大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

到着と放送

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豪快な音と共に学校の屋上にルト先輩が着地する。馬?先に下ろしてから来たよ。
高さがかなりあったが、そこから彼女を抱えながら飛び降りた。このぐらいの高さならノーダメージで着地出来る。
アーネがルト先輩の背中から降りる時にひと悶着あったが、まぁそこは割愛。スカートだから飛び降りれるか!別にお前の中身なんざどうでもいいわ!なんですって!的なやり取りがあったとでも思っといてくれ。ってかそれが全て。…魔法、撃つなよな。マジで。
「ルト先輩ありがとなー。この礼はいつか気が向いたら必ずするよー」
そう言ってとりあえず学校の中に入る。ちなみにルト先輩はずっと竜転したまんまだった。
階段降りてる途中で服が入った袋を持った小便女とすれ違ったから、多分竜転したら服とか弾けるんだろうなぁ…ってことは多分先輩、今全裸…?
うん、考えるのをやめようか。
「さて、どうするかな…」
「何がですの?」
「んー?学校長の所にコイツ連れていくの、どうすっかなーって話」
そう言って彼女を抱え直す。
ぶっちゃけ疲れた。早く部屋戻って寝たい。
だって考えてみろよ。
徹夜で特訓して仮眠とった後、真っ暗な中で戦闘。そこから宿屋に急いで戻った後に飯を軽く済ませて乱戦した後に中途半端な緋眼の限界に挑むような戦闘。
正直限界。もうやだ。
「…明日でもいいかな?」
「それなら私が彼女を連れていきますわ。ほら、こっちへいらっしゃいな」
ふるふる。彼女が首を横にふる。
「……や。」
「…私、何かしましたっけ?」
「…いや、知らね」
顔を俺の胸元に埋めて完全なガードの構えである。これをひっペがして無理矢理アーネに預けるのは酷だろう。
「今なら多分、学校長も気づいてないだろ。報告優先って言ってもバレなきゃいいさ」
多分。
「なら、彼女をどこに預けますの?」
「…俺達の部屋以外無くねぇ?コイツが俺から離れようとしねぇし」
それに。
「万が一、コイツのスキルが誰かに牙を剥いた時、俺じゃ無かったら対応出来ねぇし」
「そう言えば、どんなスキルですの?」
「血を操るスキルだよ。あの牢獄の中じゃ、そのスキルを使って血でナイフとか作ってた」
「それぐらいなら卓越した戦士でしたら対応出来そうですわよ」
「あぁそうだろうな。仮にそのナイフがカスリでもすれば、そのまま血が引っ張られて大出血するけど。それでも卓越した戦士なら大丈夫なんだろうな。ちなみに牢獄の中で弱りきっててもめちゃくちゃナイフ速かったぞ」
「無理ですわね」
なんて戯れ合ってたら。
いつぞやの二つ名争奪戦の時によく聞いた音が鳴った。
《キンコンカンコーン》
「げ。まさか」
《レィア・シィルさん、アーネ・ケイナズさん、至急、学長室に来てください。繰り返します──》
バレてたか…。
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