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友情でつながる未来

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それからしばらく、私は絢斗のおかげで幸せを感じながら、コンシェルジュという仕事に打ち込めた。


ある日、私は仕事の帰りに萌佳を見た。


『…萌佳?』


少し酔った様子で、横に見た事がない中年の男性が立っていた。


小太りで、髪もかなり薄く、明らかに萌佳とは似合っていない。


とても心配になり、私は思わず声をかけた。


『萌佳、何してるの?』


私に気づいた萌佳。


『…一花』


『今日、休みだよね?こんなところで何してるの?』


『何だっていいじゃない。飲んでたら、このオジサンに声をかけられたから、今からホテルに行くの、なんか悪い?』


私は全身から血の気が引いた。


『萌佳、自分が何言ってるかわかってるの?』


『止めてよ、そんな正義感ふりかざすの』


『正義感なんかじゃない。萌佳がそんなことしてるのが友達として悲しいだけ』


それは紛れもなく本心だった。


『…』


萌佳はしばらく黙っていた。


手をこぶしにして、ギュッと握りしめながら…


『萌佳…帰ろう』


『ほっといてよ!一花には関係ないじゃない!』


『ちょっと君達、私をほったらかしてケンカしないでくれよ』


中年の男性がニヤニヤしながら、気持ちの悪い目付きで私を見た。


『萌佳、こんなこと絶対ダメだよ。お願いだから、もっと自分を大事にして。ほら、帰るよ!』


私は、萌佳の手を握って無理に引っ張った。


こんな気持ちの悪い人と早く離れさせたかったから。


『痛い、離してよ!』


『嫌、絶対離さない!!絶対、離さないから!』


その時、その男性が、私の体に後ろから抱きついてきた。


お酒とタバコの嫌な臭いがする。


『何、ごちゃごちゃ言ってるんだ』


『ちょっと止めて!離して!!』


心底、気味悪くて、虫唾が走った。


『あんたも一緒に遊ぼうよ。今から3人でホテルに行こう』


最低の男にしがみつかれ、悔しくて涙が出た。


周りには誰もいない。


絢斗…助けて。


このまま何かされたら…


『ウザイんだよ!離れろ!』


え…?
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