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本編
夕飯と疲弊
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「あん?」「あら?」
食堂前にて、アーネ・シエル組とばったり遭遇。特にメッセージを飛ばしたりした訳では無かったが、俺達の部屋が一階より上にあるので、アーネ達はどうも部屋から降りてきた所で偶然鉢合わせたらしい。俺が一度部屋に戻って呼んでくるつもりだったが、どうやらその手間が省けたらしい。
けど、それは別に問題は無いんだよ。
アーネが何故か背中にユーリアを背負っていたのが問題…ってか謎ってなだけで。
意識を失っているのか、それとも動く気すら起きないのか、とにかくぐったりとしており、今にもスライムのように溶けそうな雰囲気すらする。
「…それ、どうしたんだ?」
「…………ユーリアが疲れきってシャワー室でダウンしましたの。仕方ないから手の空いていた私が背負って…」
なるほど、へばったのか。
で、救護係も手一杯だろうしアーネが代わりに連れてきて、か。
「おい、ユーリア、起きろほら。飯は食えそうか?」
「……………………………………………………レィアか」
地の底から這い上がる亡者の呻きのような声でユーリアが返事をする。
「おう。大丈夫か?」
「大丈夫かどうかと聞かれれば大丈夫じゃないと言うが、夕飯は食べよう。と言うか魔力が枯渇しかかっていて身体に力が入らんのだ…夕飯を食べねばこのまま倒れるぞ」
「安心しろ、もう倒れてる」
とりあえず代わるぞ、と二人に断ってからユーリアを持ち上げ、背負う。…もちろん自力の腕力じゃ足りないので、髪でだが。
「さて、とりあえず食堂に入るか」
そう言って四人席に座ってからアーネが気づいたらしい。
「……そちらの方は…」
「あー…今回の二つ名候補の一人、ルルシェル・ガウヴランだ」
「はじめましてぇ…ルルシェルですぅ…仮の二つ名は《剣姫》ねぇ…。呼ぶ時はルーシェ、って呼んでねぇ…」
相も変わらずゆっくりゆったりと話すルーシェ。
「とりあえず瀕死の大貴族様もいることだし…まずは食おうぜ?」
魔力消費してよっぽど空腹なはずなのに、自分ひとりで先に食べるわけには!みたいな痩せ我慢してるから。見てる方が気の毒だから。
という訳でしばらく雑談をしながら食事をした。ごく一部はひたすら飯を食ってたがな。
約三十分後、ようやく一区切りついたらしいユーリアが今更ながらに名乗りを上げる。
「あー、かなり遅れて申し訳なかった。ユーリア・グランデンジーク。付けられた二つ名は《貴刃》だ。お互い最後まで勝ち残れることを祈って頑張ろう」
「ユーリアちゃん…ん~…ユーちゃんね、よろしくぅ…」
「ゆ、ユーちゃん…?」
少し戸惑ったらしいが、まぁ初めて接触した印象はあんまり悪く無さそうだな。
……ところでルーシェ、俺に話す事があったんじゃなかったのか?
食堂前にて、アーネ・シエル組とばったり遭遇。特にメッセージを飛ばしたりした訳では無かったが、俺達の部屋が一階より上にあるので、アーネ達はどうも部屋から降りてきた所で偶然鉢合わせたらしい。俺が一度部屋に戻って呼んでくるつもりだったが、どうやらその手間が省けたらしい。
けど、それは別に問題は無いんだよ。
アーネが何故か背中にユーリアを背負っていたのが問題…ってか謎ってなだけで。
意識を失っているのか、それとも動く気すら起きないのか、とにかくぐったりとしており、今にもスライムのように溶けそうな雰囲気すらする。
「…それ、どうしたんだ?」
「…………ユーリアが疲れきってシャワー室でダウンしましたの。仕方ないから手の空いていた私が背負って…」
なるほど、へばったのか。
で、救護係も手一杯だろうしアーネが代わりに連れてきて、か。
「おい、ユーリア、起きろほら。飯は食えそうか?」
「……………………………………………………レィアか」
地の底から這い上がる亡者の呻きのような声でユーリアが返事をする。
「おう。大丈夫か?」
「大丈夫かどうかと聞かれれば大丈夫じゃないと言うが、夕飯は食べよう。と言うか魔力が枯渇しかかっていて身体に力が入らんのだ…夕飯を食べねばこのまま倒れるぞ」
「安心しろ、もう倒れてる」
とりあえず代わるぞ、と二人に断ってからユーリアを持ち上げ、背負う。…もちろん自力の腕力じゃ足りないので、髪でだが。
「さて、とりあえず食堂に入るか」
そう言って四人席に座ってからアーネが気づいたらしい。
「……そちらの方は…」
「あー…今回の二つ名候補の一人、ルルシェル・ガウヴランだ」
「はじめましてぇ…ルルシェルですぅ…仮の二つ名は《剣姫》ねぇ…。呼ぶ時はルーシェ、って呼んでねぇ…」
相も変わらずゆっくりゆったりと話すルーシェ。
「とりあえず瀕死の大貴族様もいることだし…まずは食おうぜ?」
魔力消費してよっぽど空腹なはずなのに、自分ひとりで先に食べるわけには!みたいな痩せ我慢してるから。見てる方が気の毒だから。
という訳でしばらく雑談をしながら食事をした。ごく一部はひたすら飯を食ってたがな。
約三十分後、ようやく一区切りついたらしいユーリアが今更ながらに名乗りを上げる。
「あー、かなり遅れて申し訳なかった。ユーリア・グランデンジーク。付けられた二つ名は《貴刃》だ。お互い最後まで勝ち残れることを祈って頑張ろう」
「ユーリアちゃん…ん~…ユーちゃんね、よろしくぅ…」
「ゆ、ユーちゃん…?」
少し戸惑ったらしいが、まぁ初めて接触した印象はあんまり悪く無さそうだな。
……ところでルーシェ、俺に話す事があったんじゃなかったのか?
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