42 / 134
もう1つの桜の前で
6
しおりを挟む
嘘みたいな告白だった。
茅野君が私のことを好きだったなんて…
本当に1ミリも気づかなかったから。
一花さんって…
そんな風に名前で呼ばれて、ちょっと嬉しかった。
だけど、やっぱり…
『ごめん。茅野君みたいな素敵な人が、私みたいな地味な女を好きになるなんて。たくさんいるガールフレンドのうちの1人とかなら、まだ納得出来るかも知れないけど…』
『ガールフレンドなんて1人もいませんよ。ずっと一花さん…あ、名前で呼んですみません。僕は、ずっと一花さんのことだけを想ってましたから。ホテルにいる時も、コーラスしてる時も、家にいる時も…ずっと。一花さんがいてくれたから、僕はいつだって頑張れたんです』
『そんな…茅野君の周りには私なんかより可愛い子、山ほどいるでしょ?よりによって私なんかを好きになるなんて…やっぱり変だよ』
こんな風にどうしても疑ってしまう自分が情けなかった。
こんなイケメンに告白されてるんだって、素直に喜べばいいのに。
目の前で起こってることが、まるで映画かドラマの中の1シーンみたいで、自分のこととは思えなかった。
自分に自信がないって…
本当に人生の半分以上、損してるのかも知れないなって思った。
『一花さん、おかしいですよ。僕は一花さんの可愛いところも、優しいところも、仕事に一生懸命なところも…全部が大好きです。他の誰かじゃなくて、僕は、松下一花さん、あなたが好きなんです』
茅野君の誠実な言葉に胸が熱くなった。
毎日会って一緒に仕事をしてれば、茅野君がどんなに真面目で頑張り屋さんかってこと、ちゃんとわかってる。
嘘で誰かを驚かせたり、意地悪する人では絶対にない。
『…茅野君、ありがとう。どうして私なのかって、やっぱり全然わからないけど、だけど、一生懸命言ってくれたこと感謝してるよ。ただ…』
茅野君が私のことを好きだったなんて…
本当に1ミリも気づかなかったから。
一花さんって…
そんな風に名前で呼ばれて、ちょっと嬉しかった。
だけど、やっぱり…
『ごめん。茅野君みたいな素敵な人が、私みたいな地味な女を好きになるなんて。たくさんいるガールフレンドのうちの1人とかなら、まだ納得出来るかも知れないけど…』
『ガールフレンドなんて1人もいませんよ。ずっと一花さん…あ、名前で呼んですみません。僕は、ずっと一花さんのことだけを想ってましたから。ホテルにいる時も、コーラスしてる時も、家にいる時も…ずっと。一花さんがいてくれたから、僕はいつだって頑張れたんです』
『そんな…茅野君の周りには私なんかより可愛い子、山ほどいるでしょ?よりによって私なんかを好きになるなんて…やっぱり変だよ』
こんな風にどうしても疑ってしまう自分が情けなかった。
こんなイケメンに告白されてるんだって、素直に喜べばいいのに。
目の前で起こってることが、まるで映画かドラマの中の1シーンみたいで、自分のこととは思えなかった。
自分に自信がないって…
本当に人生の半分以上、損してるのかも知れないなって思った。
『一花さん、おかしいですよ。僕は一花さんの可愛いところも、優しいところも、仕事に一生懸命なところも…全部が大好きです。他の誰かじゃなくて、僕は、松下一花さん、あなたが好きなんです』
茅野君の誠実な言葉に胸が熱くなった。
毎日会って一緒に仕事をしてれば、茅野君がどんなに真面目で頑張り屋さんかってこと、ちゃんとわかってる。
嘘で誰かを驚かせたり、意地悪する人では絶対にない。
『…茅野君、ありがとう。どうして私なのかって、やっぱり全然わからないけど、だけど、一生懸命言ってくれたこと感謝してるよ。ただ…』
0
お気に入りに追加
102
あなたにおすすめの小説
腹黒御曹司の独占欲から逃げられません 極上の一夜は溺愛のはじまり
春宮ともみ
恋愛
旧題:極甘シンドローム〜敏腕社長は初恋を最後の恋にしたい〜
大手ゼネコン会社社長の一人娘だった明日香は、小学校入学と同時に不慮の事故で両親を亡くし、首都圏から離れた遠縁の親戚宅に預けられ慎ましやかに暮らすことに。質素な生活ながらも愛情をたっぷり受けて充実した学生時代を過ごしたのち、英文系の女子大を卒業後、上京してひとり暮らしをはじめ中堅の人材派遣会社で総務部の事務職として働きだす。そして、ひょんなことから幼いころに面識があったある女性の結婚式に出席したことで、運命の歯車が大きく動きだしてしまい――?
***
ドSで策士な腹黒御曹司×元令嬢OLが紡ぐ、甘酸っぱい初恋ロマンス
***
◎作中に出てくる企業名、施設・地域名、登場人物が持つ知識等は創作上のフィクションです
◆アルファポリス様のみの掲載(今後も他サイトへの転載は予定していません)
※著者既作「(エタニティブックス)俺様エリートは独占欲全開で愛と快楽に溺れさせる」のサブキャラクター、「【R18】音のない夜に」のヒーローがそれぞれ名前だけ登場しますが、もちろんこちら単体のみでもお楽しみいただけます。彼らをご存知の方はくすっとしていただけたら嬉しいです
※著者が読みたいだけの性癖を詰め込んだ三人称一元視点習作です
孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「絶対にキモチイイと言わせてやる」
私に多額の借金を背負わせ、彼氏がいなくなりました!?
ヤバい取り立て屋から告げられた返済期限は一週間後。
少しでもどうにかならないかとキャバクラに体験入店したものの、ナンバーワンキャバ嬢の恨みを買い、騒ぎを起こしてしまいました……。
それだけでも絶望的なのに、私を庇ってきたのは弊社の御曹司で。
副業がバレてクビかと怯えていたら、借金の肩代わりに妊娠を強要されたんですが!?
跡取り身籠もり条件の愛のない関係のはずなのに、御曹司があまあまなのはなぜでしょう……?
坂下花音 さかしたかのん
28歳
不動産会社『マグネイトエステート』一般社員
真面目が服を着て歩いているような子
見た目も真面目そのもの
恋に関しては夢を見がちで、そのせいで男に騙された
×
盛重海星 もりしげかいせい
32歳
不動産会社『マグネイトエステート』開発本部長で御曹司
長男だけどなにやら訳ありであまり跡取りとして望まれていない
人当たりがよくていい人
だけど本当は強引!?
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
秘書室の悪魔とお見合いしたら〜クールな秘書と偽装結婚することになり、いつの間にか愛でられていました~
みなつき菫
恋愛
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エタニティブックスより、10月に書籍化していただきます!
『離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています』
よろしくお願いいたします(^^)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
うちの秘書室には『悪魔』と呼ばれる
誰よりも仕事に厳しく、誰よりもダークスーツの似合う美しい人がいる。
そんな彼とお、お見合いーー?!
『会長たちの目を欺くために、短期間でいいので、婚姻関係を結んでもらいたい』
女嫌い?の、クールな悪魔から提案されたのは、偽装結婚。
クールな眼鏡の下に隠れるカレの素顔は、冷淡? 甘々? 意地悪? 不器用?
ううん。そんなのなんだっていい。
だって私は、ずっと……
彼のことが好きだったから。
『好きじゃ足りない……俺は愛してる』
✽✽✽
『王子様の寵愛は突然に』
のスピンオフ作品となります
読んでいなくてもお楽しみ頂けます
漆鷲グループ秘書室統括責任者
(ゼネラルマネージャー)
島田 智秋 simada chiaki
✕
漆鷲ホールディングス本社
秘書チーム 会長第ニ秘書
國井 桜 kunii sakura
⚠趣味作品なので、色々とご了承ください〜!
⚠作品に出てくる設定・企業団体等はすべて妄想のフィクションですのでご理解ください!
あの夜をもう一度~不器用なイケメンの重すぎる拗らせ愛~
sae
恋愛
イケメン、高学歴、愛想も良くてモテ人生まっしぐらに見える高宮駿(たかみやしゅん)は、過去のトラウマからろくな恋愛をしていない拗らせた男である。酔った勢いで同じ会社の美山燈子(みやまとうこ)と一夜の関係を持ってまう。普段なら絶対にしないような失態に動揺する高宮、一方燈子はひどく冷静に事態を受け止め自分とのことは忘れてくれと懇願してくる。それを無視できない高宮だが燈子との心の距離は開いていく一方で……。
☆双方向の視点で物語は進みます。
☆こちらは自作「ゆびさきから恋をする~」のスピンオフ作品になります。この作品からでも読めますが、出てくるキャラを知ってもらえているとより楽しめるかもです。もし良ければそちらも覗いてもらえたら嬉しいです。
⭐︎本編完結
⭐︎続編連載開始(R6.8.23〜)、燈子過去編→高宮家族編と続きます!お付き合いよろしくお願いします!!
俺様エリートは独占欲全開で愛と快楽に溺れさせる
春宮ともみ
恋愛
旧題:愛と快楽に溺れて
◆第14回恋愛小説大賞【奨励賞】受賞いたしました
応援頂き本当にありがとうございました*_ _)
---
私たちの始まりは傷の舐めあいだった。
結婚直前の彼女にフラれた男と、プロポーズ直前の彼氏に裏切られた女。
どちらからとなく惹かれあい、傷を舐めあうように時間を共にした。
…………はずだったのに、いつの間にか搦めとられて身動きが出来なくなっていた。
肉食ワイルド系ドS男子に身も心も溶かされてじりじりと溺愛されていく、濃厚な執着愛のお話。
---
元婚約者に全てを砕かれた男と
元彼氏に"不感症"と言われ捨てられた女が紡ぐ、
トラウマ持ちふたりの時々シリアスじれじれ溺愛ストーリー。
---
*印=R18
※印=流血表現含む暴力的・残酷描写があります。苦手な方はご注意ください。
◎タイトル番号の横にサブタイトルがあるものは他キャラ目線のお話です。
◎恋愛や人間関係に傷ついた登場人物ばかりでシリアスで重たいシーン多め。腹黒や悪役もいますが全ての登場人物が物語を経て成長していきます。
◎(微量)ざまぁ&スカッと・(一部のみ)下品な表現・(一部のみ)無理矢理の描写あり。稀に予告無く入ります。苦手な方は気をつけて読み進めて頂けたら幸いです。
◎作中に出てくる企業、情報、登場人物が持つ知識等は創作上のフィクションです。
◆20/5/15〜(基本)毎日更新にて連載、20/12/26本編完結しました。
処女作でしたが長い間お付き合い頂きありがとうございました。
▼ 作中に登場するとあるキャラクターが紡ぐ恋物語の顛末
→12/27完結済
https://www.alphapolis.co.jp/novel/641789619/770393183
(本編中盤の『挿話 Our if story.』まで読まれてから、こちらを読み進めていただけると理解が深まるかと思います)
【R18】男嫌いと噂の美人秘書はエリート副社長に一夜から始まる恋に落とされる。
夏琳トウ(明石唯加)
恋愛
真田(さなだ)ホールディングスで専務秘書を務めている香坂 杏珠(こうさか あんじゅ)は凛とした美人で26歳。社内外問わずモテるものの、男に冷たく当たることから『男性嫌いではないか』と噂されている。
しかし、実際は違う。杏珠は自分の理想を妥協することが出来ず、結果的に彼氏いない歴=年齢を貫いている、いわば拗らせ女なのだ。
そんな杏珠はある日社長から副社長として本社に来てもらう甥っ子の専属秘書になってほしいと打診された。
渋々といった風に了承した杏珠。
そして、出逢った男性――丞(たすく)は、まさかまさかで杏珠の好みぴったりの『筋肉男子』だった。
挙句、気が付いたら二人でベッドにいて……。
しかも、過去についてしまった『とある嘘』が原因で、杏珠は危機に陥る。
後継者と名高いエリート副社長×凛とした美人秘書(拗らせ女)の身体から始まる現代ラブ。
▼掲載先→エブリスタ、ベリーズカフェ、アルファポリス(性描写多め版)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる