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愛おしく、狂おしく、愛を囁く

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『それにしてもグレースホテルで結婚式って、どんだけセレブなの?私達まで2泊もさせてもらって、ちょっとお姫様気分だよ~』


『何だかこの雰囲気だけで気分上がりますよね。ところで九条さんと雪都君は?』


『ごめんね、今、ちょっとここの総支配人さんと話してて。後でみんなでご挨拶するね』


『あっ、はい。久しぶりに雪都君にも会いたいです』


『雪都も2人に会ったらきっと喜ぶと思う。とりあえず、ゆっくりしてね。ここは遊ぶところも買い物するところもたくさんあるし、理久先生も弥生も、せっかくだからめいっぱい楽しんでね』


『こんなセレブな経験なかなか出来ないし、お姫様気分で高級リゾート満喫しなきゃね。理久先生、いっぱいつき合わせちゃうから覚悟してよ~』


『ちょっとその勢い怖いですよ。でも、まあ、僕も楽しみたいです』


何だかこの2人、前よりもすごく気が合ってるみたい。


新しい1歩を踏み出した弥生は、すぐに保育園を辞めて、今度は別の場所で保育士として働きだした。


その後しばらくして、理久先生も辞めてしまって、弥生とは違う、また別の保育園に移った。


3人はバラバラになったけど、でも、友情は決して変わることはなく…


今でもこうしていられることがすごく嬉しかった。


そうそう、私が保育園を辞める時、たいちゃんに「先生の嘘つき~彩葉先生はたいちゃんと結婚するのに~」って泣かれたけど…


そんな可愛い子ども達に囲まれて、私は本当に幸せだったと思う。


数年間の保育士としての経験は、これから先の人生で、必ず役に立つと確信してる。


いつかまた、保育士として復帰出来たらいいなぁって、この思いは密かに胸の中にしまってあるんだ。


それから時間は過ぎ、夕方になって、また嬉しいお客様が来てくれた。


『慶都おじさん!彩葉先生~おめでとう』
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