大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ

鮭とば

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本編

友達と談笑

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という訳で、新メンバーこと、リーザ・ヒラムを俺達の班に迎え入れた。
彼女はこのまま、午前の授業と午後の授業、両方受けるらしい。
ちなみに他の三人に関しても、四班が少し俺達から遅れて迎えに行った。
多分、教室へ戻る際、廊下で四班の女子っぽい子とすれ違ったので、間違いないと思う。
リーザはクアイちゃんと本当に仲がいいらしく、教室に戻るまで話し続けていた…というか、リーザがひたすらクアイちゃんに話しかけていたのか。
まぁ、仲がいいのはよろしいことだ。
授業中もずっと喋っていたしな。
昼食も二人で話しながら、俺達他の一班のメンバーが入る余地がないほど。
「…レィアさん、彼女の戦闘スタイルとか、スキルとか聞けた?こっちの事もある程度伝えないと…」
「いんや、ずっとあんな感じだ」
ラウクムくんが軽くため息を吐く。
「まぁ、それは午後の訓練の前にでも聞けば間に合うかな?クアイに先に聞いとけばよかったな……」
少し後悔した。
いや、彼女がナタリさんの事を完璧に克服出来たのはいい事なんだが、プラスの方向に転がりすぎたというか、なんというか…。
「あら?何をしてるんですの?」
アーネが少し遅れて食堂に入ってきた。
なにやら、装備のメンテナンスで遅れたとか言っていたが…お前、防具とか殆ど意味を為さない魔法使いな上に、杖とかの補助具も使ってないし、精々が前に抜糸に使ったダガーぐらいしかないのに、それも殆ど使ってないだろうに…。
まぁ、それはそれとして。
「んー、新メンバーとの親睦の深め方をどうするかって話…だよな? 」
「まぁ…間違ってはないよね」
最低限、午後の授業に合わせるためにスキルと戦闘スタイルは聞いておきたい。
武器が槍と言う事は聞いているのだが…魔法はどの程度使えるのかという事や、槍そのものの長さとかも気になる。
一応、自衛団だったかなんだかに加入していたほどなのだから、連携プレイは取れるとは思うのだがそれも初対面の人と出来るとは思えないしなぁ…。
「なるほど、しかしそれなら、話の輪に入ればいいじゃありませんの」
「そうなんだけどな、せっかく同郷の友達と会えて、盛り上がってるところを邪魔するのも悪いし、つい最近復活したばかりだし、もう少しいいかなぁって思ったわけだよ」
しかも、二人の話を少し盗み聞きした所、どうもクアイちゃん、故郷では入試に失敗して、道中に魔獣に襲われて死んだと思われていたらしい。
入試中の事故での死亡、もしくは大怪我などは、聖学が責任を持って彼、もしくは彼女を故郷に送り返すらしいが、入試を受けに来る道中や、入試の帰りに魔獣に襲われた場合、そのまま骨の一つも故郷には帰らない。
そんなわけで、音信不通だったクアイちゃんは死んだものと思われていたらしい。
…実際は、入学してバタバタしているうちに紅の森に行き、帰ってきたら新しく出来た友人の死という風に、単に送れなかっただけなのだが。
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