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9.神竜伝説の始まり
誓約
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聞こえてくる声? 誓約?
確か? そう! 竜語魔法は女神様に使える資格を問われる? なら? 私は…資格がありますか?
四年前、学校で。
「誓約? ですか?」
「そうです。竜語魔法はある意味特別です。あの最強生物たるドラゴンの力を魔法として使うわけですから」
神聖魔法を初めて使った後この魔法の話になったんです。
「なので使う者の資質が問われます。女神様に誓い、認められて初めて使えるようになるのが竜語魔法なのです」
魔術の授業。ルーパー先生の講義。
「リスティア嬢、あなたもゆくゆく誓約を唱える機会がくると思いますよ?」
私が? でも?
「お嬢!なら大丈夫‼︎」
「お嬢様、私もカイルと同意見です」
「リスティア様ならお出来になりますわ」
カイル、チェレン、ローラも私に出来るって信じてるみたいです。自信ないなぁ?
お母様もロザリー様にも出来なかった魔法だよ?
誓約自体は簡単な文言。
でも資格の無い者は言えない。最後まで言い切れない。何故か言葉が詰まるらしいです。
だから学問魔法とも言われたりする。呪文も使用魔力もわかってる。教本には載っているし。でも使える者がいない。
伝説上の竜騎将とか使える方の話もある。架空ではなく、ちゃんと実在してたのは確認されているそうです。とは言え数百年使える者がいない魔法です。
「もし使えるようになれば歴史が変わりますわ、リスティア様」
「面白がってない?シャーロット様。ローラも他人事?」
「私達は神聖魔法処か回復魔法も使えませんもの。まだまだ先。っていうか、何時になることやら」
「何度も言いますがお嬢様が規格外なのです。シャーロット様もローラ様も初等部一年としては破格の修得スピードなんですよ?」
「チェレン? いい加減規格外って言うの止めてくれる?」
それにしても誓約を唱える機会…か…。
暗黒竜と対峙しながら、つい思い出してしまっていた。かなり無理してる。圧されてる。でも何とか五歩でこれてる。
…唯決め手がない。ならば、この誓約に掛けてみる。
「我は願い、ここに誓う!今、神竜の審判を仰がん!」
「リスティア? まさか?」
「何だ? 何をする気だ?」
「あれは?まさか?」
「ほう? やってみるか?『神竜の愛娘』よ‼︎」
ルーク様、ロディマス様、ミューク様、そしてダインの見守る中私は誓約を唱えます。
「我、竜の力求める者。今我は、神竜と共にありて、その光、我の心照らす。我は竜と共にありて共に歩む! ならばこそ我は竜の力、具現せし者とならん‼︎」
「言い切った?リスティア!」
「今のってまさか?伝説の⁉︎」
「誓約がなされた! 今、誓約がなされた‼︎」
「フム。 流石は『神竜の愛娘』!」
「誓約はなされた!リスティアよ。今こそ、そなたの体内にある我が半身を解放しよう!」
光神銀竜ゼルメイド様の声。私の体内にゼルメイド様の半身?まさか? 私のステータスが人外なのって?
私の身体から白銀の光が輝き始めました。
「『ゼルメイド』、やはり小娘の中に!」
暗黒竜の怒りの声! 今なら出来る! 戦える!
行っくぞー‼︎
「我、竜の力得たり! 今、御身の姿になりて神竜の力行使せん! 竜変身!『ドラゴン・チェンジ』」
輝きが強くなる!
あれは?神竜の鎧?
銀色に輝く甲冑が、私の胸、腕、腰、脛、脚に装着されていく。
リング型の兜が頭に装着され、そこから竜の角が伸びる。
右手に光神竜剣、左手には神竜の盾が装着される。
背中に白銀に輝く二枚の翼!
光が収まった時、私は神竜の戦士たる姿に変わっていました。
「リスティア!遂に竜語魔法を!」
「あれは?あのお姿は! 竜の姫!伝説の姫戦士? あの『光神竜姫』が降臨された! 皆聞け!今ここに『光神竜姫』様が居られる!我々の元に、だ!我等こそ正義! ダイン!これで貴様の野望、終わったと知れ‼︎」
竜帝国の伝説にある竜の姫戦士。光神銀竜ゼルメイド様の力を具現化した姿。それが今の私!
戦場の平原は意外に王都に近く輝く私の姿は王城からも見えていました。なので王城も大騒ぎだったそうです。
「あれは? あの輝く姿は?」
「竜の姫戦士?」
「報告!リンドガイア王国、王太子が婚約者リスティア=ミリュー公女が竜語魔法を唱え『光神竜姫』のお姿になられました」
「何と?」
窓からシャーロットやセシリア王女もその姿を見ていたそうです。
「リスティア様、やっぱり使えましたわね。今、魔法の歴史が変わりましたわ」
「本当に凄い、素晴らしい娘だわ。リスティア=ミリュー公女」
「暗黒竜『ボスコーン』、あなたの世界に帰ってもらいます!」
光神竜剣を構え、暗黒竜と対峙する私。
「おのれ!『ゼルメイド』‼︎」
神竜の戦いが、始まります。
確か? そう! 竜語魔法は女神様に使える資格を問われる? なら? 私は…資格がありますか?
四年前、学校で。
「誓約? ですか?」
「そうです。竜語魔法はある意味特別です。あの最強生物たるドラゴンの力を魔法として使うわけですから」
神聖魔法を初めて使った後この魔法の話になったんです。
「なので使う者の資質が問われます。女神様に誓い、認められて初めて使えるようになるのが竜語魔法なのです」
魔術の授業。ルーパー先生の講義。
「リスティア嬢、あなたもゆくゆく誓約を唱える機会がくると思いますよ?」
私が? でも?
「お嬢!なら大丈夫‼︎」
「お嬢様、私もカイルと同意見です」
「リスティア様ならお出来になりますわ」
カイル、チェレン、ローラも私に出来るって信じてるみたいです。自信ないなぁ?
お母様もロザリー様にも出来なかった魔法だよ?
誓約自体は簡単な文言。
でも資格の無い者は言えない。最後まで言い切れない。何故か言葉が詰まるらしいです。
だから学問魔法とも言われたりする。呪文も使用魔力もわかってる。教本には載っているし。でも使える者がいない。
伝説上の竜騎将とか使える方の話もある。架空ではなく、ちゃんと実在してたのは確認されているそうです。とは言え数百年使える者がいない魔法です。
「もし使えるようになれば歴史が変わりますわ、リスティア様」
「面白がってない?シャーロット様。ローラも他人事?」
「私達は神聖魔法処か回復魔法も使えませんもの。まだまだ先。っていうか、何時になることやら」
「何度も言いますがお嬢様が規格外なのです。シャーロット様もローラ様も初等部一年としては破格の修得スピードなんですよ?」
「チェレン? いい加減規格外って言うの止めてくれる?」
それにしても誓約を唱える機会…か…。
暗黒竜と対峙しながら、つい思い出してしまっていた。かなり無理してる。圧されてる。でも何とか五歩でこれてる。
…唯決め手がない。ならば、この誓約に掛けてみる。
「我は願い、ここに誓う!今、神竜の審判を仰がん!」
「リスティア? まさか?」
「何だ? 何をする気だ?」
「あれは?まさか?」
「ほう? やってみるか?『神竜の愛娘』よ‼︎」
ルーク様、ロディマス様、ミューク様、そしてダインの見守る中私は誓約を唱えます。
「我、竜の力求める者。今我は、神竜と共にありて、その光、我の心照らす。我は竜と共にありて共に歩む! ならばこそ我は竜の力、具現せし者とならん‼︎」
「言い切った?リスティア!」
「今のってまさか?伝説の⁉︎」
「誓約がなされた! 今、誓約がなされた‼︎」
「フム。 流石は『神竜の愛娘』!」
「誓約はなされた!リスティアよ。今こそ、そなたの体内にある我が半身を解放しよう!」
光神銀竜ゼルメイド様の声。私の体内にゼルメイド様の半身?まさか? 私のステータスが人外なのって?
私の身体から白銀の光が輝き始めました。
「『ゼルメイド』、やはり小娘の中に!」
暗黒竜の怒りの声! 今なら出来る! 戦える!
行っくぞー‼︎
「我、竜の力得たり! 今、御身の姿になりて神竜の力行使せん! 竜変身!『ドラゴン・チェンジ』」
輝きが強くなる!
あれは?神竜の鎧?
銀色に輝く甲冑が、私の胸、腕、腰、脛、脚に装着されていく。
リング型の兜が頭に装着され、そこから竜の角が伸びる。
右手に光神竜剣、左手には神竜の盾が装着される。
背中に白銀に輝く二枚の翼!
光が収まった時、私は神竜の戦士たる姿に変わっていました。
「リスティア!遂に竜語魔法を!」
「あれは?あのお姿は! 竜の姫!伝説の姫戦士? あの『光神竜姫』が降臨された! 皆聞け!今ここに『光神竜姫』様が居られる!我々の元に、だ!我等こそ正義! ダイン!これで貴様の野望、終わったと知れ‼︎」
竜帝国の伝説にある竜の姫戦士。光神銀竜ゼルメイド様の力を具現化した姿。それが今の私!
戦場の平原は意外に王都に近く輝く私の姿は王城からも見えていました。なので王城も大騒ぎだったそうです。
「あれは? あの輝く姿は?」
「竜の姫戦士?」
「報告!リンドガイア王国、王太子が婚約者リスティア=ミリュー公女が竜語魔法を唱え『光神竜姫』のお姿になられました」
「何と?」
窓からシャーロットやセシリア王女もその姿を見ていたそうです。
「リスティア様、やっぱり使えましたわね。今、魔法の歴史が変わりましたわ」
「本当に凄い、素晴らしい娘だわ。リスティア=ミリュー公女」
「暗黒竜『ボスコーン』、あなたの世界に帰ってもらいます!」
光神竜剣を構え、暗黒竜と対峙する私。
「おのれ!『ゼルメイド』‼︎」
神竜の戦いが、始まります。
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