君の視線の向かう先は。

勇黄

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【番外編】ノリ兄とヤスくん最初の朝②

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ベッドで微睡む。


















ノリ兄を待つあいだ興奮と緊張と
嬉しさがないまぜになって
俺は頭がボーッとしていた。



















間接照明のオレンジのあかりが
いっそう俺を恍惚とさせる。


















ガシャ…。



















ノリ兄が部屋にはいってきたとたん
なんともいえない良い香り…。















同じボディーシャンプーを使っても
なぜにこう違うのだろうか、と
いつも思う。


















シルクのガウンを羽織るその
シルエットはとても妖艶に見えた。





















「ヤスくん…。」



















掠れた艶のある声に
一気に体が火照るのがわかり
思わずベッドから飛び降りて
ノリ兄を抱きしめる。





















「ノリ…くん………。」
 


















両頬を包み深いキスをし 
舌を吸い上げて唾液を交換すると
ノリ兄の体の力が抜けた。


















必死で腰を支えてノリ兄に
押し倒される形でベッドに倒れ込む。



















余裕のないキスと漏れる吐息に
どんどん自身がかたくなるのがわかり
そしてノリ兄のものも
質量を増していくのが感じられた。




















「…っん…ふ…んんっ………。
ヤスく………んっ…」



















俺がそっとノリ兄の肩に手を置くと
ビクッと震える体。



















その肩を掴んで体勢を変え
上になった。


















「……………きみのり…。」

















「!!!…………ヤスくん…。」
















首筋に顔をうずめノリ兄の匂いを
思い切り吸い込んでから
耳にキスをし舌を這わせる。




















「きみのり愛してる。」
















「あ!……ん、ん…ぅ………。」


















夢中でガウンをはだけて
首筋や鎖骨あたりを吸い
紅い痕を残していった。



















「あんま、あとつけ…ん…るな、よ…。
ん、つ!はぁ………。」



















「ノリ兄は…ノリ兄は…。
俺のもの、だから…誰にも渡さない。
…んっ…………きみの、り…。」




















そうして上下入れかわりながら
お互いにキスマークを
つけあっているうちに
俺の手はノリ兄の触らずとも
張りつめきっている突起に触れる。





















「んっ!」


















ビクビクっと体を震わせる
ノリ兄の様子にそこが性感帯だと
知らされた。




















「きみのり…どうしてほしいか
言って…?俺…。」




















ふっ、と恥ずかしそうに笑い
バッと俺を下にすると
胸元に顔を寄せて俺の尖りの片方を
口に含み舌でころがされ
片方を指で弾かれる。



















「!?…っ!ああっ!
…んっ…ふ………。」



















しばらくその愛撫に身悶えしていると
またひっくり返されて
下になったノリ兄に濡れた瞳で
みつめられ俺はそっと
尖りに口づけた。




















慣れない愛撫にも吐息と震える体で
反応してくれる愛おしい人は
俺の髪を優しく撫でながら
その濡れた瞳を揺らせていて
欲情をかきたてられる。















思わず上目遣いでその顔を盗み見ると
綺麗な顔が快感に歪んでいて
もう何もわからなくなった。

















夢中で突起を甘噛みして
指で弾いていくとノリ兄の吐息が
乱れていき触れ合っているものが
大きくなって先走りを
零しているのがわかる。




















いきなり手首を掴まれ
そこに手をあてがわれた。



















「ヤスくん…もう…………。
もう、げん、か…いだから手で…。」




















「………一緒、が…いい?」
















そう言って俺は笑ったらしい。



















ノリ兄は顔を真っ赤にした。


















「も……その笑顔、反則だって…。
ん…。一緒、がいい。」


















「…ノリ兄のその顔だって反則…。」
 
















「そう呼ばないって約束、だろ?」




















「ごめ……きみの、り…。」



  














「ふふ…謝らなくていい…。」



















俺がベッドの上に座ると
膝に乗ってくるノリ兄を抱きしめて
心臓の音を聞く。



















「………早い。」

















「そりゃ…もちろん。…ヤスくんに
抱いてもらうんだから…」




















ノリ兄の手に俺の髪が梳かれ 
頭を抱えられるように優しく包まれて
思わず目の前にある肌に吸いついた。
 


















「んっ…ヤスくん…。」


















俺は自分のものとノリ兄のものを
合わせて手の中におさめ
少しずつ擦り合わせて扱いていく。




















「きみのり…っ!」


















「んっ…あ、ふぅ……ん…ああっ!
あ、も…お、れっ!ヤスくんっ!
あ!………………はぁはぁ…。」


















白濁を零して果ててしまったノリ兄は
体を小刻みに震わせて
快感を飲み込もうと俺の背中に手を
まわして肩に頭を預けた。



















「きみのり。ひとつになりたい…。」



















耳元に囁くとゆっくりと顔をあげ
潤んだ瞳をこちらに向けてくる。


















「ヤスくん…。俺、その…処理…。
じ…ぶんでさっき、ほぐし、て…
きた、からさ…。

…………………つけ、ろ。」



















そう言って伏せ目がちに
ゴムとローションを渡される。


















「…………大丈夫、なの?」



















「ああ…。はや、く…。」


















俺は涙が出てきてどうしようもなくて
震える手で封を開けようとしても
うまくできなかった。





















目の前のノリ兄は優しい目を
俺に向け、頬にポロポロと
つたい続ける涙を拭ってくれてから
だまって俺の手からゴムを取って
滾りきった俺自身に被せてくれる。



















「あ、うっ………。」

















またキスをしてノリ兄は俺を
欲情した瞳で見つめた。



















「ヤスくん…。いく、よ…」


















そう言うと膝立ちになり
俺の切っ先を自分の秘部にあてがう。


















「きみのりっ…………。
ろ、ローション………。」



















ハッとしたように1度ヘタリと
俺の膝に座り直して息をつき
うなだれるノリ兄。



















俺は自身にローションをかけて
ノリ兄の腰に手をやり
そっと持ち上げた。



















俺の目をじっと見つめながら
ゆっくりと腰をおろしていくノリ兄。
秘部に俺の切っ先がくい込む。


















「んっ!くぅ…!はぁ!んんん…。」


















「ううう…き、みのり…ナカ、あつ…」
 


















「ヤスくんっ!はぁ…はぁ…。あ!
いっ、つ…!うううっ!」


















バツン!と肌と肌の当たる音が響き
ノリ兄のナカに俺自身が全部入る。


















「きみの、りっ!はぁ、はぁ…あ!」


















「ヤスくん…ひとつになれた、よ…。
もう、離さない。」



















「きみのり……。締め…すぎ………!
っふぅ………あぁ……。」

















「ヤスくんっ!ずっと…ずっと…。
こうしたかった…。」


















「きみのり…俺も。俺もだよ…。
ありが、とう…………。
熱くて気持ちよくて………。
愛おしい…。愛してる。」




















「ヤスくんの、ドクドクしてる…。
ありがとうな…。出会ってくれて…。
俺を愛してくれて…。ありがとう…。
ありがとう…。ありが………
ん!んうっ!あ!」

















俺は体勢を変えて上になり
足を抱えあげて熱を穿った。



















「はっ…は…はぁ…はっ…」

















「んんんっ…!あ!あ!あああ!」


















ノリ兄の喘ぎ声が
俺をさらに熱くさせる。




















「はぁ…はぁ…は!…あ!ィくっ…」


















ナカで白濁を弾けさせて倒れ込むと
ぎゅっ、と抱きしめられる感触…。



















「愛してる…ヤスくん………。」
「きみのり愛してるよ…。」














   

やっとひとつになれた喜びに
俺はノリ兄を力の限り
ぎゅうぎゅうと抱きしめ返す。



















「ヤスくん…。痛いよ…。あはは…。」

















「ご!ごめんっ…ふふふ…。」



















幸せに笑い合いノリ兄の頭をかき抱き
眠りに落ちた。
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