【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

1.とある公爵令嬢の話

困惑

 ローラと出逢い、親交を深めた私達。あれ？五人って言ってたよね。

 「ロザリー、もう一人は？」
 「ご想像通りよ。王太子殿下」

？！？！？今、何て？
 とその時、お供一杯の男の子がやって来ました。私と同じ？青みがかった銀髪にヒラヒラとフリルやモール飾りのついた服。いかにもって感じの男の子。
  王国第一王子 ルーク=リンドガイア殿下。

 お母様達はもちろん、私達四人の子供達も跪き臣下の礼をとる。

 「顔を上げて。皆、楽にして」

 にこやかに、ルーク殿下が礼は不要と告げる。
 そうこうしてるうち、シスターが洗礼の準備ができたと呼びに来ました。
 五人ぞろぞろと聖堂に入ります。

 「それでは洗礼を始めます。女神様の像の前へ」

 私達五人は、この世界の名を持つ女神グランガイア様の像の前に並ぶ。

 「では、ルーク王太子殿下」

 神父様に呼ばれたルーク王子が、女神様の前で洗礼を受けました。何か、女神像が輝いてる気がして、すごい！輝きが強くなった。

 「はい、がんばります」

 王子の独り言？あ、女神様の声が聞こえてるんだ。その後、女神像の横の石盤にステータスが映し出された。神父様が呪文を唱え被せた羊皮紙に転写される。

 「次はリスティア嬢。こちらへ」

 え？私？あ、爵位の順か。

 女神像の前で洗礼を受けました。王子の時と同じように像が輝きます。

 「リスティア？やっと会えた。あなたを、この世界に呼んで、この日が来るのを待っていました」
 「？何？呼んだ？女神様に呼ばれた？」
 「驚かせたわね、ごめんなさい。この世界に必要な子なの。でも気負わないで。あなたは、あなたの思うままに」

 女神様の声、どういうこと？茫然としている私の横で神父様が狼狽えてます。あ、終わりましたね。羊皮紙もらって…、あれ？神父様？

 様子のおかしい神父様から、私のステータスをお母様が受け取ります。あれ？お母様の顔色も変！え？何？何か悩んでるみたいです。私おかしい？

 後の三人は滞りなく進みました。
 
 カイルは予想通り体力筋力がとても高く、知力はヤバく、魔力は全然との事。チェレンは普通に平均的らしい。
 ローラは知力と魔力がとても高く、もう三歳レベルではないって。
 で、みんなに聞かれるけど、私のステータス、お母様が持っていっちゃって私まだ見てないから何も言えないです。
 お母様はロザリー様と、二人で出て行きました。

 ルーク王子も行かれて、四人でワイワイやってると、お母様達が帰って来ました。

 「お母様。私おかしいのですか？」

 我ながら変！でも、お母様達の態度はそうとしか思えません。
 お母様からステータスの羊皮紙を受け取りました。子供四人で覗きこむと…、私、人外でした。