冒険者の学校。

ゆみすけ

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意識が戻らない?

どうしたものなのか・・・

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 「意識が戻らないのじゃ。」と、アマテラス様が・・・
ウズメ姫は顔色は戻ったが、能面のように微動だにしない。
ナインの胸が、すこし上下するから、呼吸はしているようである。(ナインの胸にオレの亀の頭が・・・)
アマテラス様が、オレをギロリと睨んだ。(欲情してスンマセン。)
「ツキヨミ、そちは、ウズメ姫と同じDNAじゃ。」「ハイ。」
「ユミスケも、ルイザとアレがやりつらいじゃろう。」「・・・」
「そちの意識をユミスケからウズメ姫へ移植したいんじゃが。」(なんか、実験してるのかな・・・)
「先のユミスケへの記憶と意識の神経系の移植で、わらわも腕があがったのじゃ。」 (はやり、なのだ。)
「おまえには、ユキヨミの初代がいるじゃろう。」と、初めてアマテラス様がオレを・おまえ・と呼んでくれた。
「このまま、ウズメ姫の意識が戻らないのも不憫なのじゃ。」と、アマテラス様だ。
「ツキヨミの意識がウズメ姫の刺激になれば、ウズメ姫も意識がもどるやもしれんのじゃ。」

 「ユミスケ、あたいは戻るよ。」と、オレの中のツキヨミだ。
「とても、勉強になったよ。」と、ユキヨミがいう。 
「わかりました、どうすれば?」と、オレとユキヨミが・・・
 こうして、再度のツキヨミとユミスケの分離がおこなわれた。
そして、ユキヨミの神経系の細胞はウズメ姫の脳細胞へと移植である。
それぞれが、完治するまで、医療カプセルの中である。

 移植手術は、アマテラス様が検分しながら、女官らが執刀しているようだ。
以前より、女官が増えたからだ。 それも、手術専門のようである。
改造人間を造る、ショ〇カーだな・・・・とても、言えないが・・・
 こうして、医療カプセルで完治するまで(体内のナノ・マシンのおかげで治療は速いのだが。)
オレは、10日ほどで、カプセルから出ることができた。 ユキヨミは・・・
まだ、のようである。 なぜなら、ウズメ姫の意識が戻らないからである。
なら、ツキヨミに意識で、眼が覚めてもいいんじゃないか・・・と思ったんだが。
「ユミスケよ、そう簡単にはいかんのじゃよ。」と、アマテラス様である。
女神様でも、そこはカンタンではないようである。
 しばらくして、ルイザが祠へやってきた。
「ユミスケ、どこへいってたんよ。」と、激おこプンプン丸である。
飛竜の討伐祝賀会をスッポかしたからだ。
「すごく、いそがしかったわ、王都はお祭りが終わらないほどよ。」
「ねえ、早く帰ってきてよ。」と、オレの腕をつかむのだ。

 そのころ、ウズメ姫の意識の中では、ツキヨミとウズメ姫の果てしない戦いが・・・
意識同士の戦いが続いていたのだ。 
ウズメ姫は、ユキヨミの姉だ、ツキヨミはウズメ姫の妹という立ち位置である。 
しかし、ユキヨミばかりが、目立っていたのだ。 なにかと、ユミスケが「ツキヨミ、ツキヨミ。」と、エコヒイキしていたのだ。 もちろん、ユミスケに他意はないのだが・・・
「姉さん、いい加減にしてよ、眼を覚ましてよ。」「いや、あんたばっかり。」「あんたばっかり。」
「どうして、ダダをこねるのよ。」「あんたばっかり、この際だから、いうけど。」「え、え。」
「あたいは、あんたはキライだからね。」「・・・・・」
「ゆるさないよ、この恨み晴らさでかっ。」「姉さん、もうイヤよ。」「ふふ、ふ、ざまあ味噌汁よ。」
そうなのだ、ふたりの姉妹は葛藤があったのだ。 一番、ウズメ姫が許せないのは、ルイザをウズメ姫へ当てたことである。 ドロ~ンの組み合わせである。 せめて、替わり番子なら・・・
しかし、すでにお寿司であるのだ。
ウズメ姫は爆発していたのだ。 ユキヨミが脳内へ入れば、さらに爆発するだけだったのだ。
オナゴは、たとえ女神様でも怒りが収まらないことも多々あるのである。
それが、オナゴのサガなのである・・・・・「ユミスケと最初に関わったのは、あたいなんだ。」と、ウズメ姫だ。
「あんたは、あとからシャシャリ出てきて、あたいからユミスケを奪ったのよ。」「絶対に許さないわ。」
と、ウズメ姫は脳内のツキヨミをイジメることで、喜びを感じているのだ。
眼が覚めないウズメ姫を心配するユミスケを感じることが、今のウズメ姫の喜びなのだ。 
だから、ウズメ姫は意識が戻らないように、自身を閉じ込めてしまったのである。








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