冒険者の学校。

ゆみすけ

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エリーゼの企み。

姉妹の闘争。

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 エリーゼは、作戦がまんまと成功したことが、今でも信じられなかった。 
しかし、現にアリエラと、ユミスケという日本人が馬車で逃避行である。 
「油断ね、ルイザ。」と、勝ち誇るエリーゼだ。 
いままで、オッパイしか勝てなかったんだが、やはりオッパイ神は天におわしましたのだ。 
「おお、オッパイの神様、あたいは、あたいは・・」と、感激で声もでないエリーゼであった。 
アリエラが、「あたいの乳母よ。」と、ユミスケに紹介してくれたが、自然とユミスケとは主従関係が構築されたのだ。 (まあ、ルイザの功績である。)
 いまは、馬車をあやつるエリーゼであった。 馬車は幌つきだ。 それで、二人を隠すことができたのだ。 
王都の門番にも気づかれていないはずだ。 
途中で村で数泊して、神様の祠に着いた一行である。 
祠の前には、すでに女官が待っていた。 
「お待ちしておりましたわ。」と、女官が挨拶だ。 そこは、さすがアマテラス様である。 
お見通しということだ。 
女官の案内で3人は奥へと進む。 4枚目の扉だ。 さすがに、緊張だ。 開いた。 
オレは、思わず、土下座である。 額を地面へ・・だ。 
「ユミスケ、頭をあげなさい。」と、アマテラス様の声が。
3人が土下座(オレを真似て全員がである。)から、頭をあげる。 
「べつに、わたくしは、怒ってはいませんよ。」と、寛大なお言葉だ。 
「ふふ、ふ。」と、アマテラス様は謎の微笑みである。 
「ユミスケ、あなたは日本人の血を増やしました、それは褒めてあげましょう。」と、アマテラス様である。 
「すくなくても、二人の日本人の子が宿ってますからね。」「アエリアとやら、こちらに。」と、手招きするアマテラス様だ。 そして、アエリアの手を取る。 
そして、「アエリアよ、そなたへ魔法を授けました。」「治癒魔法と空間魔法です。」「大切に、使いなさい。」 アエリアは感動で口が開いたままだ。 
そして、あわてて平伏する。 
「アマテラス様、一生お仕えいたします。」と、感動を伝えた。 
「いいんですよ、ユミスケの妻ですから、当然ですわ。」「アエリアよ、あなたを正妻として認めますわ。」
「アマテラス様、オレはライラへ・・」
「いいんです、ライラも妻として認めましょう、しかし正妻はひとりですから。」
「では、ライラは。」「そうね、2番目でしょうか・・」「なぜなら、アエリアは姉で、ライラは妹ですから、これは曲げられない事実ですからね。」と、正論を言うアマテラス様である。 
そうだった、アマテラス神は日本の神だ。 
そうなら、日本の伝統を守るのである。 
長男、長女とは、そういうモノなのだ。 兄貴や姉貴なのである。 
それは、差別ではない、先に産まれた事実なのである。 
そして、「ライラよ、これがアマテラスの答えですわ。」と、壁を見た。 
そこには、そこにはライラとルイザが平伏していた。 
「わたくしは、日本人を増やしたいのです、ライラよ多くの子を産みなさい。」「・・・」ライラは平伏したままだ。 「わかりましたね。」「・・・」「わかりましたね。」と、再度繰り返すアマテラス神だ。 
ライラは悔し涙にくれていたが、やがて、小さな声で、「わかりました。」と・・・それを見たルイザが、「アマテラス様、エリーゼへ決闘を。」「許しません。」「しかし。」「くどい。」怒ったアマテラス神は初めてだ。
顔が真っ赤だ。 そして、髪が逆立ってる。 
「姉妹ケンカは許しません、もしヤルなら破門(破門は魔法がなくなり、加護もなくなる。)です。」と、お怒りの言葉だ。 
「あなたは、エリーゼに負けたのです、それを認めなさい。」強烈な一言だ。 
ルイザも悔し涙にくれた。 
エリーゼのワナにハマったオレだったが、アマテラス様が強権で押さえてしまったのだ。 
さすが、地球の大戦で他国の高速計算機を打ち負かした実績だ。 
容赦ないのだ。 
そして、オッパイ教のエリーゼは、改宗してアマテラス神へ忠誠を誓ったのだ。 
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