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友情でつながる未来

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絢斗がそんなことを…


『総支配人に、ホテルに入った時の希望に満ちあふれてた頃を忘れたのか?って。私、ずっと考えてた…一花に腹が立っても、悔しくても、同じホテルに入ったのは…ずっと、一花と一緒にお客様に喜んでもらえるように頑張ろうって、励まし合ってきたからだって。私にもそんな夢があったからだって…』


嬉しかった…


私も、同じだよ。


一緒に夢を語ってた、あの頃が楽しかったから。


『萌佳、ごめんね。私、萌佳がずっと抱えてたもの…全然気づいてなくて』


『当たり前だよ。私が勝手にひがんでただけなんだから。一花がみんなに好かれるのは、一花に魅力があるからなのに。私は…本当にひどいこと言ったり、悪魔みたいな醜い心で一花を恨んだりした。どうかしてたと思う…恥ずかしいよ』


『ううん、萌佳の気持ちにもっと寄り添うべきだったのに、最近は、私、総支配人と一緒に住んだりして、ちょっと…自分のことしか見えてなかったかも知れない。そのせいで、萌佳は…さっきみたいな男と…本当にごめん』


『…一花、謝るのは私。私、一花にひどいことした』


萌佳の顔色が急に暗くなった。


『どうしたの?』


『…言ったら、もう許してもらえない。でも…やっぱり、謝りたい』


萌佳がまぶたをギュッと強く閉じて、そして、ゆっくりと開いた。


『茅野君との3人での飲み会の時、帰りに暴漢に会ったでしょ?』


どうしてそれを?


萌佳には言って無かったのに…


『あの男…私が雇ったの』


え?


嘘…


萌佳が雇ったって…どういうこと?


『もう、あの時、私、めちゃくちゃにおかしくなってて、総支配人が好きでたまらなくて。一花を怖がらせて、それを茅野君が守れば2人がくっつくんじゃないかって…』


『萌佳…』


『最低…だよね。私、さっき、一花があのオヤジから必死に助けてくれて、友達だからって言ってくれて…すごく嬉しかった。私、本当にひどいことしたのに、それでも一花は守ってくれた』


萌佳は心から悔いている。


そう思えた。


『私、取り返しのつかないことしちゃったよね…茅野君まで傷つけて。でも、あいつ、怖がらせるだけで、まさか切りつけるなんて…』
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