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露見
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「イ、イルーゼ、これは……」
「あ、あの……」
二人はソファに座り抱き合ったまま私を見上げていた。慌てているせいか姉ははだけた胸元を戻す余裕もないらしい。
尤も、ここにいる者の殆どが同じ状況に置かれているように見える。父は顔を赤くしながらも、相手は溺愛している愛娘と王弟で公爵家の一人息子。何と言うべきか迷っているらしい。必死にゾルガー侯爵家との婚約を整えたのに当の愛娘がそれを反故にしたから、怒るに怒れない状況なのだろう。
母は母で頬に手を当てて二人を見ていたけれど、その眼には父とは違う色が浮かんでいるように見えた。三人も子を産んだのに未だ夢見がちな令嬢の感覚が抜けない母のことだから、目の前に現れた物語のような展開に心ときめかせているのかもしれない。部屋の入口にいる客人は思いがけない状況に好奇の色を深く宿してどうなることかと固唾を飲んで見守っているのに、母はそれに気付いていない。これ以上の醜聞を広げないためにも客人は別室に案内すべきなのに。バナンですらその事に気付かないなんて、執事失格だ。私には好都合だけど。
「お姉様、ハリマン様、やはりお二人は想い合っていらっしゃったのですね」
「ま、待って……」
「いや、これは……その……」
これだけの目撃者の前でまだ白を切れると思っているのかしら。何度も諫めその度に何もないと決して認めなかった二人。でもこれまでよ。
「イルーゼ? どういうことだ?」
父が少しだけ冷静になったらしい。険しくした薄青の瞳を私に向けて尋ねてきた。何を言っているのかしら? 私はこれまでに三度、父に二人の様子と姉とハリマン様の婚約を進言しているのに。
「どうもこうも、以前申し上げた通りですわ。お姉様はハリマン様と想い合っています。お二人のためにも私との婚約を白紙にしてお姉様とと申し上げたではありませんか。家同士の婚約なら相手が交代しても問題はないはずです。年齢的にもその方が妥当ですし」
そう、ハリマン様は私の二つ上だけど、姉の婚約者は私と同じ年。年齢から言えば私より姉の方がハリマン様には合っている。それに姉は自分の方が年上であることを気にしていたし、もしかしたら相手もそうかもしれない。姉と婚約者の関係は決していいものではなかったから。
「だが……」
「お父様、お姉様とハリマン様が想いを確かめ合っているのは今回が初めてではありませんわ」
「な!」
「イルーゼっ!!」
父は驚きで、姉は焦りから声を上げたけれど……声を荒げるなんて肯定しているも同然なのよ。
「私、これまでも何度か、お二人が抱き合っているのを見ていますから」
「……っ!」
「本当か?」
「ええ。こんな時に冗談など言いませんわ。そうですわね……庭の楡の木陰やバラの生け垣の側の四阿、あと誰も使っていない筈の客間からお二人の声が聞こえたこともありましたわ」
私が言葉を重ねるごとに姉とハリマン様は顔が青ざめさせ、父はまた赤くなった。二人は私が知らないと思っていたらしい。隠しているつもりだったでしょうけど、全く隠せていなかったわよ。幸い屋敷の中でのことだったから、外には漏れていないようだけど。
「だ、旦那様……」
ここでようやく冷静になったバナンが恐る恐る父の声をかけた。バナンの視線は入り口にいる二人の婦人に向けられていた。その視線に気付いた父が驚愕の表情を一瞬だけ浮かべた。ああ、やっとお客様に気付いたのね。
「こっ、これはレデナー伯爵夫人とベルツ伯爵夫人、せっかくいらして下さったのにとんだ場面をお見せしてしまいましたな。オ、オリンダ、お客様をおもてなしせねば」
「そ、そうでしたわね。お二方、元のお部屋に戻りましょう」
引き攣った表情の父に促されて、母は無理やり作り笑顔を浮かべるとお客様を伴って部屋を出て行った。途端に安堵の空気が流れたけれど、それも一瞬だけのこと。このことはいくら口止めしてもきっと世間に流れていく。仮にあの二人が話さなくても、ハリマン様の婚約者が姉に代わったらそれだけで世間は面白おかしくあることないこと吹聴するだろう。
「フィリーナ、服を直して部屋に戻りなさい」
眉間に皴を刻みながらも父は感情を抑えてそう言った。姉に強く言えないのは昔からだ。
「お、お父様……私……」
「ああ、大丈夫だ。私に任せなさい」
「はい、お父様。ごめんなさい……」
父に謝った姉は駆けつけた侍女に伴われて部屋を出て行った。予想通り私には謝罪の言葉もなかった。
「ハリマン様、少しお話をお聞きしてもよろしいかな?」
「は、はい……」
両手を握り膝の上に置いたハリマン様は俯きながらそう答えた。
「ああ、イルーゼも部屋に戻りなさい。このことは決して口外しないように」
「でも、お父様……」
「安心しろ。お前が不利になることはしない」
心細そうな、今にも泣きそうな声で父を呼ぶと、珍しく父が私を労わるようなことを言った。その気持ちがずっと続くといいのだけど、最後に呼んだのが私だから父にとっての優先順位はきっと変わらないだろう。期待しないでおいた方がよさそうだ。
「わかりました」
頭を下げてから部屋を出た。ロッテが直ぐに側に来てくれて、それだけで少し気が楽になった。もしかしたら怒鳴られるかもしれないと思っていたけれど、思った以上にお父様は冷静だった。あの二人ももっと際どいことをしているかと思っていたけれど大したことはなかった。でも証拠としては十分ね。このまま婚約を続けることは出来ない。こうして明るみになってしまえば、姉はきっとこれ幸いにとハリマン様との婚約をねだるだろう。
「あ、あの……」
二人はソファに座り抱き合ったまま私を見上げていた。慌てているせいか姉ははだけた胸元を戻す余裕もないらしい。
尤も、ここにいる者の殆どが同じ状況に置かれているように見える。父は顔を赤くしながらも、相手は溺愛している愛娘と王弟で公爵家の一人息子。何と言うべきか迷っているらしい。必死にゾルガー侯爵家との婚約を整えたのに当の愛娘がそれを反故にしたから、怒るに怒れない状況なのだろう。
母は母で頬に手を当てて二人を見ていたけれど、その眼には父とは違う色が浮かんでいるように見えた。三人も子を産んだのに未だ夢見がちな令嬢の感覚が抜けない母のことだから、目の前に現れた物語のような展開に心ときめかせているのかもしれない。部屋の入口にいる客人は思いがけない状況に好奇の色を深く宿してどうなることかと固唾を飲んで見守っているのに、母はそれに気付いていない。これ以上の醜聞を広げないためにも客人は別室に案内すべきなのに。バナンですらその事に気付かないなんて、執事失格だ。私には好都合だけど。
「お姉様、ハリマン様、やはりお二人は想い合っていらっしゃったのですね」
「ま、待って……」
「いや、これは……その……」
これだけの目撃者の前でまだ白を切れると思っているのかしら。何度も諫めその度に何もないと決して認めなかった二人。でもこれまでよ。
「イルーゼ? どういうことだ?」
父が少しだけ冷静になったらしい。険しくした薄青の瞳を私に向けて尋ねてきた。何を言っているのかしら? 私はこれまでに三度、父に二人の様子と姉とハリマン様の婚約を進言しているのに。
「どうもこうも、以前申し上げた通りですわ。お姉様はハリマン様と想い合っています。お二人のためにも私との婚約を白紙にしてお姉様とと申し上げたではありませんか。家同士の婚約なら相手が交代しても問題はないはずです。年齢的にもその方が妥当ですし」
そう、ハリマン様は私の二つ上だけど、姉の婚約者は私と同じ年。年齢から言えば私より姉の方がハリマン様には合っている。それに姉は自分の方が年上であることを気にしていたし、もしかしたら相手もそうかもしれない。姉と婚約者の関係は決していいものではなかったから。
「だが……」
「お父様、お姉様とハリマン様が想いを確かめ合っているのは今回が初めてではありませんわ」
「な!」
「イルーゼっ!!」
父は驚きで、姉は焦りから声を上げたけれど……声を荒げるなんて肯定しているも同然なのよ。
「私、これまでも何度か、お二人が抱き合っているのを見ていますから」
「……っ!」
「本当か?」
「ええ。こんな時に冗談など言いませんわ。そうですわね……庭の楡の木陰やバラの生け垣の側の四阿、あと誰も使っていない筈の客間からお二人の声が聞こえたこともありましたわ」
私が言葉を重ねるごとに姉とハリマン様は顔が青ざめさせ、父はまた赤くなった。二人は私が知らないと思っていたらしい。隠しているつもりだったでしょうけど、全く隠せていなかったわよ。幸い屋敷の中でのことだったから、外には漏れていないようだけど。
「だ、旦那様……」
ここでようやく冷静になったバナンが恐る恐る父の声をかけた。バナンの視線は入り口にいる二人の婦人に向けられていた。その視線に気付いた父が驚愕の表情を一瞬だけ浮かべた。ああ、やっとお客様に気付いたのね。
「こっ、これはレデナー伯爵夫人とベルツ伯爵夫人、せっかくいらして下さったのにとんだ場面をお見せしてしまいましたな。オ、オリンダ、お客様をおもてなしせねば」
「そ、そうでしたわね。お二方、元のお部屋に戻りましょう」
引き攣った表情の父に促されて、母は無理やり作り笑顔を浮かべるとお客様を伴って部屋を出て行った。途端に安堵の空気が流れたけれど、それも一瞬だけのこと。このことはいくら口止めしてもきっと世間に流れていく。仮にあの二人が話さなくても、ハリマン様の婚約者が姉に代わったらそれだけで世間は面白おかしくあることないこと吹聴するだろう。
「フィリーナ、服を直して部屋に戻りなさい」
眉間に皴を刻みながらも父は感情を抑えてそう言った。姉に強く言えないのは昔からだ。
「お、お父様……私……」
「ああ、大丈夫だ。私に任せなさい」
「はい、お父様。ごめんなさい……」
父に謝った姉は駆けつけた侍女に伴われて部屋を出て行った。予想通り私には謝罪の言葉もなかった。
「ハリマン様、少しお話をお聞きしてもよろしいかな?」
「は、はい……」
両手を握り膝の上に置いたハリマン様は俯きながらそう答えた。
「ああ、イルーゼも部屋に戻りなさい。このことは決して口外しないように」
「でも、お父様……」
「安心しろ。お前が不利になることはしない」
心細そうな、今にも泣きそうな声で父を呼ぶと、珍しく父が私を労わるようなことを言った。その気持ちがずっと続くといいのだけど、最後に呼んだのが私だから父にとっての優先順位はきっと変わらないだろう。期待しないでおいた方がよさそうだ。
「わかりました」
頭を下げてから部屋を出た。ロッテが直ぐに側に来てくれて、それだけで少し気が楽になった。もしかしたら怒鳴られるかもしれないと思っていたけれど、思った以上にお父様は冷静だった。あの二人ももっと際どいことをしているかと思っていたけれど大したことはなかった。でも証拠としては十分ね。このまま婚約を続けることは出来ない。こうして明るみになってしまえば、姉はきっとこれ幸いにとハリマン様との婚約をねだるだろう。
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