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前世の記憶⑧

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駿ニしゅんじ彪亮あやあき
死に物狂いで働いた。




駿ニしゅんじは大工の修行に加え
親方の雑用や他の大工の食事などの
世話や事務所の掃除など
できるかぎりをすべてやった。

また、建築の勉強も始めた。
夜遅くまで勉強し
苦手な朝も必ず6時半に起き
朝食や弁当の準備を手伝った。





彪亮あやあきも朝6時には起きて
朝食を作り、洗濯、掃除をし
食堂の掃除、下ごしらえ
調理補助、洗い物、接客、出前、と
できることはなんでもやった。







めまぐるしく、瞬く間に時は過ぎ
2人が北海道に来て
半年がたち駿ニしゅんじ
初めての休みをもらい
親方と一緒に彪亮あやあき
働いている食堂に
連れていってもらった。





カラカラと鳴る戸を開けると
「いらっしゃいませ!」と
彪亮あやあきの声。


駿ニしゅんじは身を震わせた。





「よ!幸子さちこ
なんか食わせてくれ。」

親方はそう言うとドカ、と椅子に座った。



「ほらシュンも座れ。
あ!彪亮あやあき!元気だったか?アイツに
無理やりこき使われてないか?」



「ちょっと兄さん!
人聞きの悪いこと言わないで!
ねぇ、アキ!仲良くやってるわよねぇ
あたしたち!」と
屈託なく笑う幸子さちこ




彪亮あやあき
「親方!幸子さちこさんには
優しくしていただいて
ありがたいです。
親方、本当に…………
ありがとうございます!」と
深々と礼をする。




そして駿ニしゅんじをチラ、と
見、満面の笑みを浮かべた。






駿ニしゅんじはかぁっ!と
体が熱くなるのを抑えられずに
少し笑って、俯いた。






「お待たせしましたー」
彪亮あやあきの手で
豚の生姜焼き定食が運ばれてきて
「おー、うまそうだ、な」と
親方の声。





駿ニしゅんじも頷き
「いただきます!」と言う。




「このキャベツ、僕が
千切りにしたんです。
あ、あと豚肉の下味も
つけたんですよ!」と
得意そうな彪亮あやあき





駿ニしゅんじはそんな
彪亮あやあきを見て心底安心した。




「すごくがんばってくれて
助かってんのよ~」と幸子さちこ




「あ、そうだ。今日は
もういいからさ。アキ。
シュンくんとゆっくり
遊びに行ってきたら?
ね、兄さん、いいよね?」



「そうか。そうだな。
2人にも息抜きが必要だ。
行ってくるといい。」



親方と幸子さちこは笑う。



「ありがとうございます!」
2人はハモって言い
更にみんなの笑顔を誘った。






駿ニしゅんじが食べ終わる頃に
彪亮あやあきは身支度を終えた。



2人は食堂を出て
なんとなく照れながら
駅へ向かって歩いていた。





「アキ…。なんかずいぶん
久しぶりな気がするな。
生き生きして笑顔が可愛くなった。
さっき眩しかったよ…」



「シュン。すごくかっこよくなったね!
背も伸びて、日に焼けて
筋肉もついて…
僕、ちょっと照れちゃった。」




2人で笑い合い「どこ行く?」と
囁く駿ニしゅんじ



「僕、行ってみたいところある!
食堂のお客さんに聞いたんだけど
電車で4つ先の駅からすぐに
海が見えるんだって!

あとね!少し遠いけど
山にも行きたいんだ!
展望台から見る景色
とても綺麗なんだって!」




「そうなんだ!よし。
じゃあ、今日は海へ行こう。」

2人は電車に乗り、海を見に出かけた。






秋の海は穏やかに凪いで
キラキラと光る。

誰もいない海。
砂浜に座り2人は寄り添い
手を握った。


そっとキスをする彪亮あやあき

しばらく2人は無言で海を見つめていた。









「アキ…。あそこ。」
駿ニしゅんじはラブホテルを指さす。

彪亮あやあきは赤くなり頷く。





部屋に入った途端駿ニしゅんじ
彪亮あやあきに深いキスをする。
口中すべてを味わうように舐め
舌を吸い唇を食んだ。



彪亮あやあきはキスを受けながら
駿ニしゅんじの服を脱がせ自分も脱いで
シャワールームへと入った。




湯をあびながら体を洗い合う。

駿ニしゅんじのキスで蕩けた表情をする
彪亮あやあきにバスローブを着せ
自分も着た駿ニしゅんじ
ベッドへと彪亮あやあき
姫抱きにして連れていった。



「シュン…。」「…アキ。」





2人は会えない時間を埋めるように
何度も何度もキスをする。

そして彪亮あやあきの白い肌すべてに
駿ニしゅんじの強いキスが落ち
体中赤い薔薇のように
痕を残していく。



あえかな吐息を吐き出し
彪亮あやあきは妖しく
腰をくねらせる。

駿ニしゅんじが中心のすでに勃ちあがって
透明の蜜を零している
彪亮あやあきのものに吸いつくと
「あっ!シュン!んあぁっ!」と
身を震わせる。


舌先で先端を舐め、咥えて
扱くように上下させ
吸うと駿ニしゅんじの口中のものが
ビクビクと蠢き彪亮あやあき

「あ!ダメ!もう…あぁぁ!」と
白濁を吐き出した。

駿二しゅんじは白濁を飲み込んでなおも
まだ喉が乾いているかのように
はくはくと息をした。






ハァハァ、と荒い息を吐いて
彪亮あやあき
駿二しゅんじのものに手を伸ばす。



「アキ…俺のはいいよ…
俺、、、早くアキの中に入りたい。
ひとつになりたいんだ。だから…」

そう言うと駿二しゅんじ彪亮あやあき
片足を自分の肩に乗せ
自分の滾って大きくなり
血管が浮き出して
先端から先走りをとぷとぷと
零しているものを
彪亮あやあきの秘部に押し当てた。

先走りの蜜が彪亮あやあき
中に入っていくのを助ける。


ゆっくりと肉壁を擦りながら
進む刹那に彪亮あやあき
苦しいような嬉しいような声を漏らす。



「シュ、ン…ああっ!んぅ…は!あん…」




その声を聞き駿二しゅんじはたまらず

「う!あっ!俺もう!ううっ!」と
まだ最後まで入っていない途中で
駿二しゅんじは果ててしまう。






「シュン…シュンの、熱いよ…
き、もち、いい。
…キス、し、て…」



吐精して萎んだ駿二しゅんじのものを
彪亮あやあきはぎゅっと
しめつけたままキスをねだる。




駿二しゅんじがむしゃぶりつくと
彪亮あやあきは必死に
駿二しゅんじの舌を吸い
舌を食んで奥へ手前へと扱いていく。



だんだんとまた駿二しゅんじのものは
質量を増しドクンドクンと
血管が波打ち強度を持って
頭をもたげてくる。


「あ!シュン…おっ、き、くなっ、た…」


「アキしめすぎ…うっ!」





駿二しゅんじは力任せに
彪亮あやあきをひっくりかえし
うつ伏せにし腰を抱えて
持ち上げさせ一気に
彪亮あやあきを穿いた。




「あぁぁぁぁぁぁ!シュン!」




パンパンと肌が当たる音と
1度吐精したせいで
ジュポジュポと水音が増し
中で泡立つそれによって駿二しゅんじ
彪亮あやあきも微細な刺激に喘ぐ。





背中から腕の中に抱きしめた彪亮あやあき
首筋や背中にキスを落としながら
駿二しゅんじは夢中で腰を動かす。





ふたたび勃ちあがった
彪亮あやあきのものを
つかみ扱きながら
一緒に絶頂へとのぼりつめた。


「ぁぁぁ!」「ぅ!ぅっ…」
抱き合って幸せを噛みしめる。







「アキ…俺。頑張って
早く1人前になるから…
早く一緒に住めるようにする…から。
がんばる、から…」


「シュン。ぼく、もがんばって
貯金する。シュンに、僕の手料理
食べて欲しいな。
腕を磨いて、おくからね…」

「楽しみ、だな。アキのごはん。」






ふふふっ、と笑って
抱き合いまた2人でシャワーを浴び
名残惜しくホテルを出て
帰路についた。




食堂まで彪亮あやあきを送り
「またね。」「うん、また。」
2人は微笑みあって別れる。








彪亮あやあきが2階にあがると
一太いったの姿。


軽く会釈をして部屋に
入ろうとした彪亮あやあき

「………おまえ、アイツとヤってきたろ。
俺はそういう方面に鼻がきくからな。
すぐわかるんだぜ。
おまえがここに来た時
ピンときたんだよね…。
おまえはこっちだって。」と
手を口の前でヒラヒラさせ
卑下た笑いを見せた。



「………失礼します。」と
部屋に入ろうとする
彪亮あやあきの腕をぐっと掴んで
一太いったはへらへら笑う。

幸子さちこにバラしてもいいのか?
シュンとやらもただじゃすまないよな…」


彪亮あやあきは愕然と一太いったを見る。





「………………なにが望みですか。」






「ん…そうだな。これ。」と
親指と人差し指の先をつけ
丸の形にして彪亮あやあきの目の前に
差し出した。




「…………いくらですか。」




一太いったは指を2本立てる。

彪亮あやあきは財布から出して渡した。




「これきりに、してください!」と
強く言う。




一太いったはへにゃり、と笑い
「これからもよろしく。」と
急に真顔になり彪亮あやあきの肩に
乱暴に手を置いて睨みをきかせ
ふらりと出ていった。





残された彪亮あやあき
肩を震わせ唇を噛みしめることしか
出来なかった。
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