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5.白き聖女の伝説
神竜
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今、私は空中で骨竜と対峙しています。
「人間どもが!消えろ!滅びよ‼︎」
「お願い!話を聞いて!怒りを沈めて‼︎」
雷撃の応酬。何とか魔法は互角!でも、
「お嬢!尻尾‼︎」
物理的攻撃は避けるか受けるかしかなく、防御魔法でもっていても尻尾攻撃や爪の攻撃には撥ね飛ばされるしかなく、その度に必死で態勢を立て直す、その繰り返しで私の体力魔力はどんどん削られていくのです。
このままじゃ…、でもどうすれば?
神聖魔法の中にある攻撃魔法は…、存在は知ってる。でも、呪文、まだお母様に教わってない。
効きそうな雷撃を続けるしかないのに決め手にならない!どうすれば?
「お嬢!」
え?カイルの声?な、尻尾攻撃‼︎
「キャアアアア!」
「お嬢!」「リスティア様!」
シールドは効いてるものの、私は地面に叩きつけられてしまいました。
「はぅっ!」
ケガはありません。でも、瞬間意識飛んでしまいました。そして、その隙を骨竜は見逃してくれません。
「消えろ!人間‼︎」
激しい雷撃!再び吹き飛ばされる私…。やっぱりまだ私じゃかなわない?
「お嬢!」
え?カイル? ダメ…来ちゃダメ‼︎
私を受け止めようとするカイルを見て、態勢を立て直す!ありがとう、カイル。まだ大丈夫だよ?
再び飛び上がり対峙する。生きている竜なら気をそらしたり怒りを静める術もあるのに。死んで怨みしかない竜の怒り。どうすれば解けるの?
「リスティア‼︎」
この声?ルーク様!どうして?
この時、お父様率いる神官兵軍が到着しました。ルーク王太子殿下も一緒です。
「状況は?」
お父様の怒声。
「リスティア様が、ゾンビを一掃。空中に逃れた骨竜と戦っています」
「な、何?」
お父様が、ルーク様が、皆が上を見上げ私を見つけました。
「お館様!殿下‼︎」
「カイル、マゼール」
二人が駆け寄ります。
「リスティア様が凄い神聖魔法、エリア・ターンを使って平原全体を一掃したんです」
「で、空中に逃れた骨竜とタイマン空中戦やってて、俺達、何も出来なくて」
「…空中戦?竜とサシで?何て無茶を!」
「魔法は互角なんです。でも尻尾攻撃とか何度も受けて地面に叩きつけられて。なのに、お嬢!ああして立ち向かうんです」
何も出来ない絶望的な叫び!
カイルの想いは皆一緒でした。
「何も、何も出来ないのか?リスティア‼︎」
尻尾を避けて雷撃! ダメ!やっぱり相殺される。
時間稼いでお母様かロザリー様がくるのを待つ?でも一歩間違うと王都まで一気に行かれちゃう!え?爪! 右に避け…、尻尾‼︎
「キャアアアア!」
連激を避けきれず、私はまた地面に叩きつけられてしまいました。
「はぅっ!」
「「「リスティア」」様!」
「お嬢!」
「消えろ!人間‼︎」
また、爪の攻撃!ダメ‼︎これを受けちゃ‼︎
「させぬ!」
目の前に眩く耀く光!え?何?
私、何かの背に載ってる?
光が収まり、目を開けると私は銀色に眩く耀く、神々しい銀色の竜の背に載っていました。
「あ、あなたは?」
「ゼルメイド。女神グランガイアの旧き友だ」
女神グランガイアの御使い、光神銀竜ゼルメイド様!
「ありがとうございます。でも…」
「礼は不要だ。そなたの産まれには我も少し関わっておる。我にとっても娘同然と言えるでな。さぁ、一つ呪文を教えよう。見事会得してみせよ」
あ、私の中に魔法が刻まれていく。
「行きます!」
この時、皆が前にいるのは神竜の背に立つ白き聖女!
「女神の御名の元に、聖なる光よ!我が前にある悪しき敵を滅ぼす刄となれ!ホーリー!!」
骨竜の真上と真下に白き魔法陣!その間を聖なる光が雷激の如く輝き骨竜を切り裂いていく。
「グァアアアア、おのれ、人間どもが!人間‼︎その身呪われよ!」
断末魔の叫びとともに黒い波動が私に向かってくる!
バチン!
波動は私に届く前に弾け飛びました。
「ありがとうございました。光神銀竜ゼルメイド様!」
「見事会得したな。これからも健やかに育て。そなたの成長、我も見守っておるぞ」
本当に面白い娘だ。フフ。呪いを弾いたのは我ではないのだがな。どれ、地上に降りるか。
「さらばだ、何れまた会おう。我が愛娘よ」
去っていく光神銀竜様。本当にありがとうございました。
「リスティア!」
え?ルーク様?それにお父様?カイル?マゼールさんも? きゃっ!
私、ルーク様に抱き締められてしまいました。
「あ、あのぅ」
「無事で良かった!君は本当に無茶する!」
「ごめんなさい、ルーク様」
あ、お父様? えぇとごめんなさい!今の私の居場所、ここですから。
何気に淋しそうなお父様ですが、ルーク様が離さないみたいです。
ルーク様に抱き締められ、幸福感と一仕事終えた充実感。何か、凄い幸せです。
「お嬢!メチャ乙女‼︎」
「殿下!リスティア様にゾッコンだ‼︎」
「人間どもが!消えろ!滅びよ‼︎」
「お願い!話を聞いて!怒りを沈めて‼︎」
雷撃の応酬。何とか魔法は互角!でも、
「お嬢!尻尾‼︎」
物理的攻撃は避けるか受けるかしかなく、防御魔法でもっていても尻尾攻撃や爪の攻撃には撥ね飛ばされるしかなく、その度に必死で態勢を立て直す、その繰り返しで私の体力魔力はどんどん削られていくのです。
このままじゃ…、でもどうすれば?
神聖魔法の中にある攻撃魔法は…、存在は知ってる。でも、呪文、まだお母様に教わってない。
効きそうな雷撃を続けるしかないのに決め手にならない!どうすれば?
「お嬢!」
え?カイルの声?な、尻尾攻撃‼︎
「キャアアアア!」
「お嬢!」「リスティア様!」
シールドは効いてるものの、私は地面に叩きつけられてしまいました。
「はぅっ!」
ケガはありません。でも、瞬間意識飛んでしまいました。そして、その隙を骨竜は見逃してくれません。
「消えろ!人間‼︎」
激しい雷撃!再び吹き飛ばされる私…。やっぱりまだ私じゃかなわない?
「お嬢!」
え?カイル? ダメ…来ちゃダメ‼︎
私を受け止めようとするカイルを見て、態勢を立て直す!ありがとう、カイル。まだ大丈夫だよ?
再び飛び上がり対峙する。生きている竜なら気をそらしたり怒りを静める術もあるのに。死んで怨みしかない竜の怒り。どうすれば解けるの?
「リスティア‼︎」
この声?ルーク様!どうして?
この時、お父様率いる神官兵軍が到着しました。ルーク王太子殿下も一緒です。
「状況は?」
お父様の怒声。
「リスティア様が、ゾンビを一掃。空中に逃れた骨竜と戦っています」
「な、何?」
お父様が、ルーク様が、皆が上を見上げ私を見つけました。
「お館様!殿下‼︎」
「カイル、マゼール」
二人が駆け寄ります。
「リスティア様が凄い神聖魔法、エリア・ターンを使って平原全体を一掃したんです」
「で、空中に逃れた骨竜とタイマン空中戦やってて、俺達、何も出来なくて」
「…空中戦?竜とサシで?何て無茶を!」
「魔法は互角なんです。でも尻尾攻撃とか何度も受けて地面に叩きつけられて。なのに、お嬢!ああして立ち向かうんです」
何も出来ない絶望的な叫び!
カイルの想いは皆一緒でした。
「何も、何も出来ないのか?リスティア‼︎」
尻尾を避けて雷撃! ダメ!やっぱり相殺される。
時間稼いでお母様かロザリー様がくるのを待つ?でも一歩間違うと王都まで一気に行かれちゃう!え?爪! 右に避け…、尻尾‼︎
「キャアアアア!」
連激を避けきれず、私はまた地面に叩きつけられてしまいました。
「はぅっ!」
「「「リスティア」」様!」
「お嬢!」
「消えろ!人間‼︎」
また、爪の攻撃!ダメ‼︎これを受けちゃ‼︎
「させぬ!」
目の前に眩く耀く光!え?何?
私、何かの背に載ってる?
光が収まり、目を開けると私は銀色に眩く耀く、神々しい銀色の竜の背に載っていました。
「あ、あなたは?」
「ゼルメイド。女神グランガイアの旧き友だ」
女神グランガイアの御使い、光神銀竜ゼルメイド様!
「ありがとうございます。でも…」
「礼は不要だ。そなたの産まれには我も少し関わっておる。我にとっても娘同然と言えるでな。さぁ、一つ呪文を教えよう。見事会得してみせよ」
あ、私の中に魔法が刻まれていく。
「行きます!」
この時、皆が前にいるのは神竜の背に立つ白き聖女!
「女神の御名の元に、聖なる光よ!我が前にある悪しき敵を滅ぼす刄となれ!ホーリー!!」
骨竜の真上と真下に白き魔法陣!その間を聖なる光が雷激の如く輝き骨竜を切り裂いていく。
「グァアアアア、おのれ、人間どもが!人間‼︎その身呪われよ!」
断末魔の叫びとともに黒い波動が私に向かってくる!
バチン!
波動は私に届く前に弾け飛びました。
「ありがとうございました。光神銀竜ゼルメイド様!」
「見事会得したな。これからも健やかに育て。そなたの成長、我も見守っておるぞ」
本当に面白い娘だ。フフ。呪いを弾いたのは我ではないのだがな。どれ、地上に降りるか。
「さらばだ、何れまた会おう。我が愛娘よ」
去っていく光神銀竜様。本当にありがとうございました。
「リスティア!」
え?ルーク様?それにお父様?カイル?マゼールさんも? きゃっ!
私、ルーク様に抱き締められてしまいました。
「あ、あのぅ」
「無事で良かった!君は本当に無茶する!」
「ごめんなさい、ルーク様」
あ、お父様? えぇとごめんなさい!今の私の居場所、ここですから。
何気に淋しそうなお父様ですが、ルーク様が離さないみたいです。
ルーク様に抱き締められ、幸福感と一仕事終えた充実感。何か、凄い幸せです。
「お嬢!メチャ乙女‼︎」
「殿下!リスティア様にゾッコンだ‼︎」
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