21 / 41
21 隣の山田さん
しおりを挟む
魔法は便利だった。
まず容赦のない先制攻撃。感触が伝わってこないものだから、オレはそれを躊躇いなく撃つことができた。そうして相手がひるんだところで山田が殴る。火の玉は一つしか出ていないが、火の魔法であるからして燃えるものに点けば広がってしまうものだった。
ボスがいた奥地周辺ではモグラが生息しており、魔法の練習になった。そうしていれば時間が経ち再びボスが現れる。遠くから魔法をぶっぱなし、奴らの持っている爆弾に着火すればモグラたちは自滅である。
「なんかめっちゃせこい気がする」
「でも戦い方の正解だろう。こんな狭いとこで爆弾持ってて、ボスが出すのは火のスキル石だ」
再び現れたボスを倒しても、ドロップは同じものだった。火の魔法のスキル石。二個あるんだからと渡せばやっぱり断られて、仁にあげることにした。
「これどう云うキャラメイク? プリセットいじった?」
許可をもらいその腕に触る。ここまで筋肉マンって感じのキャラプリセットは用意されていなかった気がする。
「基本の男からいじりまくった」
「まーそうだよね」
NPCは何とも平凡で、似てはいないけれどみんな似た感じにできている。山田のように見た目個性の強いものはいない。
「アキラもだろ」
「時間かけたよー。美少女作ると決めたからにはこだわらないと」
山田は"さん"をつけるとなんかださいという理由で呼び捨てになった。だったらもっと最初からカッコイイ名づけをすればよいのではないかと思ったが、山田と名乗られるとやたらと似合う気がするから英語名なんかは思い浮かばない。
「このヒゲはなくせるんだよな」
軽く引っ張るとイテテという顔をされる。
「美容院みたいなの、あるらしいけど見に行ってない」
「あるんだ? 王都にあるよなきっと。でも変える予定ないなぁ」
「汚れはするが呪い人形みたく延々と伸びることは無いらしい」
「そうなんだ」
一応髪の長さだってこだわったのだ。ぴょこんと短いツインテールではなく、緩やかに肩へと落ちる長さ。そのカーブや艶が輝く長さ。髪色を明るくしたのはどんな服にも合いやすいから。例えば強い黒髪や赤髪であると、結構服装を選ぶことになる。ということをおしゃれではなくゲームのキャラメイクで実感している。
「ヒゲって男っぽくないか?」
「男っぽいと思うよ?」
うんうん、と山田は満足げな顔をする。言われずともどう見ても男っぽさの象徴だろう。体づくりもそうだし物理一本で行くとの発言もそうだし、目指しているところがわかりやすい。
堀の深い顔。目も鼻もしっかり主張していてヒゲに負けていない。背の高さは2メートルあるんじゃないかってくらいでかいし、ただ並んでいるだけでも威圧感があった。並ぶと特に、細く白いオレの美少女加減は際立つだろうと思う。
「今までは何をしてたんだ?」
洞窟から出ようと入口を目指す。奥に行けばモンスターがいて、入口の方はモンスターがいない。だから遭遇率が下がれば出口に向かっているということ。
「まだ全然だけど……うさ耳とったり結婚システム試したり死に戻ったり」
「俺もまだ死に戻ってないのに。どんなだった? ゲームなんか怖くてやってられなくならないか」
「知り合いに擬態するモンスターに殺されたから、驚きすぎて痛みとか死ぬことの恐怖とかあんまり……」
「よっぽどそいつのこと信頼してんだな」
「開発者だよ」
山田はへぇと相槌を打つ。
「結婚システムって?」
「他のネトゲしたことある? どのゲームにも大体カップルとか結婚システムってのがある」
「ああ、俺はやってないけど存在は知ってる」
「それがそのままこのゲームにもあるよ。ひたすら山登りしてきた」
「なんで」
「そーいうクエストだから」
手を出すと、愛の精霊をそのまま閉じ込めてしまったような指輪が光る。山田はそれをじっくり見て、またへぇと相槌を打った。
「生きてるみたいな指輪だな」
「なー。スキル石にも似てるかも」
結婚システム自体、両者間のテレポートがあるし、実際スキル的なものなのかも。ということは離婚したらスキル削除になるのか。
それこそゲームだから、結婚するのも離婚するのも簡単なものだろう。書類上に残ることもない。でもだから、繋がりが切れれば本当にそれまでになる。その他の友達と同じになる。
「あ、そうだ。フレンド登録しとこうぜ」
「ああ、いいよ」
仁の名前だけが登録してある連絡帳に新しい名前が加わった。仁の名前は薄暗く表示されており、未だログインしておらずアクティブでないことを示していた。
あいつがいつ帰ってくるのかは聞いていない。
「オレがレベル1で山田がレベル100……みたいにはっきりしているわけでもないし、一緒に狩りすることできるのかな」
「できるだろ。さっきしたんだし」
「生産職が傭兵雇うってのが多くなりそう」
「さっきの感じだと、生産一本で戦闘一切なしって人は難しいと思うがな。傭兵を山ほど雇うってんなら別だが」
「大商人にでもなってたらできるだろうね」
みんながどんな遊び方をするのか。想定されているものもされていないものもあるが、人の数だけ生まれるだろう。
自分から積極的に声をかけて行けばフレンドも増えるし協力者も増える。力を合わせて戦おうっていうのも成り立つだろう。仁たちが――開発者がどこまで想定しているのかは分からないけれど、この世界は思っているよりも果てしなく広い。
山田と戦うのは楽しかった。彼が鉱石を叩いている間に周囲を警戒するのも、自分とは全く違う戦闘性能を目の当たりにして合わせるのも楽しいのだ。
早くこのゲームが世に出たらいい。水場の湿り気も暖かな日差しも乾燥した風も感じられる世界を、早く。
「服の汚れは直るのかねぇ」
「洗濯機はあるよ?」
「いや、ほら、この穴」
火花が散って空いた小さな穴。
山田の服は皮と布でできていて、穴が開いて閉まったところはズボンの中間、布の部分だった。
「……確か服も使っていくうちにぼろくなるから修理しないといけないって聞いたんだよな。でもどこでどうやってってとこまでは聞いてないや」
「修理屋があるかもしれないな。街中を細部まで見て回ってないからわからんが」
穴は小さいけれど、穴である。戦う人が常に綺麗でピカピカなんてことはあるはずもないが、目についてしまった小さな穴はどうしたって気になるもの。何かを引っ掛けて大きな穴にだってなりうる。
「これって原因火花だと思うんだけど、ただの劣化なのかな」
「わかんねぇなぁ。でもこれ以外の服持ってないから修理が必要になる頃合いだっていわれても納得できる」
オレの白い可愛い服はまだ綺麗なままだが、替えを用意したほうがいいかもしれない。破け全裸になることはまずないだろうが、美少女がぼろきれを身にまとっているのは違うだろう。服屋はあるだろうか。きっとある。ゲームが世に出て多くのプレイヤーが来たならば、きっとデザイナーみたいな人も生まれるだろう。楽しみだな。
「とりあえず銭湯いって洗うかぁ」
洞窟から出てしばらく待っていれば馬車が来る。決まったルートを走るバスと同じだ。一度に乗れる人数はそう多くはないが、見た目よりは乗れる。それに走ってくる台数も多い。でも夜にはきっとNPCの御者が寝るから本数は少なくなるだろう。教会にいたおじいちゃんと同じだ。
「家は持ってない?」
「家? ない」
「風呂もベッドも洗濯機も置けるんだよ。オレはまだ持ってないけど。それに――」
馬車はガタゴト揺れている。乗っている人は少なく間に人が入れるほど空いてはいたが、山田の腕を引き顔を寄せた。
「家は個人空間だからエロいことできる」
山田はえ、と小さく驚きの声を漏らした。
「銭湯だとタオル巻かれてるけどそうじゃなくて?」
「じゃない。信じられないっしょ」
まさか下着まで脱げるなんて信じられない。
しかし、まだ行ったことのない銭湯ではタオルを巻いた姿なのか。それはそれで可愛い気がする。胸からお尻をぎりぎり隠すようなのもなかなか……。
「家買うわ。買ったら呼んでいい?」
「うん」
今はオレも仁の部屋を借りているけれど、ゲームが始まったら目指すは魔王じゃなくて間違いなく家だな。
まず容赦のない先制攻撃。感触が伝わってこないものだから、オレはそれを躊躇いなく撃つことができた。そうして相手がひるんだところで山田が殴る。火の玉は一つしか出ていないが、火の魔法であるからして燃えるものに点けば広がってしまうものだった。
ボスがいた奥地周辺ではモグラが生息しており、魔法の練習になった。そうしていれば時間が経ち再びボスが現れる。遠くから魔法をぶっぱなし、奴らの持っている爆弾に着火すればモグラたちは自滅である。
「なんかめっちゃせこい気がする」
「でも戦い方の正解だろう。こんな狭いとこで爆弾持ってて、ボスが出すのは火のスキル石だ」
再び現れたボスを倒しても、ドロップは同じものだった。火の魔法のスキル石。二個あるんだからと渡せばやっぱり断られて、仁にあげることにした。
「これどう云うキャラメイク? プリセットいじった?」
許可をもらいその腕に触る。ここまで筋肉マンって感じのキャラプリセットは用意されていなかった気がする。
「基本の男からいじりまくった」
「まーそうだよね」
NPCは何とも平凡で、似てはいないけれどみんな似た感じにできている。山田のように見た目個性の強いものはいない。
「アキラもだろ」
「時間かけたよー。美少女作ると決めたからにはこだわらないと」
山田は"さん"をつけるとなんかださいという理由で呼び捨てになった。だったらもっと最初からカッコイイ名づけをすればよいのではないかと思ったが、山田と名乗られるとやたらと似合う気がするから英語名なんかは思い浮かばない。
「このヒゲはなくせるんだよな」
軽く引っ張るとイテテという顔をされる。
「美容院みたいなの、あるらしいけど見に行ってない」
「あるんだ? 王都にあるよなきっと。でも変える予定ないなぁ」
「汚れはするが呪い人形みたく延々と伸びることは無いらしい」
「そうなんだ」
一応髪の長さだってこだわったのだ。ぴょこんと短いツインテールではなく、緩やかに肩へと落ちる長さ。そのカーブや艶が輝く長さ。髪色を明るくしたのはどんな服にも合いやすいから。例えば強い黒髪や赤髪であると、結構服装を選ぶことになる。ということをおしゃれではなくゲームのキャラメイクで実感している。
「ヒゲって男っぽくないか?」
「男っぽいと思うよ?」
うんうん、と山田は満足げな顔をする。言われずともどう見ても男っぽさの象徴だろう。体づくりもそうだし物理一本で行くとの発言もそうだし、目指しているところがわかりやすい。
堀の深い顔。目も鼻もしっかり主張していてヒゲに負けていない。背の高さは2メートルあるんじゃないかってくらいでかいし、ただ並んでいるだけでも威圧感があった。並ぶと特に、細く白いオレの美少女加減は際立つだろうと思う。
「今までは何をしてたんだ?」
洞窟から出ようと入口を目指す。奥に行けばモンスターがいて、入口の方はモンスターがいない。だから遭遇率が下がれば出口に向かっているということ。
「まだ全然だけど……うさ耳とったり結婚システム試したり死に戻ったり」
「俺もまだ死に戻ってないのに。どんなだった? ゲームなんか怖くてやってられなくならないか」
「知り合いに擬態するモンスターに殺されたから、驚きすぎて痛みとか死ぬことの恐怖とかあんまり……」
「よっぽどそいつのこと信頼してんだな」
「開発者だよ」
山田はへぇと相槌を打つ。
「結婚システムって?」
「他のネトゲしたことある? どのゲームにも大体カップルとか結婚システムってのがある」
「ああ、俺はやってないけど存在は知ってる」
「それがそのままこのゲームにもあるよ。ひたすら山登りしてきた」
「なんで」
「そーいうクエストだから」
手を出すと、愛の精霊をそのまま閉じ込めてしまったような指輪が光る。山田はそれをじっくり見て、またへぇと相槌を打った。
「生きてるみたいな指輪だな」
「なー。スキル石にも似てるかも」
結婚システム自体、両者間のテレポートがあるし、実際スキル的なものなのかも。ということは離婚したらスキル削除になるのか。
それこそゲームだから、結婚するのも離婚するのも簡単なものだろう。書類上に残ることもない。でもだから、繋がりが切れれば本当にそれまでになる。その他の友達と同じになる。
「あ、そうだ。フレンド登録しとこうぜ」
「ああ、いいよ」
仁の名前だけが登録してある連絡帳に新しい名前が加わった。仁の名前は薄暗く表示されており、未だログインしておらずアクティブでないことを示していた。
あいつがいつ帰ってくるのかは聞いていない。
「オレがレベル1で山田がレベル100……みたいにはっきりしているわけでもないし、一緒に狩りすることできるのかな」
「できるだろ。さっきしたんだし」
「生産職が傭兵雇うってのが多くなりそう」
「さっきの感じだと、生産一本で戦闘一切なしって人は難しいと思うがな。傭兵を山ほど雇うってんなら別だが」
「大商人にでもなってたらできるだろうね」
みんながどんな遊び方をするのか。想定されているものもされていないものもあるが、人の数だけ生まれるだろう。
自分から積極的に声をかけて行けばフレンドも増えるし協力者も増える。力を合わせて戦おうっていうのも成り立つだろう。仁たちが――開発者がどこまで想定しているのかは分からないけれど、この世界は思っているよりも果てしなく広い。
山田と戦うのは楽しかった。彼が鉱石を叩いている間に周囲を警戒するのも、自分とは全く違う戦闘性能を目の当たりにして合わせるのも楽しいのだ。
早くこのゲームが世に出たらいい。水場の湿り気も暖かな日差しも乾燥した風も感じられる世界を、早く。
「服の汚れは直るのかねぇ」
「洗濯機はあるよ?」
「いや、ほら、この穴」
火花が散って空いた小さな穴。
山田の服は皮と布でできていて、穴が開いて閉まったところはズボンの中間、布の部分だった。
「……確か服も使っていくうちにぼろくなるから修理しないといけないって聞いたんだよな。でもどこでどうやってってとこまでは聞いてないや」
「修理屋があるかもしれないな。街中を細部まで見て回ってないからわからんが」
穴は小さいけれど、穴である。戦う人が常に綺麗でピカピカなんてことはあるはずもないが、目についてしまった小さな穴はどうしたって気になるもの。何かを引っ掛けて大きな穴にだってなりうる。
「これって原因火花だと思うんだけど、ただの劣化なのかな」
「わかんねぇなぁ。でもこれ以外の服持ってないから修理が必要になる頃合いだっていわれても納得できる」
オレの白い可愛い服はまだ綺麗なままだが、替えを用意したほうがいいかもしれない。破け全裸になることはまずないだろうが、美少女がぼろきれを身にまとっているのは違うだろう。服屋はあるだろうか。きっとある。ゲームが世に出て多くのプレイヤーが来たならば、きっとデザイナーみたいな人も生まれるだろう。楽しみだな。
「とりあえず銭湯いって洗うかぁ」
洞窟から出てしばらく待っていれば馬車が来る。決まったルートを走るバスと同じだ。一度に乗れる人数はそう多くはないが、見た目よりは乗れる。それに走ってくる台数も多い。でも夜にはきっとNPCの御者が寝るから本数は少なくなるだろう。教会にいたおじいちゃんと同じだ。
「家は持ってない?」
「家? ない」
「風呂もベッドも洗濯機も置けるんだよ。オレはまだ持ってないけど。それに――」
馬車はガタゴト揺れている。乗っている人は少なく間に人が入れるほど空いてはいたが、山田の腕を引き顔を寄せた。
「家は個人空間だからエロいことできる」
山田はえ、と小さく驚きの声を漏らした。
「銭湯だとタオル巻かれてるけどそうじゃなくて?」
「じゃない。信じられないっしょ」
まさか下着まで脱げるなんて信じられない。
しかし、まだ行ったことのない銭湯ではタオルを巻いた姿なのか。それはそれで可愛い気がする。胸からお尻をぎりぎり隠すようなのもなかなか……。
「家買うわ。買ったら呼んでいい?」
「うん」
今はオレも仁の部屋を借りているけれど、ゲームが始まったら目指すは魔王じゃなくて間違いなく家だな。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
君と踏み出す
西沢きさと
BL
そうだ、外出しよう。
ブラック企業のせいで心身ともに擦り切れ、ひきこもりになってしまった詠月《よつき》。そんな彼が突然、外に出ることを決意した。
しかし、思い立った理由はひどく後ろ向きなもので……。
◆
酔って一線を越えてしまった友達同士による翌朝のやり取りと、それがきっかけで前を向こうとするひきこもりの話です。
明るい友人×ひきこもり。
ブラック企業は滅びれば良いと思います。
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
あの日、北京の街角で4 大連デイズ
ゆまは なお
BL
『あの日、北京の街角で』続編。
先に『あの日、北京の街角で』をご覧くださいm(__)m
https://www.alphapolis.co.jp/novel/28475021/523219176
大連で始まる孝弘と祐樹の駐在員生活。
2人のラブラブな日常をお楽しみください。
【BL】キス魔の先輩に困ってます
筍とるぞう
BL
先輩×後輩の胸キュンコメディです。
※エブリスタでも掲載・完結している作品です。
〇あらすじ〇
今年から大学生の主人公・宮原陽斗(みやはらひなと)は、東条優馬(とうじょう ゆうま)の巻き起こす嵐(?)に嫌々ながらも巻き込まれていく。
恋愛サークルの創設者(代表)、イケメン王様スパダリ気質男子・東条優真(とうじょうゆうま)は、陽斗の1つ上の先輩で、恋愛は未経験。愛情や友情に対して感覚がずれている優馬は、自らが恋愛について学ぶためにも『恋愛サークル』を立ち上げたのだという。しかし、サークルに参加してくるのは優馬めあての女子ばかりで……。
モテることには慣れている優馬は、幼少期を海外で過ごしていたせいもあり、キスやハグは当たり前。それに加え、極度の世話焼き体質で、周りは逆に迷惑することも。恋愛でも真剣なお付き合いに発展した試しはなく、心に多少のモヤモヤを抱えている。
しかし、陽斗と接していくうちに、様々な気付きがあって……。
恋愛経験なしの天然攻め・優馬と、真面目ツンデレ陽斗が少しづつ距離を縮めていく胸きゅんラブコメ。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!
みづき
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。
そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。
初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが……
架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる