【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ

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2.天下無敵の子供達

節介

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 その後も何度か見回りについていきました。
 そうそう魔獣に出会うことはありません。なので普通に見学とお手伝いしてます。

 「お嬢!これ、ここでいいんだよね?」
 「うん、O.K.だよ!」

 畑仕事のお手伝い。これはこれでちょっとあったけど…。
 カイルやチェレンならともかく私が畑仕事やるのはみんなすごい抵抗があるみたい。

 「当たり前だろ、お嬢!も少し公爵令嬢の立場考えろ」

 呆れたようにカイルが言う。そういうあなたも全然公爵令嬢って思ってないよね。最近タメ口ですよ。

 「後、薬草パルダインの実と葉も」
 「パルダイン?って」

 ここぞとばかりチェレンが説明します。

 「いいですか?パルダインは………、」

 何か色々言い出しました。カイルと顔、見合せます。

 「といった特徴があるのですが、エェと聞いてました?」
 「聞いてたけど、あぁ、えぇ、うー」
 「向こうの丘にある、トゲトゲ葉っぱの黄色い花の草!下の方に茶色い実があるから」

 私が簡単に説明する。

 「成る程、ってチェレン!!今お嬢が言ったのをあんな長々と言ってたの?」
 「お嬢様のは大雑把過ぎなんです!今のだとミルカット草と区別つきません!」

  確かにそうなんだけど、チェレン。
 「ミルカット草は、もっと山に行かないと見つかんないよ。ほら、回りの大人達も笑ってる」

 「お嬢様達は本当にお詳しいのですね」

 村長のお母さん、つまりこの村の大ババ様が微笑みながら言う。大体、どこの村もこんな長老様が薬を煎じて作る。昔からの暮らしの知恵。
 その知恵を体系化し職にしたのが薬師。
 体系化したので学問として習得できるけどあんま人気ない。だって治療は魔法が一般的。回復魔法があるし手っ取り早い。でも回復魔法を使える魔法使いは意外に少ない。教会も魔道具使ってというところもある。

 六歳児の私が使えるからピンとこないけど。
 そう言ったら、

 「いや、お嬢!魔法習得、異常だから」
 「カイル!言い方あるでしょう?ってチェレンも頷かない!!」
 「そもそも魔法習得って、結構時間がかかるんです。いくらアイラ様が教えるからって、云々…」

 また話長い。
 聞き流して丘の方に移動。うん、一杯ある。

 「さ、摘み取りましょ!」

 これで今日のお手伝いは終了。

 「って、見回りじゃなかったのかよ?」
 「お嬢様が任せてって言うから」
 「困ってたみたいだったし。いいじゃない。見てるだけってつまんないよ!」

 村を見回って思った。若者がいない。子供は一杯いるのに。成人式(十六歳)以降の特に男の人が少ない。
 私達が手伝っても大したことないかもしれないけど。つい言っちゃうんだ。
 私達に任せて!って。
 

 カイルやチェレンがする分には、なにも言われない。でも私が加わるとみんな大騒ぎ。公爵令嬢って見てるだけしかできないの?
 お手伝いしようとして迷惑掛けてる?
 
 モヤモヤが残る見回りだったのです。
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