10 / 30
10.改造だぜ!
しおりを挟む
「毎度!御用はなんでっか?」
レアパーツチケットを使ったら、隠し工房の画面になったんだ。
ロボットを組むのは個人のガレージ。
パーツを買って組み上げるんだけど、今迄の武器屋、機体ショップ、オプションパーツ店に加え新しい工房が使える様になってた。
レアチケットが無くなったら消えてしまったので、今はまだこの工房を自在に使える訳じゃ無さそう。
選択肢からジェネレーターを選ぶ。
『M-XR-G』。
今迄のジェネレーターと同じく最低燃費でパワーゲインが3倍ってスーパーレアなパーツ。コインはかなり掛かるみたいだけど、今回はチケットで購入出来る。
次に武器。
色々悩んだ末に、右手のマシンガンをSG-36にグレードアップした。1000発撃てて威力2倍。
こんなものかな。
工房から出ようと思ったら、不意に呼び止められる。
「機体を改造しまへんか?」
何で似非関西弁なんだろ?
それはさておき、10,000コイン出せば機体をバージョンアップ出来るんだと。
但し改造期間が必要なので、次月の大会のエントリーは出来ない。つまりは1大会棒に振る。
Za-98の場合は、バーニアの強化と脚部にダッシュローラー、レーダーも強化出来る。
機動力のアップ。デカいかもしんない。
それ以上にレーダーの強化は大きい。ロックオンの範囲が拡がる。ミサイルだけじゃなく、ランチャー系もロックオン出来る様になる。
初大会のお陰でコインは充分ある。
そしてまだ俺は次月の大会にエントリーしてない。
「バージョンアップしますか?」
yes or no ?
"yes"
「毎度!これで貴方様の機体は『Za-98改』ですわ」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「次の大会なんだけど、ね、この3週目のにしない。武器機体制限無しのって此処だし」
「あ、今機体改造中。俺はエントリー出来ない」
「は?なにそれ」
俺はレアチケットで出現した隠し工房の事を話した。
「ええ?いいなぁ!じゃあ、只のZa-98じゃなくなる訳だ。3倍?じゃあ赤く塗って隊長機…」
「やらないよ」
「ノリ悪いなぁ?それはそうと、今度の週末、パパもママも法事でお婆ちゃんトコヘ行くみたい。日帰り無理っぽいから2泊するって」
「あれ?夏希行かないの?」
「金か月、休まないといけないもの。ガッコだよ。で女の子1人は怖いからアキラんち、泊まるね」
「ちょい待て。何で1人?それに今週末って、あぁ、やっぱり。お袋研修でいないわ。東京の大学病院で講師やるって言ってたから」
秋江ちゃんと冬乃ちゃん、小学生コンビは学校休んで一緒に行くって。春香さんは部活遠征らしい。だから夏希1人。
週末、夏希と2人ッキリ?
流石にヤバくね?
それをオジサンとオバサンに言ったら「何今更。あ、でもまだ孫は早いからキチンと避妊する事」って…。
ウチのお袋も「私もまだお婆ちゃんって呼ばれたくはないわねぇ」って、オイ!問題はそこだけかよ‼︎
結局、両家公認の週末同棲生活。
いや、まぁ2泊の事なんだけどね。
「お前はいいのかよ?」
「ね、アタシ、アキラを拒んだ事無いよ」
「この手を気にする事は…」
「バカ!アタシ、アキラだけだよ?ずっと…」
「あ、いや、その、俺も夏希しか見てないし、その、考えられないけど…」
流石に泣かれたら…、態度決めっきゃねぇし。
そして週末。
俺達は新婚気分を堪能したんだ。
翌月の大会にエントリーしなかった事。
またまた酒場の噂話で盛り上がったみたいだ。結構『スレイプニル』に問い合わせも有ったとか。
何せ白鳥先輩もトールに聞いて来たんだよ。
「何?もうアキラくん、出ないの?」
「何でも改造中らしいんです」
「は?1戦だけで機体改造?どういう事?」
レアチケット2枚貰えるのは、新人戦の17位の1人だけみたい。18~20位は1枚だけ。16位以上はトーナメント出場だから色々特典あるみたいだけど。
しかも隠し工房へ行けたとして、改造を打診されるのがまたレアな話なんだとか。酒場の噂話でも都市伝説に近い噂なんだと。
「事実だったって事。ホント、カレ持ってるわねぇ~」
無差別形式のこの大会、夏希は1勝2敗と負け越した。
初戦のみが集まる前大会と違い、Bgランカーとは言え何戦か経験している者達の大会だ。試合運びが上手いヤツもゴロゴロいて夏希の『ペガサス』はオーバーヒートの硬直状態に追い込まれての集中砲火を浴びた。
「もぉー!口惜しい‼︎」
「動き、直線過ぎない?もっと回り込むとか」
「だって、懐に飛び込んだらKATANAで大ダメージだもん」
高機動型の弊害。
バーニアの出力がデカい分、どうしても大回りになるみたい。確かに特性的には直線行動になるとは思うけど。
「夏希、模擬戦やろ」
実は"改"になってまだ実戦してないから。此処迄の改造機となるとサンプル機相手は何の意味も無くてさ。
「やだ」
「なんで?」
「今の私をボコるの?酷いよアキラ」
確かに。
ごめん、夏希。
レアパーツチケットを使ったら、隠し工房の画面になったんだ。
ロボットを組むのは個人のガレージ。
パーツを買って組み上げるんだけど、今迄の武器屋、機体ショップ、オプションパーツ店に加え新しい工房が使える様になってた。
レアチケットが無くなったら消えてしまったので、今はまだこの工房を自在に使える訳じゃ無さそう。
選択肢からジェネレーターを選ぶ。
『M-XR-G』。
今迄のジェネレーターと同じく最低燃費でパワーゲインが3倍ってスーパーレアなパーツ。コインはかなり掛かるみたいだけど、今回はチケットで購入出来る。
次に武器。
色々悩んだ末に、右手のマシンガンをSG-36にグレードアップした。1000発撃てて威力2倍。
こんなものかな。
工房から出ようと思ったら、不意に呼び止められる。
「機体を改造しまへんか?」
何で似非関西弁なんだろ?
それはさておき、10,000コイン出せば機体をバージョンアップ出来るんだと。
但し改造期間が必要なので、次月の大会のエントリーは出来ない。つまりは1大会棒に振る。
Za-98の場合は、バーニアの強化と脚部にダッシュローラー、レーダーも強化出来る。
機動力のアップ。デカいかもしんない。
それ以上にレーダーの強化は大きい。ロックオンの範囲が拡がる。ミサイルだけじゃなく、ランチャー系もロックオン出来る様になる。
初大会のお陰でコインは充分ある。
そしてまだ俺は次月の大会にエントリーしてない。
「バージョンアップしますか?」
yes or no ?
"yes"
「毎度!これで貴方様の機体は『Za-98改』ですわ」
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「次の大会なんだけど、ね、この3週目のにしない。武器機体制限無しのって此処だし」
「あ、今機体改造中。俺はエントリー出来ない」
「は?なにそれ」
俺はレアチケットで出現した隠し工房の事を話した。
「ええ?いいなぁ!じゃあ、只のZa-98じゃなくなる訳だ。3倍?じゃあ赤く塗って隊長機…」
「やらないよ」
「ノリ悪いなぁ?それはそうと、今度の週末、パパもママも法事でお婆ちゃんトコヘ行くみたい。日帰り無理っぽいから2泊するって」
「あれ?夏希行かないの?」
「金か月、休まないといけないもの。ガッコだよ。で女の子1人は怖いからアキラんち、泊まるね」
「ちょい待て。何で1人?それに今週末って、あぁ、やっぱり。お袋研修でいないわ。東京の大学病院で講師やるって言ってたから」
秋江ちゃんと冬乃ちゃん、小学生コンビは学校休んで一緒に行くって。春香さんは部活遠征らしい。だから夏希1人。
週末、夏希と2人ッキリ?
流石にヤバくね?
それをオジサンとオバサンに言ったら「何今更。あ、でもまだ孫は早いからキチンと避妊する事」って…。
ウチのお袋も「私もまだお婆ちゃんって呼ばれたくはないわねぇ」って、オイ!問題はそこだけかよ‼︎
結局、両家公認の週末同棲生活。
いや、まぁ2泊の事なんだけどね。
「お前はいいのかよ?」
「ね、アタシ、アキラを拒んだ事無いよ」
「この手を気にする事は…」
「バカ!アタシ、アキラだけだよ?ずっと…」
「あ、いや、その、俺も夏希しか見てないし、その、考えられないけど…」
流石に泣かれたら…、態度決めっきゃねぇし。
そして週末。
俺達は新婚気分を堪能したんだ。
翌月の大会にエントリーしなかった事。
またまた酒場の噂話で盛り上がったみたいだ。結構『スレイプニル』に問い合わせも有ったとか。
何せ白鳥先輩もトールに聞いて来たんだよ。
「何?もうアキラくん、出ないの?」
「何でも改造中らしいんです」
「は?1戦だけで機体改造?どういう事?」
レアチケット2枚貰えるのは、新人戦の17位の1人だけみたい。18~20位は1枚だけ。16位以上はトーナメント出場だから色々特典あるみたいだけど。
しかも隠し工房へ行けたとして、改造を打診されるのがまたレアな話なんだとか。酒場の噂話でも都市伝説に近い噂なんだと。
「事実だったって事。ホント、カレ持ってるわねぇ~」
無差別形式のこの大会、夏希は1勝2敗と負け越した。
初戦のみが集まる前大会と違い、Bgランカーとは言え何戦か経験している者達の大会だ。試合運びが上手いヤツもゴロゴロいて夏希の『ペガサス』はオーバーヒートの硬直状態に追い込まれての集中砲火を浴びた。
「もぉー!口惜しい‼︎」
「動き、直線過ぎない?もっと回り込むとか」
「だって、懐に飛び込んだらKATANAで大ダメージだもん」
高機動型の弊害。
バーニアの出力がデカい分、どうしても大回りになるみたい。確かに特性的には直線行動になるとは思うけど。
「夏希、模擬戦やろ」
実は"改"になってまだ実戦してないから。此処迄の改造機となるとサンプル機相手は何の意味も無くてさ。
「やだ」
「なんで?」
「今の私をボコるの?酷いよアキラ」
確かに。
ごめん、夏希。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる