上 下
37 / 37

婚姻

しおりを挟む
マリー・ヤクトン男爵令嬢に現を抜かしていた殿方たちはそれぞれ各家で処分が下された。ほとんどが下働きとなり生涯出世することは叶わない。クラーク殿下の王位を望んでいた側妃様は離宮で幽閉となった。

「お嬢様、とても素敵です!」
「ありがとうマーサ」

今日はわたくしの婚姻式。魔石をつけたドレスは重いがキラキラと光ってる。

化粧もこの日のために作った特注品よ。

「アレクシア、綺麗だよ」
「フォルトゥナート様も素敵ですわ」

フォルトゥナート様はわたくしの瞳の色の正装に白金色のさし色がある。

フォルトゥナート様にエスコートされ婚姻を上げる神殿に行く。神殿には上王陛下、上王妃殿下。更に国王夫妻までいる。わたくしたちは皆に祝福されながら進んでいく。

「フォルトゥナート・アルファンスはアレクシア・バートンを妻とし愛することを誓うか?」
「誓います」
「アレクシア・バートンはフォルトゥナート・アルファンスを夫とし愛すことを誓うか?」
「誓います」

誓いの言葉のあと婚姻の宣誓書にサインする。魔道具でサインすると光を放って消える。

婚姻式は恙無く終わり、パーティーの準備に入る。

パーティーでは沢山の人に祝われ幸せを感じた。外で何か騒ぎがあって一時騒然としたけど、それ以外は何もなかった。あとで聞いたらマリー・ヤクトン男爵令嬢が乗り込んでこようとしたらしい。何でもフォルトゥナート様と結婚するのは自分だと言ってたと。クラーク殿下はどうしたのよ。男爵になるからって見捨てたのかしら?それでも王命が出たからクラーク殿下と婚姻するしか道は残されてないわ。

「アレクシア、愛してるよ」
「わたくしもお慕いしております」

クラーク殿下には感じなかった愛をフォルトゥナート様には抱いてる。

その後、わたくしは2男2女を産み、公爵として幸せな時間を行きた。

やり直せて感謝していますわ。最高神様。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(19件)

とっと
2022.04.30 とっと

空き時間に読むには丁度いいお話でしたv(*´>ω<`*)v

ママン…実はその後(離婚退場)どっかでしゃしゃり出て来ないかドキドキしてましたww
側妃様とどんな確約してたんでしょうね~(=д= )=3
しかも家人と不貞ってww
その後ご実家でどう暮らしてるのやら…結婚により本家(公爵家)に助けられた経緯とかから、甘い生活を許されるご実家なのか。
下手したら極秘処理??とか、ママンネタでアレコレ妄想ご馳走☆

王弟&主人公カプがあまりにもLoveLove幸せオーラ出まくりで…涙にくれるご子息ご令嬢おおかったんだろうなぁ~とか。

(主人公錬金術関連で)よくも悪くもな暗躍や思惑が(国内外)交差してるのに跳ね返されてたんだろう日々。

第2王子マジ婚約者って信じてたの案件ww
(え?デヒューでもエスコート違うやんww一回もお茶会やら無かったやん?)
廃籍継承権剥奪後、男爵として生活出来てんの?(無難な頃に毒杯に一万円←)

アレコレ妄想尽きない。:+((*´艸`))+:。

番外編、お話の神様降りてこないかなぁ…(‐人‐)ナムナム

紗南
2022.05.07 紗南

感想ありがとうございます
妄想のねたになったようで良かったです
第2王子は本当に不思議ですよね。接点なかったのに婚約者と思い込んでるんだから。

解除
penpen
2022.04.14 penpen

一気読みさせて頂きました⸜( * ॑꒳ ॑* )⸝
2男2女って凄いΣ(゚Д゚)

紗南
2022.04.14 紗南

子宝に恵まれました

解除
兎月
2022.04.12 兎月

まだ読み始めたばかりなのですが、とてもテンポがよく読みやすいです。内容も凄く面白いので楽しく読ませていただいてます。
素敵な作品を公開して下さり、ありがとうございます!

紗南
2022.04.12 紗南

こちらこそ、読んでいただきありがとうございます

解除

あなたにおすすめの小説

『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故

ラララキヲ
ファンタジー
 ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。  娘の名前はルーニー。  とても可愛い外見をしていた。  彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。  彼女は前世の記憶を持っていたのだ。  そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。  格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。  しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。  乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。  “悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。  怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。  そして物語は動き出した…………── ※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。 ※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。 ◇テンプレ乙女ゲームの世界。 ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇ご都合展開。矛盾もあるかも。 ◇なろうにも上げる予定です。

婚約者に見殺しにされた愚かな傀儡令嬢、時を逆行する

蓮恭
恋愛
 父親が自分を呼ぶ声が聞こえたその刹那、熱いものが全身を巡ったような、そんな感覚に陥った令嬢レティシアは、短く唸って冷たい石造りの床へと平伏した。  視界は徐々に赤く染まり、せっかく身を挺して庇った侯爵も、次の瞬間にはリュシアンによって屠られるのを見た。 「リュシ……アン……さ、ま」  せめて愛するリュシアンへと手を伸ばそうとするが、無情にも嘲笑を浮かべた女騎士イリナによって叩き落とされる。 「安心して死になさい。愚かな傀儡令嬢レティシア。これから殿下の事は私がお支えするから心配いらなくてよ」  お願い、最後に一目だけ、リュシアンの表情が見たいとレティシアは願った。  けれどそれは自分を見下ろすイリナによって阻まれる。しかし自分がこうなってもリュシアンが駆け寄ってくる気配すらない事から、本当に嫌われていたのだと実感し、痛みと悲しみで次々に涙を零した。    両親から「愚かであれ、傀儡として役立て」と育てられた侯爵令嬢レティシアは、徐々に最愛の婚約者、皇太子リュシアンの愛を失っていく。  民の信頼を失いつつある帝国の改革のため立ち上がった皇太子は、女騎士イリナと共に謀反を起こした。  その時レティシアはイリナによって刺殺される。  悲しみに包まれたレティシアは何らかの力によって時を越え、まだリュシアンと仲が良かった幼い頃に逆行し、やり直しの機会を与えられる。  二度目の人生では傀儡令嬢であったレティシアがどのように生きていくのか?  婚約者リュシアンとの仲は?  二度目の人生で出会う人物達との交流でレティシアが得たものとは……? ※逆行、回帰、婚約破棄、悪役令嬢、やり直し、愛人、暴力的な描写、死産、シリアス、の要素があります。  ヒーローについて……読者様からの感想を見ていただくと分かる通り、完璧なヒーローをお求めの方にはかなりヤキモキさせてしまうと思います。  どこか人間味があって、空回りしたり、過ちも犯す、そんなヒーローを支えていく不憫で健気なヒロインを応援していただければ、作者としては嬉しい限りです。  必ずヒロインにとってハッピーエンドになるよう書き切る予定ですので、宜しければどうか最後までお付き合いくださいませ。      

ゲームと現実の区別が出来ないヒドインがざまぁされるのはお約束である(仮)

白雪の雫
恋愛
「このエピソードが、あたしが妖魔の王達に溺愛される全ての始まりなのよね~」 ゲームの画面を目にしているピンク色の髪の少女が呟く。 少女の名前は篠原 真莉愛(16) 【ローズマリア~妖魔の王は月の下で愛を請う~】という乙女ゲームのヒロインだ。 そのゲームのヒロインとして転生した、前世はゲームに課金していた元社会人な女は狂喜乱舞した。 何故ならトリップした異世界でチートを得た真莉愛は聖女と呼ばれ、神かかったイケメンの妖魔の王達に溺愛されるからだ。 「複雑な家庭環境と育児放棄が原因で、ファザコンとマザコンを拗らせたアーデルヴェルトもいいけどさ、あたしの推しは隠しキャラにして彼の父親であるグレンヴァルトなのよね~。けどさ~、アラブのシークっぽい感じなラクシャーサ族の王であるブラッドフォードに、何かポセイドンっぽい感じな水妖族の王であるヴェルナーも捨て難いし~・・・」 そうよ! だったら逆ハーをすればいいじゃない! 逆ハーは達成が難しい。だが遣り甲斐と達成感は半端ない。 その後にあるのは彼等による溺愛ルートだからだ。 これは乙女ゲームに似た現実の異世界にトリップしてしまった一人の女がゲームと現実の区別がつかない事で痛い目に遭う話である。 思い付きで書いたのでガバガバ設定+設定に矛盾がある+ご都合主義です。 いいタイトルが浮かばなかったので(仮)をつけています。

家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。

木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。 その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。 そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。 なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。 私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。 しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。 それなのに、私の扱いだけはまったく違う。 どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。 当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。

婚約破棄されて無職、家無しになったので、錬金術師になって研究ライフを送ります

かざはなよぞら
恋愛
 ソフィー・ド・セイリグ。  彼女はジュリアン王子との婚約発表のパーティー会場にて、婚約破棄を言い渡されてしまう。  理由は錬金術で同じ学園に通うマリオンに対し、危険な嫌がらせ行為を行っていたから。  身に覚えのない理由で、婚約破棄を言い渡され、しかも父親から家から追放されることとなってしまう。  王子との婚約から一転、ソフィーは帰る家もないお金もない、知り合いにも頼れない、生きていくことも難しいほど追い詰められてしまう。  しかし、紆余曲折の末、ソフィーは趣味であった錬金術でお金を稼ぐこととなり、自分の工房を持つことが出来た。  そこからソフィーの錬金術師としての人生が始まっていくのだ――

【完結】子爵令嬢の秘密

りまり
恋愛
私は記憶があるまま転生しました。 転生先は子爵令嬢です。 魔力もそこそこありますので記憶をもとに頑張りたいです。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

公爵令嬢 メアリの逆襲 ~魔の森に作った湯船が 王子 で溢れて困ってます~

薄味メロン
恋愛
 HOTランキング 1位 (2019.9.18)  お気に入り4000人突破しました。  次世代の王妃と言われていたメアリは、その日、すべての地位を奪われた。  だが、誰も知らなかった。 「荷物よし。魔力よし。決意、よし!」 「出発するわ! 目指すは源泉掛け流し!」  メアリが、追放の準備を整えていたことに。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。