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親書の内容。
ロンメロの親書
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総理官邸で、フローラより山田総理はロンメロ将軍の親書を受け取る。 総理は開いた。(原文はドイツ語だが、読者のために著者があえて日本語訳の書き直しをしたのだ。)・・ 親愛なる、日本国総理、私は独逸帝国臨時政府代表のロンメロです。 私は日本国と和解したい。 それは、先のゲッペルン総帥の願いでもあります。 不可侵条約を締結したいのです。 独逸帝国に、いきなり民主主義は早急であります。 少しの時間をいただきたい。 互いに武官と大使交換を望みます。 そして、ぜひにも空母の援軍を、それは、総帥暗殺の首魁である、ソ連へ逃亡したシュリーマン前総帥逮捕のためであります。 独逸帝国は海軍、空軍も打撃をこうむりソ連への報復は不可能であります。 ぜひにでも空母による、独逸帝国陸軍戦車隊の輸送のみ、切にお願いしたいのです。 この親書は妻に持たせました、ご返事を・・ 総理は親書を読んだ、「フローラさん、ですか内容は理解しました。」 総理は、ここで独逸帝国へ売る恩は天文学的に大きい。 なんせ、先のゲッペルン総帥の仇を取るのにカムことができるからだ。 お局士官から、ゲッペルン総帥の独逸帝国での人気は総理は聞いていた。 日本国の今上陛下ほどではないが、近い人望であったのだ。 総理は米国や英国に根回し、していたから、即答だ。 「いいでしょう、正規空母での陸軍戦車隊を引き受けましょう。」 フローラは、顔を輝かせて喜んだ。 総理は返事を書くので、待っていてくれと退出した。 もう、ハンナとフローラは何十年の旧友の態度だ。 STOL機内で、ハンナはフローラをハンナのシンパにしてしまっていたのだ。 まあ、ハンナの生まれ持った特技であった。 それで、山田君もハンナに若い頃に落ちて今現在に至るのだ。 たったの2日で、世界は大きく動いた。 独逸帝国と日本国の和解は、フローラとハンナにより、成し遂げられたのである。 不可侵条約と、互いに大使と武官の相互派遣は大きな意味を持つのである。 数日して、無敵ロンメロV型戦車軍団に出動命令が出た! 全、V型戦車250両が、ソ連へ報復攻撃の遠征命令である。 なんと、輸送するのは、泣く子も黙る日本軍正規空母のアマテラス改Ⅱだ。 あれ、アマテラス改ではないのか。 日本軍、それも無敵日本海軍は遊んでいたわけではない。 アマテラス改Ⅱは強襲揚陸艦の要素をプラスした正規空母だ。 日本は震災が多い、それも地震だ。 それで、道路破壊に左右されない海上輸送で、多くの復興工作重機を運ぶ、そして臨時避難所としても使える正規空母が、とうとう完成したのである。 重機運搬に船のクレーンでは遅いのだ。 正規空母の飛行甲板は移動でき、重機の誘導路となるのである。 何十トンの重機運搬が可能である、V型戦車なぞ軽いくらいだ。 ロンメロは海岸に停泊した正規空母から、斜め下に飛行甲板が動いて、そこからV型戦車が、簡単に空母へ搬送される様をながめて固まっていた。 なんと恐ろしい軍事技術の日本軍空母だ。 これを観たら、日本を・・・なんて、独裁者のクロ電話でも思わないわ。 250両の新型のV型戦車は正規空母の飛行甲板に軽々収まった。 そして燃料用のタンカーが空母に随伴する。 航空燃料では、独逸帝国ご自慢のV型は動かないのだ。 ハイオクタンのガソリンで動くのである。 正規空母の甲板は爆装攻撃機の重量に耐える。 重さ40トンの戦車の200両や300両で、船の重心はビクともしなかったのだ。 なお、この様子は世界配信されて、各国とも号外で伝えたのである。 日本軍正規空母が独逸帝国の最新戦車を載せるなぞ、だれが想像できよう。 空母のマストにZ旗が上がる。 これは、日本海海戦の旗艦三笠と同じだ。 Z旗がラストの旗なのだ。 つまり、この次はないのだ。 帝国の興廃、この一戦にあり、各員いっそう奮闘努力せよ。 独逸帝国の報復攻撃は、とうとう幕があがったのだ。
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