29 / 56
脅迫状の犯人の告白
1
しおりを挟む
『佐々木先生はどう?』
優愛高校の演劇部、部室には赤田さんがいた。
今日は…さすがに練習は「中止」になったらしい。
『凛音様。ついさっき教頭先生から話がありました。先生…体を強く打って「1週間」は入院になるそうです。骨折は無かったみたいですけど…』
『1週間も…でも命に別状はないみたいで良かった…赤田さんもびっくりしたよね…』
私が言うと、赤田さんはうなづいた。
『先生は誰かに「突き落とされた」んでしょうか?文化祭での劇は…どうしたら…』
今にも泣き出してしまいそうで、私は赤田さんの肩に手をやった。
悲しいイメージがほんの少しだけ伝わってくるけど、何かを隠してるような嫌な感じはしない。
『落ち着いて…深呼吸してみてね。佐々木先生は自分で階段から落ちたと言ってるんだし…きっと…すぐに凛音が犯人を見つけてくれるから。今はもう少しだけ様子をみましょ』
そんなことしか言えない自分が情けなかったけど、私は…彼女を出来るだけ安心させてあげたかった。
『実は…さっきここに来る前に演劇部の数名に会って話を聞いたんだけど、佐々木先生が「ある部員の女子」と話しているのを、つい最近見た…と言ってる子がいたんだ』
『佐々木先生とですか?』
『ああ』
『でも、佐々木先生は誰とでも親しげに話しますよ』
『…なんていうか…いつもとは雰囲気が違ったと言ってた。部室に忘れ物を取りに戻ったら、楽しそうに…というよりは、先生が厳しい目付きでその部員を叱っているみたいに見えたって。だから、部屋には入らずに帰ったと…』
凛音が、言葉を丁寧に赤田さんに伝えた。
『そんな…確かに演劇に対して厳しい時はありますし、私も部長としては怒られたりします。でも…特に女子に対して叱ったり…佐々木先生はそこまで厳しい人じゃないです。いったい誰なんですか?その部員っていうのは?』
優愛高校の演劇部、部室には赤田さんがいた。
今日は…さすがに練習は「中止」になったらしい。
『凛音様。ついさっき教頭先生から話がありました。先生…体を強く打って「1週間」は入院になるそうです。骨折は無かったみたいですけど…』
『1週間も…でも命に別状はないみたいで良かった…赤田さんもびっくりしたよね…』
私が言うと、赤田さんはうなづいた。
『先生は誰かに「突き落とされた」んでしょうか?文化祭での劇は…どうしたら…』
今にも泣き出してしまいそうで、私は赤田さんの肩に手をやった。
悲しいイメージがほんの少しだけ伝わってくるけど、何かを隠してるような嫌な感じはしない。
『落ち着いて…深呼吸してみてね。佐々木先生は自分で階段から落ちたと言ってるんだし…きっと…すぐに凛音が犯人を見つけてくれるから。今はもう少しだけ様子をみましょ』
そんなことしか言えない自分が情けなかったけど、私は…彼女を出来るだけ安心させてあげたかった。
『実は…さっきここに来る前に演劇部の数名に会って話を聞いたんだけど、佐々木先生が「ある部員の女子」と話しているのを、つい最近見た…と言ってる子がいたんだ』
『佐々木先生とですか?』
『ああ』
『でも、佐々木先生は誰とでも親しげに話しますよ』
『…なんていうか…いつもとは雰囲気が違ったと言ってた。部室に忘れ物を取りに戻ったら、楽しそうに…というよりは、先生が厳しい目付きでその部員を叱っているみたいに見えたって。だから、部屋には入らずに帰ったと…』
凛音が、言葉を丁寧に赤田さんに伝えた。
『そんな…確かに演劇に対して厳しい時はありますし、私も部長としては怒られたりします。でも…特に女子に対して叱ったり…佐々木先生はそこまで厳しい人じゃないです。いったい誰なんですか?その部員っていうのは?』
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
お兄ちゃんはお医者さん!?
すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。
如月 陽菜(きさらぎ ひな)
病院が苦手。
如月 陽菜の主治医。25歳。
高橋 翔平(たかはし しょうへい)
内科医の医師。
※このお話に出てくるものは
現実とは何の関係もございません。
※治療法、病名など
ほぼ知識なしで書かせて頂きました。
お楽しみください♪♪
冤罪! 全身拘束刑に処せられた女
ジャン・幸田
ミステリー
刑務所が廃止された時代。懲役刑は変化していた! 刑の執行は強制的にロボットにされる事であった! 犯罪者は人類に奉仕する機械労働者階級にされることになっていた!
そんなある時、山村愛莉はライバルにはめられ、ガイノイドと呼ばれるロボットにされる全身拘束刑に処せられてしまった! いわば奴隷階級に落とされたのだ! 彼女の罪状は「国家機密漏洩罪」! しかも、首謀者にされた。
機械の身体に融合された彼女は、自称「とある政治家の手下」のチャラ男にしかみえない長崎淳司の手引きによって自分を陥れた者たちの魂胆を探るべく、ガイノイド「エリー」として潜入したのだが、果たして真実に辿りつけるのか? 再会した後輩の真由美とともに危険な冒険が始まる!
サイエンスホラーミステリー! 身体を改造された少女は事件を解決し冤罪を晴らして元の生活に戻れるのだろうか?
*追加加筆していく予定です。そのため時期によって内容は違っているかもしれません、よろしくお願いしますね!
*他の投稿小説サイトでも公開しておりますが、基本的に内容は同じです。
*現実世界を連想するような国名などが出ますがフィクションです。パラレルワールドの出来事という設定です。
連れ子が中学生に成長して胸が膨らむ・・・1人での快感にも目覚て恥ずかしそうにベッドの上で寝る
マッキーの世界
大衆娯楽
連れ子が成長し、中学生になった。
思春期ということもあり、反抗的な態度をとられる。
だが、そんな反抗的な表情も妙に俺の心を捉えて離さない。
「ああ、抱きたい・・・」
親戚のおじさんに犯された!嫌がる私の姿を見ながら胸を揉み・・・
マッキーの世界
大衆娯楽
親戚のおじさんの家に住み、大学に通うことになった。
「おじさん、卒業するまで、どうぞよろしくお願いします」
「ああ、たっぷりとかわいがってあげるよ・・・」
「・・・?は、はい」
いやらしく私の目を見ながらニヤつく・・・
その夜。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる