あなたと恋に落ちるまで～御曹司は、一途に私に恋をする～

可愛い笑顔とパン作りの楽しさ

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次は…私が頑張る番。


教室に入って、子ども達を迎える準備をした。


来てくれた子ども達にラミネート加工されたレシピを手渡し、席に案内する。


教室のお手伝いは、百貨店側のイベントスタッフが数名着いてくれ、みんなで気持ちを合わせていたところに前田さんが来てくれた。


『美山さん。よろしくお願いします、頑張って下さい』


ガッツポーズでニコッと笑う。


メガネの奥の目が優しい…


無邪気な笑顔、ちょっと子どもみたいだな。


『はい。ありがとうございます。前田さんも忙しそうにされてますね。本当に大盛況で嬉しいです』


朝から走り回ってる姿、すごく頼もしく見える。


祐誠さんの期待に答えて、恩返しがしたいって…


きっとそう思って必死なんだろうな。


でも、追い詰められたような感じは無くて、楽しそうに頑張ってるのが好感を持てる。


『まだ始まったばかりなのにこの盛況ぶりには驚いてます。あっ、美山さん、今、社長から連絡がありました』


『えっ』


社長からと聞いてドキッとした。


『この状況を報告したら、すごく喜んでおられて、美山さんに「リラックスして頑張れ」と伝えてくれと』


祐誠さん…


『そうですか、嬉しいです。頑張りますね』


思わず、あのイケメン過ぎる顔を思い出して、勝手にドキドキしてしまった。


祐誠さんが、ニューヨークと言う遠い場所から私を見守ってくれてると思えば…本当に心強かった。


また…


力をもらったな…


『社長も向こうでの仕事が順調で、アパレル大手のブランドとの契約も決まりそうです。たぶん2、3日中にはニューヨークから戻って来られるようですよ。イベントにも顔を出して下さるかも知れません』


『そうなんですか…契約、良かったですね。私も…頑張らないと…ですね』