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実習

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淑女科の実習の日になった。今回のお題は刺繍。わたくしの得意分野ですわ。

教室にはわたくしとシェラミリア様と教師しかいない。

「では、刺繍を始めてください」

教師の合図で刺繍を始める。刺繍するものは己の獣魔。わたくしは2体いるため大変ですわ。

まずはセインから刺繍していく。この日のために銀の糸を錬金で作り上げた。治癒効果があるものが出来て軽い傷なら治せる。

セインが終わりダークを刺繍する。ダークの黒の糸も錬金して汚れを浄化する効果があるものになった。

半日かけて刺繍が終わり提出する。シェラミリア様は既に終えていた。

「とても素晴らしい出来ですわ」

教師にも褒められ嬉しくなる。

「アレクシア様、お疲れ様ですわ」
「シェラミリア様も」
「アレクシア様はこの後、どうなさいますの?」
「午後からは錬金術の実習ですの」
「まぁ! 頑張ってください」
「ありがとうございます」

2人で食事をとったあと、錬金術の部屋に行く。Sクラスに錬金術のスキルを持ってるのはわたくしだけで教師と2人きりだ。

「まずは治癒ポーションを作ってみよう。初級、中級、上級、最上級どれでもいいから錬金してみてくれ」

それならば最上級の治癒ポーションを作ってみましょう。材料を錬金窯にいれて錬金棒で混ぜながら魔力を流す。家の窯より質が悪いためいつもより時間がかかった。それでも淡く光成功する。出来たポーションを教師に提出すると、鑑定の魔道具で品質チェックをされた。

「最上級治癒ポーションの最高品質だ。文句なしの出来だ」
「ありがとうございます」

錬金術の実習もうまくいきよかったと胸を撫で下ろす。自信はあったがいざとなると緊張した。

屋敷に帰るとフォルトゥナート様が出迎えてくれる。

「おかえり。アレクシア」
「ただいま戻りました」
「実習はどうだった?」
「緊張しましたが、良い結果が出せましたわ」

部屋までエスコートしてもらい、一旦わかれる。ドレスに着替えてリビングに行くとフォルトゥナート様がきてソファーまで一緒に行く。侍女が紅茶をいれてくれて、それを一口飲んだ。

「フォルトゥナート様はお仕事は終わったのですか?」
「魔術師団のほうは今日はお休みでね。公爵の仕事の手伝いに来たんだよ」

お休みの日なのに手伝いに来て下さるなんて申し訳ないわ。早くわたくしも役に立ちたいです。

「明日も実習だよね」
「はい。明日は領主科の実習ですの。どのようなことをするのか聞いてもいいですか?」
「それは秘密だよ」
「まぁ! 少しでいいので」
「結構、無理難題なことかな」

無理難題ですか。怖いですわ。

夕食はフォルトゥナート様とお父様と一緒にとった。前回、お父様はほとんど屋敷に帰ってこなかったが、今回は毎日帰ってきて一緒に食事をしている。毎日、わたくしの話を聞いてくださって楽しい日々を過ごせてる。

領主科の実習になった。Sクラスの殿方4人もいる。

「では、実習を始める。君たちが治めるのは不毛の地だ。植物は何も生えない。海も勿論ない。資金は100万Gだ。それで領地を運営してみよ」

たったの100万G!? 無理難題ですわ。

そうですわ。あれを作って売りましょう。そのお金で人材を育てるのですわ。そして派遣するのです。

レポートに詳しいことを書き提出した。

「アレクシア嬢は面白いことを考えたな。しかし、これは実行可能なのか?」
「こちらの料理は絶品ですわ。ですが、真似をするのも簡単ですので、人材派遣を考えましたの」

料理の方は前世の知識だ。

「しかしこの食材は毒があるぞ」
「毒があるのは芽だけですわ。それ以外は食べれますのよ」
「では次の実習までに作ってきてみてくれ。判定はその後になる」
「かしこまりましたわ」

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