23 / 152
迷惑なアドバイス
4
しおりを挟む
このタイミングで『綾井店長に告白された』なんて言える雰囲気じゃないし、まだ自分の気持ちだってわからないままで…
「ごめんね、姉さんに協力はできない」
「あらどうして?まさか、琴音、あの人が好きなの?」
「えっ!ち、違うよ」
違うっていうのも変な気がするけど…
「やめときなさい。あんなハイスペックな人があなたを選ぶわけないから。可哀想だけど諦めた方がいいわ」
そう言って鼻で笑った。
「だから、私は別に…」
「まあいいわ。あなたに頼まなくても、次からは私が直接連絡するから」
「ちょっと本当にやめて、お願いだから」
どうしてこんな必死にならなきゃいけないんだろう、懇願しても無理だってわかってるのに。
「私が誰を狙おうがいいでしょ?もしかして妬いてるの?自分じゃ勝てないから?」
姉さんの高圧的な態度、いつにも増して怖い。
確かに…涼香姉さんの美しさには到底敵わない。
だけど、これ以上、私の職場に入ってきてぐちゃぐちゃにされたくなかった。
「ねえ、もうやめようよ、こんなの。私と涼香姉さんは姉妹なんだから、ケンカなんてしたくない。それより姉さん、お父さんの工場が大変なの知ってるよね?」
「急に何よ?」
私達は、料理を注文するのも忘れて夢中になって話してた。
しびれを切らした店員さんがオーダーを取りに来て、とりあえずオススメのメニューをお願いした。
「ずっと最近は資金繰りが大変なんだよ。必死に頑張ってる両親のこと、少しでも助けてあげたいんだけど、どうしたらいいのか…涼香姉さんはどう思ってるの?」
ずっと聞きたかったことをとうとう聞いてしまった。
「いいんじゃない? あんな工場、無くなればせいせいするわ。パパは…ずっと仕事に振り回されてる。だったらいっそ手放した方が楽になるでしょ? パパはその方が幸せなんじゃない? あなたのお母さんだってそうよ。それから、あなたもちゃんと身分相応の人を見つけて早く幸せになりなさい」
「ごめんね、姉さんに協力はできない」
「あらどうして?まさか、琴音、あの人が好きなの?」
「えっ!ち、違うよ」
違うっていうのも変な気がするけど…
「やめときなさい。あんなハイスペックな人があなたを選ぶわけないから。可哀想だけど諦めた方がいいわ」
そう言って鼻で笑った。
「だから、私は別に…」
「まあいいわ。あなたに頼まなくても、次からは私が直接連絡するから」
「ちょっと本当にやめて、お願いだから」
どうしてこんな必死にならなきゃいけないんだろう、懇願しても無理だってわかってるのに。
「私が誰を狙おうがいいでしょ?もしかして妬いてるの?自分じゃ勝てないから?」
姉さんの高圧的な態度、いつにも増して怖い。
確かに…涼香姉さんの美しさには到底敵わない。
だけど、これ以上、私の職場に入ってきてぐちゃぐちゃにされたくなかった。
「ねえ、もうやめようよ、こんなの。私と涼香姉さんは姉妹なんだから、ケンカなんてしたくない。それより姉さん、お父さんの工場が大変なの知ってるよね?」
「急に何よ?」
私達は、料理を注文するのも忘れて夢中になって話してた。
しびれを切らした店員さんがオーダーを取りに来て、とりあえずオススメのメニューをお願いした。
「ずっと最近は資金繰りが大変なんだよ。必死に頑張ってる両親のこと、少しでも助けてあげたいんだけど、どうしたらいいのか…涼香姉さんはどう思ってるの?」
ずっと聞きたかったことをとうとう聞いてしまった。
「いいんじゃない? あんな工場、無くなればせいせいするわ。パパは…ずっと仕事に振り回されてる。だったらいっそ手放した方が楽になるでしょ? パパはその方が幸せなんじゃない? あなたのお母さんだってそうよ。それから、あなたもちゃんと身分相応の人を見つけて早く幸せになりなさい」
0
お気に入りに追加
133
あなたにおすすめの小説
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
ギルドの小さな看板娘さん~実はモンスターを完全回避できちゃいます。夢はたくさんのもふもふ幻獣と暮らすことです~
うみ
ファンタジー
「魔法のリンゴあります! いかがですか!」
探索者ギルドで満面の笑みを浮かべ、元気よく魔法のリンゴを売る幼い少女チハル。
探索者たちから可愛がられ、魔法のリンゴは毎日完売御礼!
単に彼女が愛らしいから売り切れているわけではなく、魔法のリンゴはなかなかのものなのだ。
そんな彼女には「夜」の仕事もあった。それは、迷宮で迷子になった探索者をこっそり助け出すこと。
小さな彼女には秘密があった。
彼女の奏でる「魔曲」を聞いたモンスターは借りてきた猫のように大人しくなる。
魔曲の力で彼女は安全に探索者を救い出すことができるのだ。
そんな彼女の夢は「魔晶石」を集め、幻獣を喚び一緒に暮らすこと。
たくさんのもふもふ幻獣と暮らすことを夢見て今日もチハルは「魔法のリンゴ」を売りに行く。
実は彼女は人間ではなく――その正体は。
チハルを中心としたほのぼの、柔らかなおはなしをどうぞお楽しみください。
【BL】ヒーローが裏切り者を地下に監禁して、ひたすら性的拷問を繰り返す話【ヒーロー高校生×悪の科学者大学生】
ハヤイもち
BL
”どうして裏切ったんだ!?”
地球侵略のために宇宙からやってきた悪の組織”チョコバイダー”。
それに対抗するために作られた人類の秘密組織アスカ―の一員である日向は高校生をしながら
日々宇宙人との戦いに明け暮れていた。
ある日怪人に襲われている大学生、信を助ける。
美しくミステリアスな彼に日向は急激に惹かれていく。
そして彼と仲良くなり、彼を仲間に引き入れるが、
何やら彼には秘密があるようで・・・・。
※※※
これは表のあらすじで、主人公はミステリアスな大学生の信。
彼は実は悪の組織チョコバイダーの天才科学者だった。
裏切り者の彼に対し、日向は復讐と称して彼を監禁し、快楽地獄で屈服させようとする。
少しずつ信の内側が明らかになっていく。
高校生×大学生
ヒーロー×悪役
の片思いBL。そこはかとなくヤンデレ。
【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!
Bu-cha
恋愛
ずっと好きだった初恋の相手、社長の弱みを握る為に頑張ります!!にゃんっ♥
財閥の分家の家に代々遣える“秘書”という立場の“家”に生まれた加藤望。
”秘書“としての適正がない”ダメ秘書“の望が12月25日の朝、愛している人から連れてこられた場所は初恋の男の人の家だった。
財閥の本家の長男からの指示、”星野青(じょう)の弱みを握ってくる“という仕事。
財閥が青さんの会社を吸収する為に私を任命した・・・!!
青さんの弱みを握る為、“ダメ秘書”は今日から頑張ります!!
関連物語
『お嬢様は“いけないコト”がしたい』
『“純”の純愛ではない“愛”の鍵』連載中
『雪の上に犬と猿。たまに男と女。』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高11位
『好き好き大好きの嘘』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高36位
『約束したでしょ?忘れちゃった?』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高30位
※表紙イラスト Bu-cha作
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
義兄に告白されて、承諾したらトロ甘な生活が待ってました。
アタナシア
恋愛
母の再婚をきっかけにできたイケメンで完璧な義兄、海斗。ひょんなことから、そんな海斗に告白をされる真名。
捨てられた子犬みたいな目で告白されたら断れないじゃん・・・!!
承諾してしまった真名に
「ーいいの・・・?ー ほんとに?ありがとう真名。大事にするね、ずっと・・・♡」熱い眼差を向けられて、そのままーーーー・・・♡。
ダンジョンのモンスターになってしまいましたが、テイマーの少女が救ってくれたので恩返しします。
紗沙
ファンタジー
成長に限界を感じていた探索者、織田隆二。
彼はダンジョンで非常に強力なモンスターに襲われる。
死を覚悟するも、その際に起きた天災で気を失ってしまう。
目を覚ましたときには、襲い掛かってきたモンスターと入れ替わってしまっていた。
「嘘だぁぁあああ!」
元に戻ることが絶望的なだけでなく、探索者だった頃からは想像もつかないほど弱体化したことに絶望する。
ダンジョン内ではモンスターや今まで同じ人間だった探索者にも命を脅かされてしまう始末。
このままこのダンジョンで死んでいくのか、そう諦めかけたとき。
「大丈夫?」
薄れていく視界で彼を助けたのは、テイマーの少女だった。
救われた恩を返すために、織田隆二はモンスターとして強くなりながら遠くから彼女を見守る。
そしてあわよくば、彼女にテイムしてもらうことを夢見て。
悪徳領主の息子に転生したから家を出る。泥船からは逃げるんだよォ!
葩垣佐久穂
ファンタジー
王国南部にあるベルネット領。領主による重税、圧政で領民、代官の不満はもはや止めようがない状態へとなっていた。大学生亀山亘はそんな悪徳領主の息子ヴィクターに転生してしまう。反乱、内乱、行き着く先は最悪処刑するか、されるか?そんなの嫌だ。
せっかくのファンタジー世界、楽しく仲間と冒険してみたい!!
ヴィクターは魔法と剣の師のもとで力をつけて家から逃げることを決意する。
冒険はどこへ向かうのか、ベルネット領の未来は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる