鬼ごっこ

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　すごい身振り手振りで話してくる。この時点で真面目に聞いてたのは半分くらいだろう。そのくらいこのヤワってやつは胡散臭かった。

「ゲーム？楽しそう！見直したよ先生！」

　濡羽は興奮してたけど、ゲームって、

「ゲームというのは簡単に言うと鬼ごっこ。でも普通の鬼ごっこだったら楽しくないでしょう？だから少し工夫を入れてみました。詳しく説明するには、えっと教師の中から1人出てきてください。」

　ヤワがそう言って先生たちが集まる方を見た。先生たちはお互いに顔を見合わせている。

「私が行きます。」

　そんな中で手を挙げ出てきたのは、体育教師の筋川すじかわ。筋肉ムッキムキでむさ苦しいやつ。

「では壇上に上がってきてください。この先生を最初の鬼にします。そのために、」

　筋川が鬼とかもう終わりじゃん。なんかヤワが筋川の首の後ろらへんをいじってる。

　ヤワが手を離した瞬間、筋川は人面蜘蛛になった。いや冗談じゃないからね！なんか巨大蜘蛛に筋川の頭が付いたみたいな。

...

「ギャーー！、え、何、あれ、衣装？え、キモイんだけど、うわ、動いたし、え、キモっ、無理無理無理、」

　なんて声が周り中から聞こえてくる。確かにあれはキモい。

「はい、このように鬼に捕まるとみんなこうなりマース。これなら緊張感持てるよね！じゃあさっき言った通り、鬼はこの人で、ゲームの時間は10時間。鬼の出発は30分後。はい、START！！」