通りに! はい!」
ダメだわ、父はすっかり気が動転しているわ。今なら爵位を渡せと言っても頷きそう。大丈夫かしら? ずっと早く家を出たいと思っていたけれどこんな様子じゃ不安になってくるわ。
「浮かない顔だな。如何した?」
「いえ……私がいなくなった後が心配で……」
バナンたちは頑張ってくれているけれど私がいなくなったらどうなるのか。父は自業自得だと思えるけれど、使用人たちが心配だった。ロッテは連れていくけれどデリカやギード、エマを連れて行く予定はないからだ。彼らはここに残ってこの家の様子を知らせて貰うことになっていたから。
「いっそ縁を切った方がこの家にはいいかもしれんな」
「こ、侯爵様っ?!」
「伯爵、我が家との繋がりに胡坐をかき過ぎていないか? 人を頼らねば立てないような家と縁続きになる必要性を俺は感じない。今回の件、自力でどうにか出来ないのなら共同事業は解消する」
「こ、侯爵様っ……!!」
「次に会う時時は事態が収拾に向かっていることを望む」
「……!!」
そう言うとヴォルフ様は席を立った。これで話は終わりだという意味だ。
「イルーゼはどうする? 俺は帰るが一緒に来るか?」
父をどうにかしなきゃと思っていたけれど……これは手を貸すなという意味かしら? 父が聞き入れるかはわからないけれど何か手伝えることがあればと思っていたけれど……
「はい、同乗させて頂きます」
ここは離れた方がいいのでしょうね。確かに父は姉とフレディ様の婚約が決まってからは事業や領地経営に興味を失って兄に任せるようになってしまった。それが今回の事態を引き起こしたとも言える。いくら任せたと言っても父が責任者なのには変わりない。任せきりにせずにちゃんと目を光らせておくべきだったのだから。
4,585
お気に入りに追加
10,424
あなたにおすすめの小説
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
(完結)嘘をありがとう
七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」
おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。
「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」
妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。
「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」
忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
恋という名の呪いのように
豆狸
恋愛
アンジェラは婚約者のオズワルドに放置されていた。
彼は留学してきた隣国の王女カテーナの初恋相手なのだという。
カテーナには縁談がある。だから、いつかオズワルドは自分のもとへ帰って来てくれるのだと信じて、待っていたアンジェラだったが──
そちらがその気なら、こちらもそれなりに。
直野 紀伊路
恋愛
公爵令嬢アレクシアの婚約者・第一王子のヘイリーは、ある日、「子爵令嬢との真実の愛を見つけた!」としてアレクシアに婚約破棄を突き付ける。
それだけならまだ良かったのだが、よりにもよって二人はアレクシアに冤罪をふっかけてきた。
真摯に謝罪するなら潔く身を引こうと思っていたアレクシアだったが、「自分達の愛の為に人を貶めることを厭わないような人達に、遠慮することはないよね♪」と二人を返り討ちにすることにした。
※小説家になろう様で掲載していたお話のリメイクになります。
リメイクですが土台だけ残したフルリメイクなので、もはや別のお話になっております。
※カクヨム様、エブリスタ様でも掲載中。
…ºo。✵…𖧷''☛Thank you ☚″𖧷…✵。oº…
☻2021.04.23 183,747pt/24h☻
★HOTランキング2位
★人気ランキング7位
たくさんの方にお読みいただけてほんと嬉しいです(*^^*)
ありがとうございます!
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる