【完結】【R18】明子はへこたれないッ

はろーまいぷりんす！

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「…はぁっ……はっ、ぁ……っ、あっ、あっぅ……」


音楽スピーカーから流れる聴き馴染みのない曲が、暗い部屋にずっと鳴り響いてる。


「ぁ、ぅっ……、んんっ、んぅ……っぃ、あっ……」


閉め切ってじめじめした空気。

最後にいつ掃除したのかもわからない部屋で。


「ぁあ、あっあっ、ぅ、あ……っ、ん、あっ、やだ、やだぁ……っ」

「あー…、やべ、いきそ…」


暗闇に目が慣れると彼の顔がよく見える。

本当は電気をつけたままシた方が好き。

私で気持ちよくなってくれる表情を見るのが好きだから。


「ぅ……っ、まって、ま、ぁっ……、あっ、そこ、ぁあ……ッ」

「ちょっと黙れ」


いつも私が気持ちよくなり始めた時に彼らはそう言って、私のことなんてお構いなしに腰をガツガツ振って勝手に脱力する。

重い身体を全身で受け止めるのは気持ちいい。

私がイけなくても彼らが気持ちいいんなら別にそれで構わない。

私を好きだと言って、求めてくれるんなら。


「…あっつ、てか汗やべー。この季節でこれとか夏やばいな」

「…あはは、だね」


彼は私の中からずるりとソレを抜いて、手慣れた感じでゴムを引っ張って捨てた。

私は身体を起こしてティッシュとパンツを探す。

そのまま彼は机にあったペットボトルに手を伸ばして飲んで、タバコを片手にベランダに消えた。


最後にこの人とキスをしたのはいつだったかな。


「……ねえ」


春の風が火照った身体には気持ち良かった。

彼の背中に手を伸ばすと触れるより先に彼が喋った。


「ごめん、別れてほしい」


その言葉はセックスする前から飛び出してくることが決まっていたみたい。

目も合わさない彼と、何となくわかっていた私。

いつもいつも、そう言われても特に私も言い返したい言葉なんて見つからないんだけど。


「……うん」


部屋に流れるのは聴いたことのないガチャガチャしたアップテンポな曲。

特にここに思い出もない。

そんなことを私はまた、繰り返していた。