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5.白き聖女の伝説
使徒
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レムオン視点
今、私の目の前にいる少年。学校の制服を着ているが全く生気が感じられない?
「成る程。傀儡、いや死体ゴーレムだ」
「くくく、けけけけけけけけけけ!ご名答‼︎」
「ってことは、話がしたいだけ?」
虚ろな目の、無表情に近いのに楽しげな高笑い。あり得ない光景。でも何故?
死体ゴーレムは、動く死体だけどアンデッドじゃない。土ゴーレムと変わらない。だから毒もマヒもライフドレインもない。もちろん生前の能力も何一つ使えない。
ただ会話だけがスムーズにいく。つまり例の死霊魔法使いは、私と話がしたいらしい。
「その通り!どうです?今、妹御だけが脚光を浴びている。その内、あなたは必要無くなるのでは?」
「成る程。私が嫉妬にかられ、行く行くは妹を亡き者にする、と」
私は、そんな男に見えるのかな?うん!そうではないみたいだ。目的は何?
「くくく、けけけけけけけけけけ!やはりそんな気は無さそうですね。実際、あなたの立場に現状影響がない」
「そこまでわかっていて私と話がしたい? それはそうと君の名前は?」
とにかく情報が欲しい。こいつの事、何もわかってない!
「けけけけけけけけけけ!まぁ知りたいでしょうね。くくく、私の名前はゾウザウ。ゾウザウ=モルド」
「モルド?まさか、使徒モルド?」
まさか、そんな大物?
闇司祭にして闇の女神ディロスガイアの使徒と呼ばれた男?でも、もう昔の人間のはず。
「おや、ご存知でしたか。くくく、私も色々ありましてね、去年くらいまで寝ていたのですよ。活動再開と思っていた矢先、出端を挫かれましてね。まぁ、実験段階だったのですが」
じゃ、使徒モルド本人? それとも?
「いいことを教えましょう! 私はこの国を離れます。元々リンドガイアには怨みはありませんし。そう、まずはヴォルコニア竜帝国です。フム、折角です。離れる前にもう一つ実験しておきましょう。くくく、けけけけけけけけけけ!妹御に伝えなさい。がんばれ、とね」
な?ま、待て? 言う間もなく死体ゴーレムは灰化して消えた。どうする? ここは学校…、なら王太子殿下に伝えれば!
リスティア視点
お兄様から例の死霊魔法使いと接触したことを聞きました。
学校の談話室。
私は、ルーク様やローラ、ダイアナ院長達と講義が終わってホッと一息、談笑中でした。
そこへお兄様が来て、たった今聞いたことを話されたのです。
「まさか使徒モルドとは。実験って、また何かアンデッドを使っての騒乱を起こすつもりか? よし!とにかくこの件は王宮に持ち帰るよ。ありがとう、レムオン公子。あ、リスティア嬢も一緒に王宮へ来てくれ。君は数少ない神聖魔法の使い手だからね」
「はい、ルーク様」
やっと慣れてきたこの呼び方。ただローラの前で呼んだの、初めてだったみたい。
「へぇー?リスティア様、殿下を名前呼びなのですね」
!?な?何?ローラのニヤついた顔!
「ああ。私が、そう呼ぶように言ったけど?」
「ウフフ!いいですねぇ」
ちょ?ローラ? だから、何にやけてるの?
って、ダイアナ院長?カイル?チェレン?お兄様まで。
と、思ってたらルーク様に肩抱かれちゃいました。って、ルーク様?
「からかわない!」
そう言ってくれるの、ありがたいですけど何故肩に手が? うれしいですけど、うわぁ!赤くなっちゃう。
みんなの顔がニヤつきから微笑みになってきました。もう、ルーク様!
「お嬢!乙女に見える」
「カイル?ホントに雷撃落とすよ?」
「だから、俺死ぬって」
今、私の目の前にいる少年。学校の制服を着ているが全く生気が感じられない?
「成る程。傀儡、いや死体ゴーレムだ」
「くくく、けけけけけけけけけけ!ご名答‼︎」
「ってことは、話がしたいだけ?」
虚ろな目の、無表情に近いのに楽しげな高笑い。あり得ない光景。でも何故?
死体ゴーレムは、動く死体だけどアンデッドじゃない。土ゴーレムと変わらない。だから毒もマヒもライフドレインもない。もちろん生前の能力も何一つ使えない。
ただ会話だけがスムーズにいく。つまり例の死霊魔法使いは、私と話がしたいらしい。
「その通り!どうです?今、妹御だけが脚光を浴びている。その内、あなたは必要無くなるのでは?」
「成る程。私が嫉妬にかられ、行く行くは妹を亡き者にする、と」
私は、そんな男に見えるのかな?うん!そうではないみたいだ。目的は何?
「くくく、けけけけけけけけけけ!やはりそんな気は無さそうですね。実際、あなたの立場に現状影響がない」
「そこまでわかっていて私と話がしたい? それはそうと君の名前は?」
とにかく情報が欲しい。こいつの事、何もわかってない!
「けけけけけけけけけけ!まぁ知りたいでしょうね。くくく、私の名前はゾウザウ。ゾウザウ=モルド」
「モルド?まさか、使徒モルド?」
まさか、そんな大物?
闇司祭にして闇の女神ディロスガイアの使徒と呼ばれた男?でも、もう昔の人間のはず。
「おや、ご存知でしたか。くくく、私も色々ありましてね、去年くらいまで寝ていたのですよ。活動再開と思っていた矢先、出端を挫かれましてね。まぁ、実験段階だったのですが」
じゃ、使徒モルド本人? それとも?
「いいことを教えましょう! 私はこの国を離れます。元々リンドガイアには怨みはありませんし。そう、まずはヴォルコニア竜帝国です。フム、折角です。離れる前にもう一つ実験しておきましょう。くくく、けけけけけけけけけけ!妹御に伝えなさい。がんばれ、とね」
な?ま、待て? 言う間もなく死体ゴーレムは灰化して消えた。どうする? ここは学校…、なら王太子殿下に伝えれば!
リスティア視点
お兄様から例の死霊魔法使いと接触したことを聞きました。
学校の談話室。
私は、ルーク様やローラ、ダイアナ院長達と講義が終わってホッと一息、談笑中でした。
そこへお兄様が来て、たった今聞いたことを話されたのです。
「まさか使徒モルドとは。実験って、また何かアンデッドを使っての騒乱を起こすつもりか? よし!とにかくこの件は王宮に持ち帰るよ。ありがとう、レムオン公子。あ、リスティア嬢も一緒に王宮へ来てくれ。君は数少ない神聖魔法の使い手だからね」
「はい、ルーク様」
やっと慣れてきたこの呼び方。ただローラの前で呼んだの、初めてだったみたい。
「へぇー?リスティア様、殿下を名前呼びなのですね」
!?な?何?ローラのニヤついた顔!
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「ウフフ!いいですねぇ」
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って、ダイアナ院長?カイル?チェレン?お兄様まで。
と、思ってたらルーク様に肩抱かれちゃいました。って、ルーク様?
「からかわない!」
そう言ってくれるの、ありがたいですけど何故肩に手が? うれしいですけど、うわぁ!赤くなっちゃう。
みんなの顔がニヤつきから微笑みになってきました。もう、ルーク様!
「お嬢!乙女に見える」
「カイル?ホントに雷撃落とすよ?」
「だから、俺死ぬって」
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