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本編
夕食と悪夢
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家の裏手、そこにあるスコップを掴んで、ナナキと一緒にそのすぐ近くの地面を掘る。
ほんの十五センチほど掘ると、茶色い石のようなものがゴロゴロと転がってる。
これが主食の芋。久しぶりに見たな…。
見た目通り、ガッチガチに固くて、多分、全力でぶん回せば撲殺できるんじゃね?というか、最早植物じゃなくね?ってぐらい硬い。
食べる時は水に十分ほど浸して、その後に蒸す。
そうすれば柔らかくなって食べれるのだが…まぁ味が全くと言っていいほどない。なんだろ、食べごたえのある綿でも食ってる気分。
昔、二人してどうにか調理できないか頑張ってみたものの、ロクな調味料のないこの村。せいぜいが塩を振るぐらいしか出来ない。
ちなみに、そんな味だが、栄養バランスは完璧らしく、芋なので腹も簡単に膨れる。
昔この村に来た人たちの一人が、ごっそりと芋を持っていったこともあったなぁ…。
そんなことを思い返しつつ、拳大の芋を一人二つほど持って家に帰り、さっきの調理方法で芋を料理していく。
…なんか広場の方が騒がしいな…。
主に悲鳴の方向で。
「ナナキ、ちょっと外見てくるわー」
「んー?ほーい」
ガチャリ。
「レィアさんたすけ」
バタン。
「何かあったのー?」
キッチンの方からナナキの声。
「…何でもないと思うよ」
ガチャリ。
「おええええ!なんですのなんですの!なんなんです」
バタン。
「何かあったよね」
流石にこっちに来たか。
「なんか、予想以上に大変なことになってるらしいな…」
「どうする?みんなの所行ってみる?」
「いや…ワザワザ自分から地獄に飛び入る理由はないしなぁ…」
ガチャリ。
「「ん?」」
戸を開けて中に入ってきたのは、先生以外のあの広場にいた全員。
訂正、入ってきたと言うより、倒れ込んだと言った方が正しいわ。
「何事だ?」
「せ、先生が…先生が作る料理があまりにもエググロで…」
ラウクムくんが息も絶え絶えに言う。
というか…エググロはわかるが…あぁ、えぐくてグロいってことか。
「流石にそこまで言われると気になるね。ボク、見てくるよ!」
「あ!ちょっと!ナナキさん!」
ラウクムくんの引き止める声も聞かず、飛び出していくナナキ。
…ふむ、芋がそろそろ蒸し終わる頃合だな。
さて、キッチンへ…。
あ、なんか凄まじい声が。
続いて爆砕音。爆砕音!?
そして、間を空けずに、ナナキが先生を引っ掴んで中に入ってきた。
手足から煙が上がってるってことは…火薬を使ったのか。
「よお。どうだった?」
「この世のものではないものを見てきたよ…!」
よっぽどだな。おい。
「そいつの処理は?」
「跡形もなく消し飛ばした!」
素晴らしい返事だ。ちょっと見てみたかった気もしないではないが、その対応は気に入った。百点あげよう。
「んじゃ、飯にしようぜ」
みんながギョッとした顔をした。
…いや、まさか、馬頭を食うわけじゃないからな?
ほんの十五センチほど掘ると、茶色い石のようなものがゴロゴロと転がってる。
これが主食の芋。久しぶりに見たな…。
見た目通り、ガッチガチに固くて、多分、全力でぶん回せば撲殺できるんじゃね?というか、最早植物じゃなくね?ってぐらい硬い。
食べる時は水に十分ほど浸して、その後に蒸す。
そうすれば柔らかくなって食べれるのだが…まぁ味が全くと言っていいほどない。なんだろ、食べごたえのある綿でも食ってる気分。
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ちなみに、そんな味だが、栄養バランスは完璧らしく、芋なので腹も簡単に膨れる。
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そんなことを思い返しつつ、拳大の芋を一人二つほど持って家に帰り、さっきの調理方法で芋を料理していく。
…なんか広場の方が騒がしいな…。
主に悲鳴の方向で。
「ナナキ、ちょっと外見てくるわー」
「んー?ほーい」
ガチャリ。
「レィアさんたすけ」
バタン。
「何かあったのー?」
キッチンの方からナナキの声。
「…何でもないと思うよ」
ガチャリ。
「おええええ!なんですのなんですの!なんなんです」
バタン。
「何かあったよね」
流石にこっちに来たか。
「なんか、予想以上に大変なことになってるらしいな…」
「どうする?みんなの所行ってみる?」
「いや…ワザワザ自分から地獄に飛び入る理由はないしなぁ…」
ガチャリ。
「「ん?」」
戸を開けて中に入ってきたのは、先生以外のあの広場にいた全員。
訂正、入ってきたと言うより、倒れ込んだと言った方が正しいわ。
「何事だ?」
「せ、先生が…先生が作る料理があまりにもエググロで…」
ラウクムくんが息も絶え絶えに言う。
というか…エググロはわかるが…あぁ、えぐくてグロいってことか。
「流石にそこまで言われると気になるね。ボク、見てくるよ!」
「あ!ちょっと!ナナキさん!」
ラウクムくんの引き止める声も聞かず、飛び出していくナナキ。
…ふむ、芋がそろそろ蒸し終わる頃合だな。
さて、キッチンへ…。
あ、なんか凄まじい声が。
続いて爆砕音。爆砕音!?
そして、間を空けずに、ナナキが先生を引っ掴んで中に入ってきた。
手足から煙が上がってるってことは…火薬を使ったのか。
「よお。どうだった?」
「この世のものではないものを見てきたよ…!」
よっぽどだな。おい。
「そいつの処理は?」
「跡形もなく消し飛ばした!」
素晴らしい返事だ。ちょっと見てみたかった気もしないではないが、その対応は気に入った。百点あげよう。
「んじゃ、飯にしようぜ」
みんながギョッとした顔をした。
…いや、まさか、馬頭を食うわけじゃないからな?
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