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声をかけてきた美女
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それからはエルマ様も挨拶があるからと別れ、ヴォルフ様とやって来る人たちに挨拶を繰り返していた。
「疲れたか?」
「少し……」
実際はとても疲れていたけれどまだ素直に言えるほど気心が知れているわけじゃない。
「少し休むか」
そう言うと肩を抱かれて促された。笑顔を返したけれどぎこちなかったかしら? いえ、それよりも一々肩を抱く必要はないと思うのだけど……これは世間に対しての牽制? 落ち着かないのだけど、確かに横槍を防ぐには仲が良く見せた方がいいわよね。
連れていかれたのはテラスだった。誰もいないことにホッとした。側にはザーラとブレンが控え、程なくしてマルガがトレイに飲み物を乗せて戻ってきた。三つ?
「喉が渇いただろう? 果実水だ」
「ありがとうございます」
ヴォルフ様がグラスを手渡してくれた。マルガが持ってきたってことは……
「毒見済だ。安心しろ」
「……はい」
私ってそんなにわかりやすいかしら? でもマルガは薬に詳しいっていうからこういう場だとそう思ってしまうのは仕方ないと思うわ。この状況に慣れつつある自分も怖いけど。
「美味しい……」
熱気のこもった会場にいたせいか、冷たい果実水は喉を潤してくれて水分が身体に沁みいるように感じた。思った以上に喉が渇いていたらしい。あれだけ挨拶して回ったけれど、緊張していたから気にならなかったみたいね。
果実水を少しずつ飲んでいたら、早くもワインのグラスを空にしたヴォルフ様がマルガからもう一つのグラスを受け取っていた。三つあった内の二つはヴォルフ様の分だったのね。身体が大きいから一杯では足りないのかしら? それにお酒も強そうよね。
「挨拶ももう十分だろう。そろそろ帰るか?」
「よろしいのですか?」
「ああ。思った以上に長居したからな。こんなに長くいたのは初めてかもしれん」
それって……もしかして私のため? いえ、そんなわけないわね、ゾルガー家のためよね。ヴォルフ様は当主として婚約者としてやるべきことをしているだけだもの。
「それでしたら今日は……」
さすがに疲れたから今日はもう撤退したいわ。高いヒールにまだ慣れないせいか足も痛くなってきているし。
「わかった。これを飲んだら引き上げる」
「はい」
さすがに緊張の連続で疲れたから今夜はよく眠れそう。早く帰って湯あみがしたいわ。ドレスを着るのは楽しいけれど気を使うし窮屈なのは変わりない。それに今日はヴォルフ様の婚約者として神経を使いまくったもの。
「……ヴォルフ様?」
帰って湯あみには好きな香油を入れて……と考えていたら怪訝そうな声が聞こえた。テラスの入り口には飲み物を手にした女性が一人立ってこちらを見ていた。逆光で顔は見えないけれど声もドレスも若い感じね。
「……リシェル王女か」
「まぁ、覚えていて下さったのですね。お久しぶりです。もう……八、九年ぶりかしら?」
ヴォルフ様の呼んだ名前に驚いたわ。リシェル王女と言えば十年近く前に隣国に嫁いだ第二王女のことよね。そう言えば半年前にその夫だった第二王子が事故死したと聞いたけれど……帰国されていたのね。知らなかったわ。
「もうそんなになるか」
「ええ。長いようであっという間でしたわ」
そう言いながらゆっくりした足取りで直ぐ近くまで来た。ここまで来ると顔が見える。髪や目の色ははっきりしないけれど青く輝くそれは銀髪か薄い金髪だろうか。既婚者らしく綺麗に結い上げられて色っぽいのに楚々とした感じね。顔立ちがとても整っていて女性らしい身体つきなのに清楚に見えるわ。羨ましい……
「ふふ、こちらが?」
軽く首を傾げる姿も品があって絵になるなる。こんな美しい方だったなんて知らなかった。
「ああ、婚約者のイルーゼ。ガウス伯爵家の次女だ」
「イルーゼ=ガウスです。はじめまして」
見惚れている場合じゃないわ。紹介されたので慌てて頭を下げた。
「ふふっ、可愛らしい方ですのね。第二王女のリシェルですわ」
可愛い? 私が? そんな風に言われたのは初めてよ。
「意外でしたわ。ヴォルフ様が婚約なさったなんて」
「そうか?」
「ええ。だって私が求婚の打診をした時は素気無く断られたじゃありませんか。私、ちょっとショックでしたのよ?」
笑ってそう言われたけれど……ええっ?! どういうこと? それって……
「仕方がないだろう。隣国から婚約の打診があったんだ」
「そう、ですわね。私よりも先にご存じでしたものね」
ヴォルフ様は答えなかったけれど、その様子からしてご存じだったのね。そりゃあゾルガー家だものね。王族の結婚は五侯爵家の承認が必要だってことは私でも知っているわ。それなら本人よりも先に話が行くのでしょうし。
「隣国に留まらなかったのか」
「ええ、子が出来ませんでしたから……残っても針の筵ですもの」
「……そうか」
寂しそうに微笑むリシェル様だけど……何だかヴォルフ様に未練がある、感じ? でも……子が出来ないなら婚姻は無理よね? だって私との結婚は後継を残すためのものだもの。
「これからはのんびり過ごしますわ。また昔のようにお話したいわ。こちらの様子を教えて下さいな」
「……機会があればな」
「ふふっ、楽しみにしておりますわ」
そう言うとリシェル様は上機嫌で去って行った。その後ろ姿も優雅で絵になりそうで凄いわ。あれが王族なのね。それにしてもまたお話したいって……いくら未亡人でも男性と二人きり……とは限らないわね。もしかしたら他の方もお誘いになるわよね。そう考えたけれどヴォルフ様がそんな席に顔を出す姿が想像出来なかった。ということは二人で会うってこと?
「帰るぞ」
「え?! あ、はい」
急に声をかけられてビックリして声が固くなってしまったわ。ヴォルフ様は私に構わず歩き始めてしまったので慌てて後を追った。会場に戻るとリシェル様がたくさんの貴族に囲まれて談笑しているのが見えた。人だかりでドレスまではよく見えなかったけれど、シャンデリアの下で艶やかそうな銀髪が一際目を引いた。明るい場所で見ると一層美しく艶やかな方だった。
屋敷まで送って頂いたけれど、その間は殆ど会話もなかった。これはいつも通りで、今日は夜会の注意事項があったから会話があった気がするだけなのよね。思い返せば個人的な話は何もなかったわ。政略だから仕方がないけれど……
(綺麗な人、だったわよね……)
湯あみを済ませてベッドに転がった。お気に入りのクッションを抱きしめて一息付くと思い出されるのはリシェル様の姿だった。王女として隣国の王子に嫁がれた方だけあって品も華もおありだったわ。ヴォルフ様とも年が近いし親しそうだったし。でも、この結婚は既に陛下がお認めになっているから王女がそれを反故にするようなことはないわよね? 今さら婚約をなかったことに……は勘弁してほしいわ。愛なんか求めないけれど、婚約の解消が二度目ともなるとまともな結婚は絶望的だもの。
「疲れたか?」
「少し……」
実際はとても疲れていたけれどまだ素直に言えるほど気心が知れているわけじゃない。
「少し休むか」
そう言うと肩を抱かれて促された。笑顔を返したけれどぎこちなかったかしら? いえ、それよりも一々肩を抱く必要はないと思うのだけど……これは世間に対しての牽制? 落ち着かないのだけど、確かに横槍を防ぐには仲が良く見せた方がいいわよね。
連れていかれたのはテラスだった。誰もいないことにホッとした。側にはザーラとブレンが控え、程なくしてマルガがトレイに飲み物を乗せて戻ってきた。三つ?
「喉が渇いただろう? 果実水だ」
「ありがとうございます」
ヴォルフ様がグラスを手渡してくれた。マルガが持ってきたってことは……
「毒見済だ。安心しろ」
「……はい」
私ってそんなにわかりやすいかしら? でもマルガは薬に詳しいっていうからこういう場だとそう思ってしまうのは仕方ないと思うわ。この状況に慣れつつある自分も怖いけど。
「美味しい……」
熱気のこもった会場にいたせいか、冷たい果実水は喉を潤してくれて水分が身体に沁みいるように感じた。思った以上に喉が渇いていたらしい。あれだけ挨拶して回ったけれど、緊張していたから気にならなかったみたいね。
果実水を少しずつ飲んでいたら、早くもワインのグラスを空にしたヴォルフ様がマルガからもう一つのグラスを受け取っていた。三つあった内の二つはヴォルフ様の分だったのね。身体が大きいから一杯では足りないのかしら? それにお酒も強そうよね。
「挨拶ももう十分だろう。そろそろ帰るか?」
「よろしいのですか?」
「ああ。思った以上に長居したからな。こんなに長くいたのは初めてかもしれん」
それって……もしかして私のため? いえ、そんなわけないわね、ゾルガー家のためよね。ヴォルフ様は当主として婚約者としてやるべきことをしているだけだもの。
「それでしたら今日は……」
さすがに疲れたから今日はもう撤退したいわ。高いヒールにまだ慣れないせいか足も痛くなってきているし。
「わかった。これを飲んだら引き上げる」
「はい」
さすがに緊張の連続で疲れたから今夜はよく眠れそう。早く帰って湯あみがしたいわ。ドレスを着るのは楽しいけれど気を使うし窮屈なのは変わりない。それに今日はヴォルフ様の婚約者として神経を使いまくったもの。
「……ヴォルフ様?」
帰って湯あみには好きな香油を入れて……と考えていたら怪訝そうな声が聞こえた。テラスの入り口には飲み物を手にした女性が一人立ってこちらを見ていた。逆光で顔は見えないけれど声もドレスも若い感じね。
「……リシェル王女か」
「まぁ、覚えていて下さったのですね。お久しぶりです。もう……八、九年ぶりかしら?」
ヴォルフ様の呼んだ名前に驚いたわ。リシェル王女と言えば十年近く前に隣国に嫁いだ第二王女のことよね。そう言えば半年前にその夫だった第二王子が事故死したと聞いたけれど……帰国されていたのね。知らなかったわ。
「もうそんなになるか」
「ええ。長いようであっという間でしたわ」
そう言いながらゆっくりした足取りで直ぐ近くまで来た。ここまで来ると顔が見える。髪や目の色ははっきりしないけれど青く輝くそれは銀髪か薄い金髪だろうか。既婚者らしく綺麗に結い上げられて色っぽいのに楚々とした感じね。顔立ちがとても整っていて女性らしい身体つきなのに清楚に見えるわ。羨ましい……
「ふふ、こちらが?」
軽く首を傾げる姿も品があって絵になるなる。こんな美しい方だったなんて知らなかった。
「ああ、婚約者のイルーゼ。ガウス伯爵家の次女だ」
「イルーゼ=ガウスです。はじめまして」
見惚れている場合じゃないわ。紹介されたので慌てて頭を下げた。
「ふふっ、可愛らしい方ですのね。第二王女のリシェルですわ」
可愛い? 私が? そんな風に言われたのは初めてよ。
「意外でしたわ。ヴォルフ様が婚約なさったなんて」
「そうか?」
「ええ。だって私が求婚の打診をした時は素気無く断られたじゃありませんか。私、ちょっとショックでしたのよ?」
笑ってそう言われたけれど……ええっ?! どういうこと? それって……
「仕方がないだろう。隣国から婚約の打診があったんだ」
「そう、ですわね。私よりも先にご存じでしたものね」
ヴォルフ様は答えなかったけれど、その様子からしてご存じだったのね。そりゃあゾルガー家だものね。王族の結婚は五侯爵家の承認が必要だってことは私でも知っているわ。それなら本人よりも先に話が行くのでしょうし。
「隣国に留まらなかったのか」
「ええ、子が出来ませんでしたから……残っても針の筵ですもの」
「……そうか」
寂しそうに微笑むリシェル様だけど……何だかヴォルフ様に未練がある、感じ? でも……子が出来ないなら婚姻は無理よね? だって私との結婚は後継を残すためのものだもの。
「これからはのんびり過ごしますわ。また昔のようにお話したいわ。こちらの様子を教えて下さいな」
「……機会があればな」
「ふふっ、楽しみにしておりますわ」
そう言うとリシェル様は上機嫌で去って行った。その後ろ姿も優雅で絵になりそうで凄いわ。あれが王族なのね。それにしてもまたお話したいって……いくら未亡人でも男性と二人きり……とは限らないわね。もしかしたら他の方もお誘いになるわよね。そう考えたけれどヴォルフ様がそんな席に顔を出す姿が想像出来なかった。ということは二人で会うってこと?
「帰るぞ」
「え?! あ、はい」
急に声をかけられてビックリして声が固くなってしまったわ。ヴォルフ様は私に構わず歩き始めてしまったので慌てて後を追った。会場に戻るとリシェル様がたくさんの貴族に囲まれて談笑しているのが見えた。人だかりでドレスまではよく見えなかったけれど、シャンデリアの下で艶やかそうな銀髪が一際目を引いた。明るい場所で見ると一層美しく艶やかな方だった。
屋敷まで送って頂いたけれど、その間は殆ど会話もなかった。これはいつも通りで、今日は夜会の注意事項があったから会話があった気がするだけなのよね。思い返せば個人的な話は何もなかったわ。政略だから仕方がないけれど……
(綺麗な人、だったわよね……)
湯あみを済ませてベッドに転がった。お気に入りのクッションを抱きしめて一息付くと思い出されるのはリシェル様の姿だった。王女として隣国の王子に嫁がれた方だけあって品も華もおありだったわ。ヴォルフ様とも年が近いし親しそうだったし。でも、この結婚は既に陛下がお認めになっているから王女がそれを反故にするようなことはないわよね? 今さら婚約をなかったことに……は勘弁してほしいわ。愛なんか求めないけれど、婚約の解消が二度目ともなるとまともな結婚は絶望的だもの。
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