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本編
解散と徹夜
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…………。
………?
……!
「ちょ、ちょい待て待て!」
理解が色々と追いつかんぞ!
「それじゃ、これぐらいでいいかしらぁ?」
と、豹が俺の言葉に被せるようにしてそう言った。
ん?何が?
『ほら、そこの芋虫達じゃね?』
…あぁ、そういう事か。
うーん、もう少し渋れば情報を引き出せるか?
『いや、止めとけ。下手したらさっきの槍を投げられてバトルスタートってオチになっちゃ流石に不味いだろ』
それもそうか。まぁ、幸いにもかなりの情報を得た訳だし、ここで引き下がりますか。
「……まぁいいか。んじゃどうぞ、っと」
俺の一言が終わると同時に、手足を縛っていた髪が解け、制服男女は即座に立ち上がって彼女のすぐ側へ走って行った。
「………申し訳ありません」
「いえ、仕方ないわぁ。…あなたの方にも非があったしねぇ」
その言葉に反応して、びくりと制服男子が跳ねる。
…てかこの女、いつから覗いていたんだろうか…。
「《鴉》」
「はっ」
豹がそう言うと、さっきまで転がっていた黒ずくめが、いつの間にか彼女の横にいた。
「先に戻って報告書書いといてぇ。内容は…適当にでっち上げといてくれる?あ、間違っても聖学の奴らと会ったなんて書かないようにぃ」
「御意に」
短く答えた黒ずくめは、即座に窓から飛び出していった。
「それじゃぁ、明日の朝…そうね、私達の宿屋に来てちょうだい?そうすれば私達が案内してあげるわぁ」
「おう、分かった。……信用していいんだよな?」
「私達があなた達を騙して何のメリットがあるのぉ?」
まぁ、それもそうか。
「それじゃ、また明日会いましょうねぇ」
窓を蹴り、彼女はそのまま外へ。制服男女は窓から飛び降りてそのまま去っていった。
………。
ふぅ。
「よし、明日の方針はなんとか決まったな。んじゃ、俺は適当に報告書仕上げとくから、お前は先に寝といてくれ。あぁ、内容は明日伝えとくな」
「へ?あ、はい。ですの」
状況がコロコロと転がってめちゃくちゃテンパった結果、思考がフリーズした感じか。
どうか明日の朝にリセットされてますように、と。
アーネがフラフラとベッドに潜った所で、ドアがガチャリと開いた。
「遅れて申し訳ありませんでした!警備隊一番隊隊長、みんなのアイドル、ニケが戻りましたよ!」
……。
『…酔ってんな』
完全に出来上がってやがる…。
酔っ払いの相手は面倒なので、腹殴って気絶させた後、ベッドに放り込んでおく。
さて、と。
俺はさっき手紙を届けた矢を握り、力を込めて雑巾でも絞るようにして捻る。
きゅるきゅると音がして矢が開き、中からペンと紙が出てくる。
小さな明かりを灯し、その明かりを頼りに文字を綴っていく。
内容は……。
頭に思い描き、ため息を一つ。気が進まない。非常に気が進まないが、仕方あるまい。
文を書き終え、同じように片付けると、矢がほの青く輝き始め、即座に飛んでいった。これで多分大丈夫。
んじゃ、俺もそろそろ寝よ―――。
『今代の、何寝ようとしてるんだ?』
あん?寝たっていいだろ。しかも、明日は多分、戦闘になるだろうし、早めに身体を休めないと。
『それより、緋眼の特訓するぞ。基礎の基礎だ。これが出来ると出来ないとじゃ血界の安定度が段違いなんだ。つべこべ言わずにやるぞ』
…マジっすか。
結果、俺は徹夜でシャルに鍛えられた。
…戦闘、大丈夫だろうか?
………?
……!
「ちょ、ちょい待て待て!」
理解が色々と追いつかんぞ!
「それじゃ、これぐらいでいいかしらぁ?」
と、豹が俺の言葉に被せるようにしてそう言った。
ん?何が?
『ほら、そこの芋虫達じゃね?』
…あぁ、そういう事か。
うーん、もう少し渋れば情報を引き出せるか?
『いや、止めとけ。下手したらさっきの槍を投げられてバトルスタートってオチになっちゃ流石に不味いだろ』
それもそうか。まぁ、幸いにもかなりの情報を得た訳だし、ここで引き下がりますか。
「……まぁいいか。んじゃどうぞ、っと」
俺の一言が終わると同時に、手足を縛っていた髪が解け、制服男女は即座に立ち上がって彼女のすぐ側へ走って行った。
「………申し訳ありません」
「いえ、仕方ないわぁ。…あなたの方にも非があったしねぇ」
その言葉に反応して、びくりと制服男子が跳ねる。
…てかこの女、いつから覗いていたんだろうか…。
「《鴉》」
「はっ」
豹がそう言うと、さっきまで転がっていた黒ずくめが、いつの間にか彼女の横にいた。
「先に戻って報告書書いといてぇ。内容は…適当にでっち上げといてくれる?あ、間違っても聖学の奴らと会ったなんて書かないようにぃ」
「御意に」
短く答えた黒ずくめは、即座に窓から飛び出していった。
「それじゃぁ、明日の朝…そうね、私達の宿屋に来てちょうだい?そうすれば私達が案内してあげるわぁ」
「おう、分かった。……信用していいんだよな?」
「私達があなた達を騙して何のメリットがあるのぉ?」
まぁ、それもそうか。
「それじゃ、また明日会いましょうねぇ」
窓を蹴り、彼女はそのまま外へ。制服男女は窓から飛び降りてそのまま去っていった。
………。
ふぅ。
「よし、明日の方針はなんとか決まったな。んじゃ、俺は適当に報告書仕上げとくから、お前は先に寝といてくれ。あぁ、内容は明日伝えとくな」
「へ?あ、はい。ですの」
状況がコロコロと転がってめちゃくちゃテンパった結果、思考がフリーズした感じか。
どうか明日の朝にリセットされてますように、と。
アーネがフラフラとベッドに潜った所で、ドアがガチャリと開いた。
「遅れて申し訳ありませんでした!警備隊一番隊隊長、みんなのアイドル、ニケが戻りましたよ!」
……。
『…酔ってんな』
完全に出来上がってやがる…。
酔っ払いの相手は面倒なので、腹殴って気絶させた後、ベッドに放り込んでおく。
さて、と。
俺はさっき手紙を届けた矢を握り、力を込めて雑巾でも絞るようにして捻る。
きゅるきゅると音がして矢が開き、中からペンと紙が出てくる。
小さな明かりを灯し、その明かりを頼りに文字を綴っていく。
内容は……。
頭に思い描き、ため息を一つ。気が進まない。非常に気が進まないが、仕方あるまい。
文を書き終え、同じように片付けると、矢がほの青く輝き始め、即座に飛んでいった。これで多分大丈夫。
んじゃ、俺もそろそろ寝よ―――。
『今代の、何寝ようとしてるんだ?』
あん?寝たっていいだろ。しかも、明日は多分、戦闘になるだろうし、早めに身体を休めないと。
『それより、緋眼の特訓するぞ。基礎の基礎だ。これが出来ると出来ないとじゃ血界の安定度が段違いなんだ。つべこべ言わずにやるぞ』
…マジっすか。
結果、俺は徹夜でシャルに鍛えられた。
…戦闘、大丈夫だろうか?
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