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本編
連戦と決着4
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「へえ、何?キミはお父さんと知り合いなのお?」
「いいや?違うさ。知ってるのは名前と有名なスキルぐらいさ」
アイテムボックスとかいうナメた名前のスキル。
確か、対象が中に少しでも通れるような袋かあれば、そこへ無制限に放り込めるというスキルだったか。
スキルが遺伝するという話があるにはあるのだが、噂程度の微妙な話。それに似たスキルである可能性が少し高いから参考にしようか、で済ませておくのが吉か。
まぁそもそも、そんなスキルで何が出来るかわからんが。
「そっかあ。なら良かったあ」
「あぁ?なんでだ」
「まさか、お父さんのお友達がこんなに弱い訳がないからさあ」
ふぅん。まぁ。
「まぁ、代わりにって言うのも何だが、俺は聖女サマと友達だよ」
そう言って俺は。
手にしていた黒剣を全力で投げる。
「んー?何これえ?私にくれるのお?」
特に苦もなく、投げられた黒剣の柄を掴むライナ。
かなりの速度だったのにな…。動体視力もかなり高いのか。
「貸してやるよ!」
精一杯の虚勢を張り、相手を呼び込む。ここからがスタートだ。
「いいよお?それなら、お言葉に甘えてえ」
再び彼女の姿が掻き消える。
視界から消えるが、右の方からグッ、と地を踏みしめる音。
来た。二分の一の確率、その当たりを引き当てた!
「せい、やあっ!」
なんとも気の抜けるかけ声と共に繰り出された一撃は、振り方がメチャクチャ、子供の振り回した棒切れと同じような振り方。しかし、その怪力と合わさり、尋常ではない威力をもたらす。
それを俺は。
「がっ!」
今度は受ける。銀盾がギシギシと音を立て、身体も同じくミシミシと軋む。
そして、三度目の空中遊泳。
地面と水平に飛び…すぐさま足を伸ばして踏ん張る。
振動が伝わり激痛が脚に響くが、葉を食いしばって我慢。目的は。
「んん?金色の剣?」
吹き飛ばされた方向にあった金剣、それを拾い上げ、両手で構える。
構えは、ナナキと同じに再現する。
「さぁ、かかってこいよ」
「やけに偉そうだねえ?私、これでもキミの上級生だし、キミは負傷してボロボロだよお?」
たしかにな。けれど。
「俺の方が剣は上手いし、お前は挑戦者だ」
脚の感覚がそろそろなくなってきた。
止まらず流れる血で、白銀だった髪は所々赤黒く染まり、貧血のためか意識が若干朦朧としている。
それでも。
ちらりと視線を横にすれば、入口の方でアーネが俺を見ている。
ナナキにも誓った。
アーネにも誓った。
負けないって。
ここからは全力だ。
「…五分」
「うん?なんか言ったあ?」
「五分でケリをつける。そう言ったんだよ」
言い換えようか。五分しか持たない。
だから。
「最高の五分にしてやるよ…!」
脳みそが蕩けちまうような時間だ…、
「いいや?違うさ。知ってるのは名前と有名なスキルぐらいさ」
アイテムボックスとかいうナメた名前のスキル。
確か、対象が中に少しでも通れるような袋かあれば、そこへ無制限に放り込めるというスキルだったか。
スキルが遺伝するという話があるにはあるのだが、噂程度の微妙な話。それに似たスキルである可能性が少し高いから参考にしようか、で済ませておくのが吉か。
まぁそもそも、そんなスキルで何が出来るかわからんが。
「そっかあ。なら良かったあ」
「あぁ?なんでだ」
「まさか、お父さんのお友達がこんなに弱い訳がないからさあ」
ふぅん。まぁ。
「まぁ、代わりにって言うのも何だが、俺は聖女サマと友達だよ」
そう言って俺は。
手にしていた黒剣を全力で投げる。
「んー?何これえ?私にくれるのお?」
特に苦もなく、投げられた黒剣の柄を掴むライナ。
かなりの速度だったのにな…。動体視力もかなり高いのか。
「貸してやるよ!」
精一杯の虚勢を張り、相手を呼び込む。ここからがスタートだ。
「いいよお?それなら、お言葉に甘えてえ」
再び彼女の姿が掻き消える。
視界から消えるが、右の方からグッ、と地を踏みしめる音。
来た。二分の一の確率、その当たりを引き当てた!
「せい、やあっ!」
なんとも気の抜けるかけ声と共に繰り出された一撃は、振り方がメチャクチャ、子供の振り回した棒切れと同じような振り方。しかし、その怪力と合わさり、尋常ではない威力をもたらす。
それを俺は。
「がっ!」
今度は受ける。銀盾がギシギシと音を立て、身体も同じくミシミシと軋む。
そして、三度目の空中遊泳。
地面と水平に飛び…すぐさま足を伸ばして踏ん張る。
振動が伝わり激痛が脚に響くが、葉を食いしばって我慢。目的は。
「んん?金色の剣?」
吹き飛ばされた方向にあった金剣、それを拾い上げ、両手で構える。
構えは、ナナキと同じに再現する。
「さぁ、かかってこいよ」
「やけに偉そうだねえ?私、これでもキミの上級生だし、キミは負傷してボロボロだよお?」
たしかにな。けれど。
「俺の方が剣は上手いし、お前は挑戦者だ」
脚の感覚がそろそろなくなってきた。
止まらず流れる血で、白銀だった髪は所々赤黒く染まり、貧血のためか意識が若干朦朧としている。
それでも。
ちらりと視線を横にすれば、入口の方でアーネが俺を見ている。
ナナキにも誓った。
アーネにも誓った。
負けないって。
ここからは全力だ。
「…五分」
「うん?なんか言ったあ?」
「五分でケリをつける。そう言ったんだよ」
言い換えようか。五分しか持たない。
だから。
「最高の五分にしてやるよ…!」
脳みそが蕩けちまうような時間だ…、
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