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あばれ熊の討伐。
貧民街を抜ける。
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次の朝、討伐に出発した。 早く討伐しないと、貧民街の被害者が増えるからだ。
熊にヤラれても、金がないから、そのまま死ぬだけの貧民が哀れとも思うが、思うだけだ。
オレは、政治家でもないし、慈善家でもない。
単なる、オッサンだ。
3時間も歩くと、街が乱雑になってくる。
どぶ(排水溝)の臭いが・・・ 大群ネズミ討伐の臭いより酷い臭いだ。
まあ、そこは数分で慣れたが。
貧民街にも役人はいる。 貧民街の門が見えてきた。
そこで、木札を見せて、貧民街へ入る。 「君が、ライラが派遣した討伐人だな。」と、役人は木札とオレを見比べた。
「ふむ、いいだろう、入っていいぞ。」 と、簡単に入れてくれた。
「出るときは、あばれ熊の首を持ってないと出さないからな。」ともいう。
「あ、あ、そういう契約だから、承知している。」とだけ答えた。
「案内人がくるまで、待ってろ。」だ、ずいぶんぶっきら棒な役人だ。
やがて、ボロをまとった案内人が・・ 「お待たせです。」と、オレに会釈した。
「こやつが、案内人のフーボーだ。」と、役人が。
「では、ついてきてください。」で、オレは案内人の案内で貧民街を歩く。
腰にはカタナを挿してるから、へんなヤカラは近寄ってはこないが・・
オレより貧しいやつが、こんなに居るとはおもわなかった。
まあ、一般市街と区別されてるのがわかるのだ。
ヒトは個人的な理由では差別しては、ならないが。
オレでも、汚いヤツには近づきたくはない。
オレは、イヤなことが我慢はできないからだ。
「臭いますかね?」と、案内人が自信の袖を嗅いだ。
「気にしてない、遠慮するな。」と、空気を読んだ。 もう、あんたより、周りの方が臭いのだから。
動物の死骸に似た、酸っぱい臭いが漂う貧民街も北のはずれだ。
ボロ屋がパラパラだ。 荒れ地もめだつ。
やがて、森が見えてきた。
「あの、森の奥に洞窟があります。 そこが、ヤツの巣と思います。」
「もう、これ以上は、私も近づけません。」と、ビクビクのようだ。
「わかった、討伐するから安心しろ。」と、元気づける。
案内人は、会釈しながら帰っていった。
さて、オレは森ははじめてだ。
用意のランプを灯した。 なぜなら、森の中は暗いからだ。
ランプもライラが用意してくれたのだ。 かゆいところに手が届く受人ライラだ。
ランプはハリケーンランプといって嵐の中でも使えるヤツだ。
森の中で、ひっくり返しても火が燃え移らないようになっているのだ。
なかなかライラは使えるヤツなのだ。
「あれっ。」服の切れ端が落ちている。 オンナの服だ。
まあ、貧民のボロ服だから、おそらく熊にエサとして・・・まあ、考えたくないことだ。
点々と切れ端が落ちている。
それを、附けるオレである。
やがて、骨をガリガリ砕く音が聞こえた。
森の木の枝の間から、音の聞こえる先を覗いた。
「やはりか・・」 そこには、手足がバラバラのオンナの死体を食べる、あばれ熊がいた!
「くそっ、うまそうに喰いやがって。」と思う。
なんせ、よだれを垂らして、オンナの太ももを喰ってるのだ。
そして、骨は、あとでペッツと吐き出していた。
それで、ガリガリ音がしたのである。
首がつながった胴体が半分、喰われずに残っている。
恐怖の顔が・・・オンナの眼が開いている。
熊を退治したら、埋葬してやろう、と思ったオレだ。
それくらいは思うのである。
あばれ熊がオンナの太ももを喰ってるスキに、熊の背後へ迫った。
自然と居合の間を盗る。 腰が落ちる。
鞘からカタナが・・ そして音もなく鞘にカタナが・・ あばれ熊の首が太ももを口に咥えたまま落ちる。
重そうだ。 仕方なく、太ももを外した。
以外に太ももは軽かった。 熊の首を袋に入れた。
そして、食い散らかしたオンナの死体の四肢を集める。
穴を掘り、遺体を埋葬する。
オンナの首に首飾りがあったので、遺族への印として外した。
「もう、こんな時間か。」気が付いたら夜だ。
オレはランプの明かりを頼りに森を・・・やっと出ることができた。
森を出たら、あの案内人フーボーが待っていた。
どうやら、遅いから心配をかけたようだ。
首飾りを被害者の遺品といって渡した。 「きっと探して、渡します。」と、オレにいうフーボーだ。
以外に使えるヤツかもしれん、と思った。
熊にヤラれても、金がないから、そのまま死ぬだけの貧民が哀れとも思うが、思うだけだ。
オレは、政治家でもないし、慈善家でもない。
単なる、オッサンだ。
3時間も歩くと、街が乱雑になってくる。
どぶ(排水溝)の臭いが・・・ 大群ネズミ討伐の臭いより酷い臭いだ。
まあ、そこは数分で慣れたが。
貧民街にも役人はいる。 貧民街の門が見えてきた。
そこで、木札を見せて、貧民街へ入る。 「君が、ライラが派遣した討伐人だな。」と、役人は木札とオレを見比べた。
「ふむ、いいだろう、入っていいぞ。」 と、簡単に入れてくれた。
「出るときは、あばれ熊の首を持ってないと出さないからな。」ともいう。
「あ、あ、そういう契約だから、承知している。」とだけ答えた。
「案内人がくるまで、待ってろ。」だ、ずいぶんぶっきら棒な役人だ。
やがて、ボロをまとった案内人が・・ 「お待たせです。」と、オレに会釈した。
「こやつが、案内人のフーボーだ。」と、役人が。
「では、ついてきてください。」で、オレは案内人の案内で貧民街を歩く。
腰にはカタナを挿してるから、へんなヤカラは近寄ってはこないが・・
オレより貧しいやつが、こんなに居るとはおもわなかった。
まあ、一般市街と区別されてるのがわかるのだ。
ヒトは個人的な理由では差別しては、ならないが。
オレでも、汚いヤツには近づきたくはない。
オレは、イヤなことが我慢はできないからだ。
「臭いますかね?」と、案内人が自信の袖を嗅いだ。
「気にしてない、遠慮するな。」と、空気を読んだ。 もう、あんたより、周りの方が臭いのだから。
動物の死骸に似た、酸っぱい臭いが漂う貧民街も北のはずれだ。
ボロ屋がパラパラだ。 荒れ地もめだつ。
やがて、森が見えてきた。
「あの、森の奥に洞窟があります。 そこが、ヤツの巣と思います。」
「もう、これ以上は、私も近づけません。」と、ビクビクのようだ。
「わかった、討伐するから安心しろ。」と、元気づける。
案内人は、会釈しながら帰っていった。
さて、オレは森ははじめてだ。
用意のランプを灯した。 なぜなら、森の中は暗いからだ。
ランプもライラが用意してくれたのだ。 かゆいところに手が届く受人ライラだ。
ランプはハリケーンランプといって嵐の中でも使えるヤツだ。
森の中で、ひっくり返しても火が燃え移らないようになっているのだ。
なかなかライラは使えるヤツなのだ。
「あれっ。」服の切れ端が落ちている。 オンナの服だ。
まあ、貧民のボロ服だから、おそらく熊にエサとして・・・まあ、考えたくないことだ。
点々と切れ端が落ちている。
それを、附けるオレである。
やがて、骨をガリガリ砕く音が聞こえた。
森の木の枝の間から、音の聞こえる先を覗いた。
「やはりか・・」 そこには、手足がバラバラのオンナの死体を食べる、あばれ熊がいた!
「くそっ、うまそうに喰いやがって。」と思う。
なんせ、よだれを垂らして、オンナの太ももを喰ってるのだ。
そして、骨は、あとでペッツと吐き出していた。
それで、ガリガリ音がしたのである。
首がつながった胴体が半分、喰われずに残っている。
恐怖の顔が・・・オンナの眼が開いている。
熊を退治したら、埋葬してやろう、と思ったオレだ。
それくらいは思うのである。
あばれ熊がオンナの太ももを喰ってるスキに、熊の背後へ迫った。
自然と居合の間を盗る。 腰が落ちる。
鞘からカタナが・・ そして音もなく鞘にカタナが・・ あばれ熊の首が太ももを口に咥えたまま落ちる。
重そうだ。 仕方なく、太ももを外した。
以外に太ももは軽かった。 熊の首を袋に入れた。
そして、食い散らかしたオンナの死体の四肢を集める。
穴を掘り、遺体を埋葬する。
オンナの首に首飾りがあったので、遺族への印として外した。
「もう、こんな時間か。」気が付いたら夜だ。
オレはランプの明かりを頼りに森を・・・やっと出ることができた。
森を出たら、あの案内人フーボーが待っていた。
どうやら、遅いから心配をかけたようだ。
首飾りを被害者の遺品といって渡した。 「きっと探して、渡します。」と、オレにいうフーボーだ。
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